「futureshop」、月額1万円台からライブコマースを始められる「Live cottage」をリリース

ECのミカタ編集部

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供する株式会社フューチャーショップ(本社:大阪市北区、代表取締役:星野裕子)は、futureshopで構築された自社ECサイト上でライブコマースを実現する「Live cottage(ライブコテージ)」オプションをリリースすると発表した。提供開始は2022年9月1日の予定で、8月4日から事前申込受付を開始している。

ライブコマースのメリットと効果

コロナ禍で、実店舗に足を運びづらい状況が続いたことから、新たな販売手法の1つとしてライブコマースが注目を集めるようになった。その背景には、テレビショッピングのように「店員やバイヤー、インフルエンサーなど、人を通じて商品に関する情報を伝えることで、購入の後押しをしてくれる」メリットがある。

また、ライブコマースならでの付加価値として、「チャットなどを通じたリアルタイムで双方向のコミュニケーション」が挙げられる。「この部分をもっとよく見せてください」「サイズ感はどうですか」など、あたかも実店舗で接客を受けているかのやりとりを通じて、不安を解消し、購入につなげられる。

さらにライブコマースには、ブランドと顧客の感情的な結びつきを強める効果もある。ライブ配信者と参加者のあいだに双方向のコミュニケーションが発生することで、自社ECを運営する上で重要な「顧客のファン化」をさらに促進し、ブランドとファンのあいだに強い結びつきを持たせる「熱狂」を生み出す効果が期待される。

ライブコマース実施のハードル

こうしたことから、新たな販売手法・顧客とのコミュニケーション手法としてライブコマースに取り組む企業が年々増加している。ところが、これまでライブコマースを実現するには導入や運用においてさまざまなハードルがあった。

SNSプラットフォームで実施する際にはライブ配信側は手軽に開始できる反面、視聴者側は購入時にライブ視聴から離れ、ECサイトに遷移する必要がある。その結果、ライブ視聴が中断されることで購入熱が冷めてしまい、購入せずに離脱する恐れがある。

また、ライブ配信終了時にはSNSの動画レコメンド機能により関連動画や類似する競合など、購入に集中できない情報が入ってくるなど、購入を阻むポイントが各所にあることがデメリットとして挙げられる。

一方、ライブコマース専門プラットフォームを利用するためには、ある程度まとまった費用が発生する。

ライブ参加者に視聴アプリのダウンロード依頼を行ったり、管理するプラットフォームが増え、運用が煩雑になったりするという課題もある。一部のサービスでは商品購入時に決済がアプリ内で完結するメリットがあるものの、自社ECとは別に商品データ登録や購入後の受注処理を行う必要がある。

そのため、規模が大きくなればなるほど運用負荷が高まることが想定され、ライブコマースに本格的に取り組むには二の足を踏む要因となってしまう。

「Live cottage」で手軽にライブコマース実施が可能に

今回リリースしたライブコマース機能「Live cottage」は、futureshopで構築されたECサイト内にライブ配信会場を設置し、自社の顧客に対してライブコマースを展開できるオプションサービス。

「Live cottage」で配信するライブには、Webブラウザから誰でも簡単にアクセスでき、機材や通信などの配信環境を整えるだけで配信できる。さらに、オプション利用を申し込むだけでシステム開発を行うことなくライブコマースの実施が可能。そのため、ライブコマース成功に向けた集客やコンテンツ企画業務に集中することができる。

また、futureshopのオプション機能として利用できることから、商品データの重複登録や購入後の受注処理を別途行う必要がない。futureshopでの運用手順を変更する必要がないことも、手軽に導入できるポイントとなっている。

料金は月額1万円台から、規模に合わせた3つのプランを用意。売上手数料は発生しないため、まずは取りかかってみる事業者からさらに注力したい事業者まで、自社ECでファンとつながる1つの施策としてライブコマースを実施できる。

低コストでスムーズな購買体験や効果測定を可能に

①ライブから購入完了まで、スムーズな購買体験を実現
自社ECサイト内でライブ配信を実施できるため、誰でもアクセス可能。手持ちのスマートフォンやPCでライブ参加から購入まで、スムーズに遷移できる。ライブでの熱狂感を継続させたまま、視聴者を購入完了に導くしかけが用意されている。

② リーズナブルな料金でライブコマースに取り組める
月額1万円台~という低価格でライブコマースを実施でき、ライブコマース経由での売上手数料も発生しない。

③ライブの成果を分析できる
「参加人数」や「いいね数」だけではなく、EC事業者が必要とする成果指標「商品クリック数」などの独自項目を確認可能。多角的な視点から、ライブ配信後の振り返りと改善ができる。

④futureshopの1つの機能として運用できる
決済機能付きのライブコマースシステムとは異なり、すでにfutureshopに登録されている商品データを活用できる。受注データはfutureshop内に作成されるため、他のシステムでの商品登録・受注処理を行う手間が発生しない。

「Live cottage」のサービス実証実験を行った店舗では、ライブコマースでの購入は平均CVRが12%、客単価1.4倍という結果が出ているという。

コロナ禍でライブコマースへの注目度が高まったとはいえ、中国などに比べると、日本国内では「ライブコマースで購入する」という行動自体が広く浸透しているとはいえないのが現状だ。従来は手軽に配信できるSNSでは効果測定がしづらいなどの課題があったが、「Live cottage」の登場により、futureshop導入事業者のライブコマース実施のハードルは一気に下がりそうだ。

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