かっこの不正注文検知サービス「O-PLUX」、住所の存在を出荷前に判定可能に

ECのミカタ編集部

かっこ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO : 岩井裕之)は、ジオテクノロジーズ株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長 CEO:杉原博茂)と提携し、かっこが提供する不正注文検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」の外部データベースとして、4,000万件を超える住所データを保有するジオテクノロジーズのWebAPIサービス「住所確認サービス」との連携を開始したと発表した。

これにより、注文時の住所が存在するか否かを出荷前に判定することができるようになるため、悪質転売によるブランド毀損や商品返送によるコスト増の防止、EC事業者の住所確認業務の軽減につながるという。

存在しない住所による注文がもたらす被害

近年、ネット通販において、デジタルコンテンツ等の無形商材は、品物を物理的に届ける必要がないため、存在しない住所を悪用した不正注文が散見されている。また、配送を伴う有形商材においても、多少の番地の省略であれば配送可能なケースが多いため、意図的な番地の省略等存在しない住所を用いて初回限定商品を同一人物が不正に複数回注文するような悪質転売が頻発している。

実際に、「O-PLUX」の審査データを用いたかっこによる検証においても、「O-PLUX」を悪質転売対策として利用している企業の注文データのうち、存在しない住所が使用されているなどで「住所確認サービス」にて「問題あり」と判定された注文が12.0%も存在。特に、デジタルコンテンツを取り扱う利用企業においては、「問題あり」と判定された注文の約半数が不正取引となっていることがわかっている。

さらには、不正注文による被害以外にも、注文者のうっかりミスでの住所誤入力により配達不可となって商品が返送されるケースもみられ、その防止のためにネット通販事業者での煩雑な住所確認業務が強いられるほか、賞味期限のあるサプリメントや食料品においては廃棄ロスにつながるなど、存在しない住所による注文はさまざまな影響を及ぼしている。

住所の存在を出荷前に判定することが可能に

住所の存在を出荷前に判定することが可能に

かっこが提供する不正注文検知サービス「O-PLUX」は、データサイエンスを活用した独自の審査ロジックにより、不正注文をリアルタイムに検知し、クレジットカードのなりすまし注文、不正転売・悪質転売、後払い未払い等の不正被害の防止及び審査業務の自動化を実現するクラウドサービス。

今回、ジオテクノロジーズが提供するWebAPIサービス「住所確認サービス」との連携を開始。4,000万件を超える住所データを「O-PLUX」の外部DBとして活用することで、注文時の住所が存在するか否かを出荷前に判定することが可能となり、EC事業者における住所確認業務を実現する。

これにより、悪質転売によるブランド毀損や、商品の返送による食品廃棄ロスの防止等の効果も期待できるという。なお、今回連携を開始した「住所確認サービス」の利用は、「O-PLUX Premium」プランにおいては無償、それ以外のプランにおいては一部有償となる。

住所入力ミスを自動でチェック

ジオテクノロジーズが提供する「住所確認サービス」は、住所の表記ゆれを修正できるWebAPIサービス。CRMやSFA、ECサイト等で住所入力する際の補正や妥当性チェックを自動的に行う。また、この住所確認と同時に「緯度経度」を付与(ジオコーディング)することが可能。

WebAPI形式で導入企業のシステムに組み込むことができるため、面倒な都度のデータ受け渡しがなく、導入企業の自社システムや自社サービスから直接利用することができる。

近年、存在しない住所の入力を含む不正注文による被害がEC事業者の利益を圧迫している。今回の「O-PLUX」と「住所確認サービス」との連携が、不正注文の削減とEC事業者の利益向上に寄与することを期待したい。

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