SNSとクチコミが消費行動に与える影響は?購入検討時に最も影響がある情報とは?[AMN調査]

ECのミカタ編集部

ブランドのファン育成・活性化を手がけるアジャイルメディア・ネットワーク株式会社 (本社:東京都港区、代表取締役社長:荒木 哲也、東証グロース上場:証券コード6573、以下AMN)は、SNSにおけるクチコミが、生活者の購入・来店にどのように影響を与えているか調査を行い、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

[調査名]
SNSのクチコミが購入・来店に与える影響調査(2022年)

[調査対象期間]
2022年5月13日~2022年5月20日

[調査元]
アジャイルメディア・ネットワーク株式会社

[調査対象者]
SNS(Twitter、Facebook、Instagram、LINE、YouTube、TikTok、ブログ、note)利用者
※調査会社モニターよりスクリーニングにより上記SNS利用者を抽出、年代性別均等割り付け

[有効回答者数]
1,114人

[調査方法]
WEBアンケート形式

SNSクチコミ経由購入者、自身もクチコミをする傾向

SNSクチコミ経由購入者、自身もクチコミをする傾向

「Q.クチコミを見て購入・来店後に、その商品・サービスについてSNSに投稿したことがありますか?」という問いに対し、「ある」が47%、「ない」が53%という回答となった。また「ある」と回答した中で10~20代の若年層の割合が高いことがわかった。

同社は、SNS上のクチコミを見て購入・来店に至った人は、自身でもその体験を発信する傾向が強く、特に若い世代ではこの傾向がみられるため、その特性を活かした顧客体験の設計が重要と考察している。

SNSクチコミ経由の購入者、6割が継続購入

SNSクチコミ経由の購入者、6割が継続購入

「Q.クチコミを見て購入・来店後、該当の商品・サービス・店舗を継続して購入・来店されたことはありますか?」という問いに対し、「ある」が62%、「ない」が38%という回答となった。また「ある」と回答した中では若年層の比率が高いものの、全ての年代でリピートしていることがわかった。

同社は、クチコミを通じて商品理解や信頼・納得が生まれやすく、リピートや継続利用に繋がりやすい傾向があるのではないかとした上で、ここから適切な商品価値や魅力が伝わるクチコミの醸成がリピーター創出の貴重な要素ととらえることが重要と考察している。

購入検討時、「SNS検索」で偶然みつけた投稿が最も影響

購入検討時、「SNS検索」で偶然みつけた投稿が最も影響

「Q.モノやサービスの購入を検討する際に、どんな人のクチコミに影響を受けることが多いですか。当てはまるものをすべて選んでください。」という問いに対し「たまたま検索で見つけたSNS投稿」が最も多く、「友人・知人」「家族」「インフルエンサー・有名人」がそれに続く結果となった。

同社は、偶然見つけたSNS上のクチコミが購入・来店に与える影響が大きい、という結果から、一般の商品/サービス利用者による商品体験に関するクチコミの有無や、評判形成の重要性が明らかになったと考察している。

クチコミが購入・来店に与える影響

クチコミが購入・来店に与える影響

同社は、8つのSNSと19のジャンルごとにクチコミが購入・来店に与える影響を調査した。19のジャンルにおいて、SNSにおけるクチコミの影響力が高かったもの上位3位は次の通りだ。

◆第1位「食料品」(8媒体均17%)

19ジャンルのうち、最もSNSにおけるクチコミで購買に影響力があったのは食料品だった。Instagram(24%)、Twitter(24%)、ブログ(21%)と、いずれも高い数字となっていた。

◆第2位「ファッション関連:洋服・靴など」(8媒体平均15%)

ファッション関連においてもクチコミは高い影響力があった。Instagram(28%)、ブログ(17%)、Facebook(15%)といった結果になっている。

◆第3位「化粧品」(8媒体平均14%)

購買に影響力があった第3位は化粧品だった。Instagram(28%)、Twitter(19%)、ブログ(14%)の順となっており、なかでもInstagramはこのジャンルにおいて圧倒的な影響力があることが分かった。

サマリー

調査の結果、SNSのクチコミ経由での購入・来店者のうち、若年層を中心に2人に1人が購入・来店後に自身もSNSでクチコミをしていた。またSNSのクチコミ経由の購入・来店者のうち、6割がその後も継続して購入・来店(リピート)していた。さらにモノやサービスの購入検討時に最も影響を受けるのは、「SNS検索」で偶然みつけた投稿であることが浮き彫りとなった。

公表に際して同社では次のように述べている

「今回の調査結果において、SNSのクチコミが購入や来店に与える影響と、SNSやジャンルそれぞれの特長や違いが把握できたことにより、ブランドや商品の価値を伝えるのに適したSNSの選択・活用が重要であることが分かりました。また、購入や来店に最も影響を与えていたのが『SNSにおける検索』であることから、商品との親和性の高いSNSに、適切な商品価値や魅力が伝わるクチコミ(UGC)を醸成することが重要となります。今後、自社商品/サービスの利用者やファンの方々が、企業とのコミュニケーションを通じて継続的にクチコミを発信する状態を実現することが、マーケティング施策において重要度を増していくと考えられます。」

近年、SNSの利用者は増え続けており、各種資料からも、ほぼ全ての年代で利用率が延びており、若年層から高齢者まで幅広く利用していることが見てとれる。また、数年前よりサービスや商品を購入する際、事前にネット(WEB)ではなくSNSで検索をし、評判などを調べる傾向が増えており、SNS利用者のクチコミが購入意欲や購入動機に大きな影響を与えている。 今回の同社の調査からもそのことがあらためて裏付けられたと言えそうで、ECにおけるマーケティングやプロモーションを考える上でも貴重な資料となりそうだ。

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