Yahoo!ショッピングのアイテムマッチ広告とは?仕組みや運用方法を解説

ECのミカタ編集部

Yahoo!ショッピングのアイテムマッチ広告とは?仕組みや運用方法を解説

Yahoo!ショッピングの販売をしていて、商品の露出を増やしたり、流入を増やしたりする目的で、アイテムマッチ広告を運用したいと考えている人は多いでしょう。アイテムマッチ広告は、簡単な操作のみで低予算から出稿できるため、初心者の方でもおさえておくべきです。この記事では、アイテムマッチ広告の特徴や設定方法、実際に運用する際の流れや注意点について解説します。

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Yahoo!ショッピングのアイテムマッチとは

アイテムマッチとは、ストアマッチという広告形態のなかのメニューの一つです。ユーザーが検索したキーワードに連動して広告が表示される検索連動型広告です。

Yahoo!ショッピングにおいて、ユーザーの約7割は検索やカテゴリの欄から商品を購入しているというデータがあります。そのため、検索結果画面に広告を表示するのは効果的なマーケティング手法です。

また、アイテムマッチ広告は、ユーザーが検索した際に検索結果画面の上位に掲載できるため、Yahoo!ショッピングにおいて売上を伸ばすには最適な広告形態といえます。

ストアマッチとアイテムマッチの違い


ストアマッチはYahoo!ショッピング上に表示できる広告形態の一つです。ストアマッチ広告は、広告がクリックされた回数によって料金が発生するクリック課金型の広告となっており、クリック単価のミニマムは10円に設定されています。

一方、アイテムマッチはストアマッチのうちの一種です。従来、Yahoo!ショッピングの広告は、アイテムマッチ広告とストアのイチオシの2種類から選択する形式となっていました。

もともとは2種類をあわせてストアマッチと呼ばれていましたが、現在ではストアのイチオシ広告を利用する広告主が少なくなり、アイテムマッチ広告を使用することの方が多くなりました。そのため、ストアマッチとアイテムマッチはほぼ同義として使われています。

アイテムマッチ広告の特徴

アイテムマッチ広告には、主に3つの特徴があります。

●クリック課金型
●入札単価によって位置が決まる
●予算を超えて広告が出稿されることはない

以下では、それぞれの特徴について詳しく解説します。

クリック課金型(CPC)の広告


アイテムマッチ広告は、クリック課金型の広告です。クリック課金型のメリットは、費用を抑えながら運用できる点です。広告がクリックされるたびに料金が発生する仕組みとなっており、インプレッションだけで費用が発生することはありません。

ただし、クリック単価はキーワードによって異なるため、コンバージョンしやすいキーワードはクリック単価が高くなりやすく、狙うキーワードによって広告費が左右されてしまうデメリットも存在します。

そのため、クリック課金型の広告を運用する際は、キーワードによって広告費が変動する点をおさえておかないと、予想以上にコストがかかってしまうケースもあります。

また、Yahoo!ショッピング内で運用できるアイテムマッチ広告は、一般的なクリック課金型の広告とは異なり、キーワードを指定できない仕組みです。つまり、人気のキーワードに絞って出したり、競合性の低いキーワードを中心に狙ったりすることはできません。

クリック課金型の広告運用を得意としていても、テクニカルな運用が難しい媒体ともいえるでしょう。

入札単価によって表示位置が決まる


アイテムマッチ広告では、入札単価によって広告が表示される位置が決まります。入札単価が高いものほど、上部に表示される仕組みです。つまり、入札単価をつりあげるとファーストビューに表示されやすくなり、露出を増やすうえでより効果的に運用できます。

そのため、ある程度の広告効果を狙う場合、一定のコストがかかるのは避けられないともいえます。とくにアイテムマッチ広告ではキーワードを指定できないため、競合性の高いキーワードを避ける運用ができず、広告予算全体を高くするしかありません。

テクニカルな運用が必要なく、入札単価のみで露出の強度が決められる点は、シンプルではあるものの、広告費をかけないと露出を増やしにくいともいえるでしょう。

予算を消化すると掲載がストップする


アイテムマッチ広告の費用は、デポジット型の支払いとなっています。デポジットとは、サービスを利用する際に発生する補償金や預かり金のことです。

つまり、アイテムマッチ広告ははじめに広告予算を入金しておき、入金額に到達するまで広告を掲載できる仕組みです。広告費がデポジット金額に到達すると、広告の掲載が自動的にストップします。そのため、想定していた予算を超えて広告が出稿されてしまうリスクはありません。

なお、所定の審査を通過した広告主に限り、広告費を後払いで入金することが認められています。

アイテムマッチ広告の設定方法

アイテムマッチ広告を出稿するには、広告を出稿する商品や広告予算の設定が必要です。

以下では、アイテムマッチ広告の設定方法について解説します。

広告を掲載したい商品カテゴリを選択する


まず、広告を掲載したい商品カテゴリを選択します。Yahoo!ショッピングの商品カテゴリには、ファッションをはじめ、タブレットやパソコン、家電などがあります。

なお、広告の出稿時に選択するカテゴリは、商品を出品する際に選択するカテゴリと同じものです。

商品を選択する


商品カテゴリの選択後、広告を出稿する商品を選択します。アイテムマッチ広告では、一つひとつの商品ごとに広告を出稿するかどうかを設定できます。

なお、広告の出稿を設定する前に商品を出品しておく必要がある点には注意しましょう。広告を出稿する商品は、既存の出品商品のなかから選ぶ仕組みになっています。

入札金額を設定する


前述のとおり、アイテムマッチ広告はクリック課金型の広告です。そのため、入札金額を設定する際はクリック単価を設定する仕組みとなっています。

具体的には、1回のクリックあたりに支払える費用を広告主側が設定します。ここで設定した入札単価によって広告が表示される位置が変動する仕組みです。

また、入札単価の設定には大きく分けて以下の3種類があります。

●全品指定価格入札
●全品おまかせ価格入札
●個別入札

以下では、それぞれの入札方法について詳しく解説します。

全品指定価格入札


全品指定価格入札は、販売している全商品において一律の入札単価で運用する方法です。Yahoo!ショッピングで販売を始めたばかりの時期は、どの商品がどれだけ売れるのか把握することを目的として、全品指定価格入札に設定するのがおすすめです。

ただし、注意点として月の予算額を5万円以上にしないと、全品指定価格入札は利用できません。また、全品指定価格入札を適用している間は、特定の商品だけを例外的に単価変更することは不可能です。

全品おまかせ価格入札


全品おまかせ価格入札は、販売している全商品において、ベストな入札単価で運用する方法です。基本的に自動で運用する仕組みとなっており、販売している商品が多く手動では管理できないショップ、それぞれの商品価格に差があるショップなどにおすすめです。

なお、全品おまかせ価格入札についても、特定商品の単価変更はできません。

個別入札


個別入札は、商品ごとに入札単価を設定する方法です。商品ごとに個別の入札単価を設定して、費用対効果を測りやすい設定方法といえます。商品の単価や利益率によって細かく調整を加えつつ運用できるため、運用リソースさえ確保できれば、効率よくPDCAを回せるでしょう。

アイテムマッチ広告を運用する際の流れ

アイテムマッチ広告をはじめ、さまざまな広告を運用するうえでは、PDCAを繰り返すことが大切です。そのため、運用の流れを体系的に理解しておくことが、より効率的な運用につながります。

以下では、アイテムマッチ広告を運用する際の流れについて紹介します。

目標ROASを設定する


アイテムマッチ広告に限らず、広告運用を始める際には目標ROASを設定します。ROASとは、Return On Advertising Spendのことで、ある広告に対してどれだけ効果があったのかを表す指標です。

ROASは、広告の費用対効果を測るのに適した指標であり、ROASの目標値をあらかじめ設定しておくと、実績ベースで効果測定ができるようになります。

広告を掲載する


目標ROASの設定後、実際に広告を出稿します。とくにROASが高くなりやすい時期がわかっていれば、時期によって広告の露出に強弱をつけることもポイントです。たとえばYahoo!ショッピングの場合、5のつく日キャンペーンの実施日や週末にROASが高くなりやすい傾向があります。

また、広告の掲載後は、短いスパンで設定を変えないことも重要です。こまめに設定を変更してしまうと、ROASが変動した原因を特定するのが難しくなってしまいます。そのため、設定の変更から最低でも1週間ほどは、様子をみるようにしましょう。

レポートをチェックして設定を見直す


広告の出稿後は、レポートをチェックして設定を見直します。レポートをチェックする頻度は、週に一度から隔週に一度くらいで問題ありません。もちろん最低限のチェックは日々行うべきですが、大きな変動なく運用されているようであれば、本格的なチェックはそれほど高い頻度で実施しなくてよいでしょう。

また、レポートをチェックするタイミングでは、設定の見直しも含めて検討することが大切です。設定変更後は大きな変動が起こりやすい時期であるため、数日ほど動向を注視しておくのが望ましいといえます。

なお、設定を変更する際は、目標ROASよりも高ければ入札単価を上げ、目標ROASを下回っていれば入札単価を下げるよう検討するのが一般的です。

アイテムマッチ広告に関するよくある質問

アイテムマッチ広告はシンプルな仕組みではありますが、広告運用の経験がない方にとってはわかりにくい点があるのも事実です。

以下では、アイテムマッチ広告に関するよくある質問と回答についてまとめています。

広告出稿にあたり初期費用はかかる?


アカウント開設をはじめ、広告出稿にあたっての初期費用はかかりません。ただし、入札して広告を出稿する際には、クリック数に応じた広告費用が発生します。

広告予算が少額でも始められる?


アイテムマッチ広告は、広告出稿に際して下限予算は決められていません。そのため、少額からでも広告を出稿できます。

また、予算を消化すると広告掲載がストップされる仕組み上、あらかじめ設定しておいた広告予算よりも多くの金額を費やしてしまうリスクもありません。

広告用のバナーや素材がない場合は?


アイテムマッチ広告では、広告用のバナーや素材を用意する必要はありません。出品時の商品画像などが広告として掲載される仕組みとなっており、みずから広告用の素材を準備する手間は不要です。

クリエイティブの制作には時間と労力がかかりますが、アイテムマッチ広告では素材の制作が必要ない分、はじめて広告を運用する事業者にとっても負担が少なく済むでしょう。

広告が表示されないときの原因と対策は?


広告が表示されないときは、以下のような原因が考えられます。

●設定した予算に到達している
●均等配信による広告配信タイミング外である
●販売前の商品である
●商品の在庫がない
●商品の画像、またはカテゴリの設定ができていない

広告が表示されない原因がわかれば、問題点を修正すれば解決可能です。ただし、修正後すぐに反映されるわけではないため、確認する際はすこし待ってみましょう。

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Yahoo!ショッピングにおけるアイテムマッチ広告は、運用を始めるにあたってのハードルが低く、初心者の方でも手を出しやすい広告形態です。広告運用のスキルがあれば、個別入札を活用して細かく露出を調整できるため、幅広い層におすすめできる広告手法です。

クリエイティブを準備する必要もなく、手軽に出稿できるため、Yahoo!ショッピング内における販促に力を入れたい事業者は検討してみるとよいでしょう。

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