オンライン決済サービス「PAY․JP」が「EMV3Dセキュア(3Dセキュア2․0)」に対応開始
PAY株式会社(所在地:東京都港区)が運営するオンライン決済サービス「PAY.JP(ペイドット ジェーピー)」は、10月4日(火)よりクレジットカード決済時のセキュリティの強化を目的として「EMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)」への対応を開始したことを通知した。
EMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)の対応経緯
3Dセキュアはクレジットカード決済の安全性向上と普及促進を図る機関「EMVco」の方針により、3Dセキュア1.0からEMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)へ2022年10月に移行される。
「PAY.JP」も上記方針に則り、EMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)へ対応することとなった。
3Dセキュアは、導入により不正利用を抑制することが可能であり、チャージバックが発生した場合にクレジットカード会社に保証を受けることもできる。
さらに、EMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)では、中リスクと判断されたもののみが本人認証情報入力の対象となり、生体認証やワンタイムパスワードなどによる認証となるため、カゴ落ちのリスクも軽減する。
「PAY.JP」概要と実装方法
◆概要
対象: 「PAY.JP」を利用の加盟店
対応開始日: 2022年10月4日(火)
◆実装方法
▷新規でEMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)の利用を希望する加盟店
これまで、3Dセキュアはβ版での提供であったため、事前に利用希望の連絡をもらった上で、PAYで利用設定をしていた。
EMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)への対応に伴いPAYで利用設定が不要となるため、2022年10月4日以降に新規利用を希望する場合は、
ドキュメント( https://pay.jp/docs/guideline-three-d-secure )を参照のうえ実装することで利用が可能となる。
3Dセキュアとは
3Dセキュアは、インターネット上でクレジットカード決済をより安全に行うための本人認証の仕組みである。
従来の3Dセキュア1.0では、購入者がクレジットカード発行会社に事前に設定した静的なパスワードの入力を求めることで追加の認証を行っていた。
しかし、パスワードの未設定・失念などの理由から、商品を購入せずに離脱してしまうカゴ落ちのリスクが高く、加盟店の導入負担が大きいものであった。
EMV3Dセキュア(3Dセキュア2.0)は、入力情報など複合的な情報から購入のリスクをクレジットカード会社が判定、中リスクと判断されたもののみが、本⼈認証情報入力の対象となる。
また、静的なパスワードではなく生体認証やワンタイムパスワードなどの利用が推奨されている。
パスワードの失念により、商品購入を一時中断した経験を持っている方は少なくないだろう。
そのため今回の2.0への移行は、購入者はもちろん販売者のメリットも大きいと考えられる。
支払いフローの簡略化により、今後ますますオンラインでの購買は活発になっていくことが予想されるだろう。