サイバーエージェントとエイベックスが資本・業務提携 音楽配信会社を共同設立

定額制音楽配信サービスを展開


サイバーエージェントは11月6日、エイベックス・グループ・ホールディングス(AGHD)と資本・業務提携することで基本合意したことを発表した。
両社は定額制音楽配信サービスの立ち上げに向けて、合弁会社を設立する。

新会社はエイベックス傘下のエイベックス・デジタルとサイバーエージェントが出資し、11月下旬に設立予定。資本金と資本準備金の合計は20億円。株主構成は未定だが、両社の持分法適用会社になる予定という。会長にはAGHDの松浦勝人CEOが、社長にはサイバーエージェントの藤田晋社長が就くという。

新会社はストリーミングによる定額制音楽配信サービスを展開する。ストリーミングとは、インターネットでデータを視聴する際に、データを受信しながら同時に再生を行う方式だ。かつてはいったんデータを受信してからでないと視聴できなかったが、今はこの方式が一般化している。

事業運営に際しては両社の強みを持ち寄り、サイバーエージェントがアプリの開発や運用を担当し、エイベックス側が楽曲を提供する。料金や楽曲数などサービスの詳細は検討中で、具体的な詳細は今後明らかにするという。

めまぐるしく展開するサイバーエージェントの新事業


提携の背景には、エンターテインメント事業の成長がある。
サイバーエージェントはすでにAmeba、インターネット広告、ゲームの3つを大きな柱として事業展開しているが、今回の会社設立は新たに第4の柱としてエンターテインメント事業を創るのが目的だ。音楽配信サービスは、その第一歩ということなので、今後は音楽以外の事業も展開すると推測される。

エイベックス・デジタルは、LINEとソニー・ミュージックエンタテイメントと共同で、定額制音楽配信サービスの展開に向けた新会社「LINE MUSIC」の設立に参加している。

サイバーエージェントはインターネット動画事業も強化しており、11月4日にはライブ動画配信サービス事業の「株式会社タクスタ」と、動画キュレーションサービス事業の「株式会社Sanrenp(サンレンプ)」の2社を設立したばかりだ。

IT分野で事業を行う企業にとってはスピードが大切とされるが、それにして展開の速さには驚かされる。