クロスシーとHUUMが提携、日本のライブコマース市場を牽引へ

ECのミカタ編集部

株式会社HUUM(本社:東京都港区、代表取締役社長:山田覚、以下「HUUM」)と株式会社クロスシー(本社:東京都千代田区、代表取締役:田中祐介、以下「クロスシー」または「同社」)は、業務提携契約を締結した。

日中でのライブコマース展開を支援

博報堂DYメディアパートナーズおよびUUUMの合弁会社であるHUUMと、中国向けのソーシャル越境ECを手掛けるクロスシーは、2022年12月21日(水)に業務提携契約を締結した。この業務提携により、放送局とインフルエンサーを絡めたライブコマース事業を展開するHUUMは、中国向けのソーシャル越境ECへの出店から実際の運用、そして商品のプロモーションまでをワンストップで支援するクロスシーと協業することで、日中におけるライブコマースのトータルサポートを実現するとしている。

またHUUMのサービスを利用している事業者に対し、クロスシーが提供する中国向けのソーシャル越境ソリューション「One Stop To China」と連携し、ECの開設からSNS 運用、インフルエンサー(KOL)を活用したプロモーションおよびライブコマースの実施、越境ECに不可欠なフルフィルメントや顧客対応までをワンストップで支援するとのことだ。

中国向けのライブコマース支援事業について

中国向けのライブコマース支援事業について

◆ソーシャル越境EC

事業者の販売戦略や課題に応じたソーシャル越境ECを開設・運用をする。ソーシャル越境ECを活用することで、事業者は初期投資を抑えることができるほか、商品情報の提供と商品の出荷のみで越境ECをスタートすることが可能だ。また、ソーシャル越境ECでのテストマーケティングを通じ、商品の中国市場でのポテンシャルを確認してから本格的な拡販の展開ができることから、事業者の海外進出時のリスクを低減することができる。

◆SNS運用

「Douyin(抖音)」、「RED(小紅书)」、「WeChat(微信)」、「Weibo(微博)」に対応しております。中国のSNSに精通したエキスパートが、戦略策定からアカウントの開設手続き、コンテンツ作り、フォロワーを増やすための施策、日々の投稿までをサポートする。

◆インフルエンサーを活用したプロモーションおよびライブコマースの実施

中国市場に特化したプランニングチームが、課題分析・企画・制作・キャスティング・メディアバイイング・広告運用・検証まで、クライアントに応じたプロモーションおよびライブコマースを実施する。クロスシーのネットワークを利用し、300名を超える在日中国人インフルエンサー(KOL)や1,000名を超える在日クリエイターを活用することが可能だ。

120兆円市場を捉える

公表に際して同社では次のように述べている。

「2020年以降、中国のライブコマース市場は、新型コロナウイルス感染症の影響による“巣ごもり需要”の拡大を受け、急成長しております。JETROが2022年2月に公開したデータによると、中国のライブコマース流通取引総額は2025年には6兆元(1元=20円換算で約120兆円)を超えると予想されております。中国のライブコマース市場は、今後も拡大を続ける魅力的な市場である一方、ECに直接リンクしたライブアプリの普及や決済の一元化、消費者の意志決定に強い影響力を持つインフルエンサー(KOL:Key Opinion Leader)の台頭など、独自の発展をとげており、技術面や運用面においても中国に特化した対応が求められます。そこで、中国市場向けにサービス展開を目指すHUUMは、ソーシャル越境EC支援のノウハウと実績を持つクロスシーと業務提携することで、中国向けのライブコマース支援事業に新規参入します」

同社も述べているように、巨大な消費人口を抱え、EC先進国でもある中国では、ライブコマース市場が拡大を続けている。またインフルエンサーを活用したマーケティングやプロモーションも、その効果の高さから世界的に広がりを見せている。

一方で、消費者とのロイヤリティ構築がカギとなるライブコマース展開においては、中国の市場や消費者動向、商文化に即した施策の実施がカギとなるが、日本の多くの事業者にとって、独自にその展開をするには少なからずハードルがあるのも事実だろう。

今回、同分野で実績を重ねてきた両社の提携は、まさにこうしたニーズに対応するものであり、さらに熱度を帯びる越境ライブコマース市場において、存在感を示すことになりそうだ。

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