ECのカスタマーサポートで重要なKPIとは?設定するべき7つのKPI

ECのミカタ編集部

ECのカスタマーサポートで重要なKPIとは?設定するべき7つのKPI

「カスタマーサポートをよりよくしたい!」と考えているECサイトの運営者の方は多いのではないでしょうか。そのためには、具体的な数値で目標を設定することが必須です。今回は、カスタマーサポートの改善を試みている担当者の方を対象に、カスタマーサポートにおいて重要なKPIや、KPIを設定するときのポイントを解説していきます。

ECサイトにおけるカスタマーサポートの重要性

顧客満足度や収益に関わる


ECは実店舗とは異なり、お客様との関わりは基本的に間接的なものです。そのためECにおいてカスタマーサポートは唯一、メールや電話を通してお客様と直接関わる部署であり、迅速かつ的確な対応ができれば、顧客満足度を向上させることができます。また、カスタマーサポートのサービスが手厚いほど、収益を効率的に上げているというデータもあることから、丁寧かつ効率的に運営する必要があるのです。

ECサイトに対する評価につながる


お客様がサポートを受けたときに抱く感情として、次のような調査結果が出ています。

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000190.000003149.html

このように、カスタマーサポートによるサービスが適切であれば、商品や企業に対する信頼感や好感につながり、商品を購入してくれる可能性が上がったり、さらには9割近くの人が人に勧めたいという感情を抱くそうです。逆に言えば、もしカスタマーサポートの対応が適切でなければ、お客様は購入意思を無くしてしまったり、商品や貨車に対するイメージを悪くしてしまうということになります。


ECカスタマーサポートにおけるKPIの定義と設定するときのポイント

KPIとは


まずはKPIの意味について確認しましょう。

引用:https://helpfeel.com/blog

KPIは、日本語にすると「重要業績評価指標」であり、最終的な目標を達成するための中間目標のことを指します。KPIは達成できているかを判断するために用いるため、定量的(具体的な数値)に設定する必要があります。KPIを設定すれば、カスタマーサポート業務の目標の達成度合いが可視化されて、改善に向けての対策が行いやすくなります。

KPIを設定するときのポイント



KGIの達成につながるようにする
KPIはあくまでも「中間目標」であるため、最終的な目標であるKGIにつながることが大前提です。そのため、KPIを設定する際にはまず初めにKGIを考え、「KPIを達成していけば、KGIも達成できている」という状態が理想となります。カスタマーサポートの最終的な目標(KGI)は何かを言語化し、数値で表せる目標を立ててからそこにつながる小目標を設定していくというイメージです。

達成可能な目標を設定する
KPIの達成は、カスタマーサポートを担当するスタッフのモチベーションのアップにもつながります。そのため、実現不可能な目標を設定してしまうとスタッフのやる気をそいでしまったり、ずっと目標を達成できず、カスタマーサポートが改善しないという事態に陥ってしまいます。質の高いカスタマーサポートを提供するためにも、達成可能な範囲での目標設定を心がけましょう。

カスタマーサクセスとは分ける
カスタマーサクセスとカスタマーサポートの役割は異なります。カスタマーサクセスは、お客様に積極的に働きかけて顧客の成功を実現させることが目的であるのに対し、カスタマーサポートは、お客様の不安や疑問をなくすことが目的です。そのため、KPIも個別で設定しなければなりません。もし似たようなKPIを設定するとしてもアプローチが異なるということは頭に入れておきましょう。

KPIツリーを活用する

引用:https://callcenter-japan.com/campus/3374.html

KPIツリーとは、目標を頂点とし目標実現のために必要なKPIの関係を樹形図で表したものです。上記の図は、「応答率を向上させる」ことを目標としたときのKPIツリーの例となります。KGIやKPIを設定するときによく用いられ、KPI同士の関係性の整理などにも役立ちます。

ECサイトのカスタマーサポートで重要な7つのKPI

上記の内容をもとに、カスタマーサポートではどのようなKPIを設定すれば良いのか、具体的な指標を解説します。

一次応答時間



一次応答時間とは、お客様からお問い合わせを受けてから、その問い合わせに最初にお応答するまでの時間のことです。KPIは「一次応答までの時間」または、「設定した一定時間内に応答できた件数」を設定することが一般的です。問い合わせ内容によってはすぐに回答できないこともあるため、そのような場合には状況をともに「後ほど連絡します」と伝えるだけでも印象は変わり顧客満足度の向上へもつながるため、設定した時間内に対応することをKPIとして置きましょう。

処理時間


処理時間とは、1回のやりとりにかかる時間の長さのことです。電話での対応においては、通話が始まってから終わるまでの時間が処理時間となります。処理時間のKPIは、平均を用いることが一般的で、以下の式で計算されます。

処理時間の平均(AHT) = 通話時間の平均(ATT) + 後処理時間の平均(ACW)

処理時間は、1つの案件の処理にどれくらいコストがかかっているかを測るために設定します。人件費などから見ても短い方が良いですが、時間が短かったからといってお客様の悩みを解決できていなければ意味はありません。丁寧な対応を維持し、顧客のニーズを満たせる平均処理時間を設定するようにしましょう。

応答率


応答率とは、問題が解決できたかどうかに関係なく、お客様からのお問い合わせに対して応答した件数の割合のことで、計算式は以下の通りになります。

応答率(%) = 応答件数 / 着信数 × 100

応答率からは忙しい時間帯や人手の過不足がわかります。応答率が低いということは、お客様がスタッフとやりとりができないということであり、自ずと顧客満足度は下がってしまうため、高い方が良いでしょう。応答率の改善には、スタッフの教育や人員が足りているかの見直しが必要です。

解決率

 
解決率は、全ての問い合わせの中で解決できたものの割合のことであり、お客様の問題解決が目的のカスタマーサポートにおいて重要度が高いKPIとなります。カスタマーサポートが機能しているかを測定するために設定し、当たり前ですが、解決率は100%を目指した方が良いとされます。計算式は以下の通りで、全ての問題が解決できていれば解決率は100%です。

解決率(%) = 解決数 / 問い合わせ数 × 100

解決率には、細かく見ると以下の4種類があり、単体で判断するのではなく総合的に分析するようにしましょう。

・課題解決率:全問い合わせに対して解決できた問い合わせの割合
・一次解決率:社内における転送おや折り返しがなく1回のみの対応で解決した割合
・ワンコール解決率:社内における転送や折り返し電話を含めて解決した割合
・自己解決率:お客様がカスタマーサポートを利用することなく、FAQやチャットボットで解決した割合

継続率


継続率は、新規顧客に対するリピーターの割合のことで、月・年ごとというように一定の期間を設けて算出します。

(設定期間の)リピート率(%) = (設定期間の)リピーター数 / (設定期間の)新規顧客数×100

既存顧客を保つよりも新規顧客を得る方がコストがかかるため、費用対効果を測るために継続率をKPIに設定します。カスタマーサポート以外にも影響を受ける指標ですが、カスタマーサポートの充実は継続率向上の要因であるため重要となります。

エスカレーション回数


エスカレーションとは、現場にいるスタッフ以外で上司や他部署に相談したり、応援を求めることです。KPIは、「エスカレーションの回数」または「平均エスカレーション回数」を設定し、平均エスカレーション回数は、以下の式となります。

平均エスカレーション回数 = 総エスカレーション回数 / 問い合わせ件数

エスカレーションは、お客様の問題を部署内だけでどれくらい解決できているかをはかります。エスカレーションが増加すると、対応時間が長くなってお客様を待たせてしまい、カスタマーサポートへのイメージが下がってしまうため、少ない方が良いでしょう。エスカレーションが必要以上に多い場合には、現場で解決できるような仕組みづくりを行いましょう。

顧客満足度


顧客満足度は、お客様が受けたサービスや対応に対する印象を測るために設定します。顧客満足度のKPIは、「顧客から感謝の言葉を受けた回数」や「今回の体験の満足度(10段階評価)」というように設定します。アンケートやNPS調査(※)によって調査することも多いです。

※NPS調査:ネットプロモータースコア調査の略で、カスタマーサポートのサービスをどれくらい人に勧めたいか問う調査のこと

まとめ

これまで、カスタマーサポートにおける重要なKPIや設定時のポイントについて解説してきました。KPIはどれくらい目標達成できているのか・方向性は合っているのかを可視化するための重要な指標であり、カスタマーサポートの業務改善においてなくてはならないものです。自社の目標に沿って適切なKPIを設定し、カスタマーサポートをよりよくしていきましょう。


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