シーネットが物流データ分析サービス提供へ 8社協力のもと標準版を開発
株式会社シーネット(本社:千葉県千葉市、代表取締役社長兼CEO:小野崎伸彦、以下「シーネット」または「同社」)は、物流データ分析サービスをWMSの新機能として提供するため、8組織の共同開発プロジェクトとしてPoCを開始した。
専門家や熟練したIT・分析エンジニアなどが集結
シーネットは、物流データ分析サービスをWMSの新機能として提供するため、8組織の共同開発プロジェクトとしてPoCを開始し、クラウド型倉庫管理システムの売上トップシェアを誇る同社が、新たな物流データ分析サービスの開発に乗り出した。
同プロジェクトには、物流業界で実務経験豊富なプロフェッショナル、物流に関する学術的知識を持つ専門家、データ分析やIT技術に熟練したエンジニアなど、多様なバックグラウンドを持つメンバーが参画しているとのことだ。各々の専門知識や経験を活かした実証実験を通じて分析ツールを開発し、サービス化することが目的だと述べている。
PoCでは、参加メンバーが現場改善のために必要なKPIを抽出し、広くユーザーに利用できる形に実装する予定とし、データの組み合わせ方や生産性の分析方法などの要望を共有の上、実証メンバー全員で標準的なKPI及び分析手法を検討するとのことだ。
プロジェクト・PoC概要
◆要旨
・コンセプト:物流KPIに特化した分析ツールの提供
・サービス名:BAツール(仮称)
◆内容
・物流KPI基礎知識の習得/物流KPI一般指標・事例等の提示
・必要KPI情報検討/顧客KPI情報ロジック検討
・アプリ構築・検証/アプリ利用・検証
・情報フィードバック/アプリ修正
◆期間
1年
※期間中の効果検証についても、随時公開していく予定。
◆実証実験メンバー
【物流実務】
・アサヒロジスティクス株式会社(本社:埼玉県さいたま市、代表取締役社長:横塚元樹氏)
・コゲツ産業株式会社(本社:福岡県北九州市、代表取締役社長:本村陽一氏)
サン インテルネット株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:三田竜平氏)
・園田陸運株式会社(本社:鹿児島県鹿児島市、代表取締役社長:園田剛介氏)
【戦略・策定】
・株式会社ロジスティクス・サポート&パートナーズ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:吉原和彦氏)
・常務取締役 石橋岳人氏
【SCM等学術的立場からの助言】
・学習院大学経済学部経営学科 河合亜矢子教授
【技術】
・株式会社ベイキューブシー(本社:千葉県千葉市、代表取締役社長:大川勉氏)
【プロジェクト推進】
・株式会社シーネット
人手不足やEC市場の拡大に対応
公表に際して同社では次のように述べている。
「近年、物流業界では人手不足による人件費高騰やEC市場の拡大に伴い、サプライチェーン・物流効率化が課題となっています。この課題に対し、物流データの活用による業務効率化が注目されており、シーネットはWMSユーザー様から分析に関する要望が増えたこともあり、新たな物流データ分析サービスの開発を決定しました」
またシーネットでは今後について、定期的に効果検証を実施し、参画メンバーからの貴重な知見やフィードバックを取り入れつつ、同サービスを早期に実現することを目指すとしている。その上で物流分析に革新的なツールをサービスとして提供することで業界全体の生産性向上を目指すとしており、「物流2024年問題」などが課題となる中、ECの生命線とも言える物流における新たなデータ分析サービスの開発に期待がかかりそうだ。