メルカリのメルカード、提供開始から約半年で発行枚数が100万枚を突破

ECのミカタ編集部

株式会社メルペイ(以下「メルペイ」または「同社」)は、同社が提供するクレジットカード「メルカード」について、約半年(2023年6月9日時点)でカード発行枚数が100万枚を突破したことを公表した。

約3人に1人が支払いをメルカリの売上で補填

メルペイは、2022年11月8日に「メルカリ」の利用実績等で限度額が決まり、アプリで利用と管理が完結するクレジットカード「メルカード」の提供を開始している。全ての顧客が申込可能となってから(2022年12月1日)、約半年でカード発行枚数が100万枚を突破したことを公表した。

同社によれば、支払い方法の柔軟性が好評で、約3人に1人が「メルカード」の支払いを「メルカリ」の売上金で補填しているという。さらに同社は、年間200万枚の発行ペースであり、国内トップレベルの水準だとしている。なお一般社団法人日本クレジット協会による「クレジットカード発行枚数調査」によると、2022年3月末のクレジットカード発行枚数は3億101万枚で、前年同月と比較して約570万枚増加した。

「メルカード」の好調要因

「メルカード」の好調要因

同社は、「メルカード」好調要因として次のようにまとめている。

◆要因①:申し込みの手軽さ

すでに本人確認(eKYC)を完了している顧客は、最短1分で申し込みが完了する。最短4日後にカードを普通郵便で受け取ることができ、利用可能だ。実際に本人確認済みの人の9割(2023年2月時点)が、申し込み後1分以内に審査を完了しているという。

◆要因②:管理のしやすさ

「メルカード」を利用後「メルカリ」アプリから即時に支払い通知が届き、利用履歴の確認や利用上限金額の設定、支払いの一部清算などがアプリ内で完結する。「メルカード」利用者に「メルカード」を利用している理由を聞いたところ、「メルカリで還元を受けられるから(69.8%)」に次いで、「アプリ内で利用明細を確認できる(51.7%)」は2番目に多く挙がった(同社調べ)。また、「メルカード」利用者の利用実態を調べたところ、約3人に2人(64.7%)が自身で利用上限金額を設定しており、「使いすぎを防止したい」という支払い管理への需要がうかがえるとしている(2023年4月時点)。

◆要因③:支払いの柔軟性

「メルカード」は利用の翌月1日〜末日まで好きなタイミングで支払うことができ、「メルカリ」の売上金も支払いに充てることが可能だ。さらに支払いはひと月分をまとめて行うだけでなく、個別に利用分を選んで先に清算することもできる。「メルカード」利用者の利用実績を調べたところ、「メルカード」利用者の約4人に1人は自身で支払日を選んでおり、約3人に1人が「メルカード・メルペイスマート払い」の支払いに売上金を充てていることも分かっているという。さらに、売上金を「メルカード」の支払いに充てている人の約4割は、支払額よりも売上金の方が多いことが分かったとしている(同社調べ)。

強化されるメルカリエコシステム

同社は公表に際して、次のような利用者のコメントを紹介している。

「『メルカリ』のアプリは定期的に開くので、その度に『メルカード』で今月いくら使っているのかが目に入ってきます。つねに支払額が頭に入っているので通常のクレジットのように月末になってから支払額が思いの外高額で驚くといったことがなくなりました」

「返済タイミングはこだわっていて、なるべく早く支払って片付けたいと思っています。かと言って現金だとポイントがつかないからもったいないという気持ちもあります。その点、『メルカード』だとすぐに支払いができてポイントももらえるので一石二鳥です。支払いは可能な限り売上金で支払って、支払いきれなかった分はチャージして支払っています。私は『メルカリ』好きで、かつ整頓好きなので、即時清算はお金の整頓ができて嬉しいです」

本人確認を完了していれば、「メルカリ」アプリから最短1分で申込みが完了し、国内外約4100万カ所(2022年9月末時点)のJCB加盟店で利用できる「メルカード」。還元率や利用限度額が「メルカリ」の利用実績等を元に変動することも特徴となっている。

ECにおいてもクレジットカードは、引き続き主要な決済手段のひとつとなっているが、今回の公表からは、同社のリユースECを起点としたエコシステムがクレジットカードの面でも確かな存在感を示していると言えそうだ。


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