大手GMS2社 オムニチャネル化を推進、ネット注文商品を店頭で引き渡し
大手GMSのイオンとセブン&アイ・ホールディングスは、オムニチャネル化を推進する。2社は店舗網を活かして、ネットで受注した商品を店頭で受け取りを実現する。ネットと店舗を連動させることで顧客との接点を拡大し、利便性の向上につなげる狙い。
イオンは12月20日から、ヤフーとソフトバンクテレコムと連動して、ネットと実店舗を連動した新サービスを開始する。「イオン幕張新都心店」のオープンに合わせて取り組みを開始する。ネットと店舗の相互送客を図り、購入単価の向上につなげていくようだ。
ヤフーとソフトバンクテレコムが提供する「ウルトラ集客」を活用したキャンペーンを強化し、実施回数を増やす。ヤフーのポータルサイトを活用して店舗へ誘導し、約460店舗の店内に設置している端末「ハッピーゲート」を通じてクーポンを発行する。電子マネー「WAON(ワオン)」のアプリ「WAONサービスアプリ」と連動し、キャンペーン情報を配信する。
加えて、独自タブレット端末を使用して店舗にない商品を取り寄せる「タッチ・ゲット」を開始する。まずはGMSで取り扱うリカーやホームファッション、ベビー用品を対象とし、店舗か自宅で商品を受け取ることができるようにする。
「タッチ・ゲット」は「イオン幕張新都心店」でスタートし、40台のタブレット端末を導入する。順次、GMS約500店舗で展開し、2016年度までに、SMやコンビニエンスストアなどにも導入する。
これに伴い、仮想モール「ヤフー!ショッピング」に出店する予定。まずは通販サイト「おうちでイオン」を出店し、独自商品「トップバリュ」を拡販するほか、実店舗で展開するキャンペーン企画を行っていく。順次、専門店の出店も検討していくようだ。
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イト―ヨーカ堂は2018年度までに、グループが取り扱う商品300万点をネットで販売する。注文した商品はコンビニエンスストアやGMS、百貨店などの店頭で受け取れるようにする。
まず、年度内に、ネット事業を行うセブンネットショッピングとセブン&アイ・ネットディアを統合。新会社がネット戦略を推進するよう体制を整備する。
来期以降に、通販サイトのIDを共通化する。セブンネットショッピングを中核に、通販サイト間の回遊性を高める。
加えて、システム投資を行い、在庫情報を一元化する。商品発送は、埼玉県久喜市に設置したネット販売専用倉庫「セブンネット久喜センター」から出荷するほか、店舗から直送する。
セブン&アイホールディングスのチケット販売などを含めたネット販売の取扱高は今期1500億円となる見込み。ネット販売の売上比率が拡大したことで、オムニチャネル化を本格化することにしたという。