江崎グリコ株式会社（以下：Glicoグループ）は2023年7月から食品、飲料企業5社が段ボール原紙を共同調達する取り組みに参加することを公表した。

食品、飲料大手メーカーが共同調達スキームに参加

食品や飲料の商品を保護し、保管、輸送する重要な役割を担う段ボール箱は、昨今の環境意識の高まりにより、リサイクル率の高い包装資材として注目されている。

その一方で、エネルギー価格の高騰や働き手の不足により、リサイクルシステムの維持が喫緊の課題となっていることも無視できない。

このような背景を元に、Glicoグループは2023年7月より、段ボール原紙の共同調達スキームに参加することとなった。

現在、参加している企業は以下の通りである。

◆キリンホールディングス

◆サントリーホールディングス

◆永谷園

◆日清食品ホールディングス

◆ハウス食品グループ本社

持続可能な社会の構築を目指す

Glicoグループは段ボール原紙の共同調達を始めるにあたり、段ボール原紙の仕様変更、VMI倉庫の活用による物流効率向上など、様々な取り組みを進めてきた。

段ボール原紙を共同調達することにより調達領域を拡大、段ボール原紙の運搬効率化など、効率的なサプライチェーンの実現及び環境負荷の低減にも繋がるだろう。

また、「Glicoグループ環境ビジョン2050」において、「持続可能な容器包装資源の活用」について中長期の定量的な目標を掲げており、今回の共同調達スキームは目標の実現に寄与する取り組みとなる。

Glicoグループは環境負荷の低減と顧客へのサービス向上を推進するとともに、さらなる持続可能な社会の構築を目指して企業活動を推進するとしている。単なる事業拡大だけではなく環境保護等への取り組みも重視される状況において、共同調達スキームへ参加する企業は今後も増加することが考えられる。本スキームの今後の動向に注目すべきだ。