実店舗とECサイトに関する実態調査 ECサイト利用時に重要視するポイントは現物確認、そして返品交換の可否か
Recustomer株式会社(本社:東京都千代田区)は、ECサイトと実店舗の両方を利用するアパレルブランドがあると回答した人111名を対象に、実店舗とECサイトのクロスユースに関する実態調査を実施、結果を公表した。
調査概要
◆調査概要:実店舗とECサイトのクロスユースに関する実態調査
◆調査方法:インターネット調査
◆調査実施機関:株式会社IDEATECH
◆調査期間:2023年5月31日〜同年6月1日
◆有効回答:お気に入りのアパレルブランドがあり、購入時に店舗・ECの両方を利用している方111名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しており、合計しても必ずしも100にならない。
※本記事の情報出典元については、全てRecustomer株式会社によるものである。
URL:https://recustomer.me/
調査サマリー
◆実店舗で商品を購入する消費者の7割以上が「オンライン」で商品を認知している。
◆ECサイトでの商品購入時に重要視するポイントは「アプリ化」「サイズ・質感の細かい表記」「気軽な返品・交換の可否」
◆多くの事業者はアプリ化を実現してるが、アプリ化による利便性に加えてサイズ感や質感が分からないという課題の解決も求められている
以降で詳しい内容を確認していく。
ECサイトと実店舗の使い分けについて
ECサイトで購入する場面は「購入するアイテムが決まっている時(57.7%)」、「時間がない時(45.9%)」、「すぐに商品を手にしたい時(36.9%)」が上位3つの理由としてあがった。
一方、実店舗で購入する場面は「実際に商品を試したい時(45.0%) 」、「すぐに商品を手にしたい時(43.2%)」、「購入するアイテムが決まっている時(40.5%)」が上位3つとなった。
実店舗の利用は現物確認を目的としている
ECサイト、実店舗の使い分けについては、実店舗での購入が主軸であり、時間がない時や実店舗が遠い場合にECサイトを利用することが分かる。
また、実店舗はサイズ感や素材感が分からない時に利用される場面が多いが、サイズ感などが分かっている場合は、ECサイトを積極的に利用するという意見も存在している。
実店舗利用の理由がポジティブ体験ではなく、不安や失敗の回避というリスクヘッジの理由で選ばれていると考えられるだろう。
オンラインで商品を認知し、実店舗で購入する
実店舗の場合でも75%以上は商品をオンラインで認知していることが分かる。
オンラインで商品を知ったのにも関わらず、そのままECサイトで購入することをせずに実店舗まで足を運んで購入している消費者が多いということだろう。
アプリの利用しやすさだけでは不十分
「ECサイトがアプリ化していて利用しやすいこと(48.6%)」、「サイズや素材の表示が詳細に記載されていること (48.6%)」、「気軽に返品・交換が可能であり、実際に商品が試せること(46.8%)」が上位3つの理由として並ぶ。
「返品・交換」サービスの導入が求められる
本調査の内容から、以下のような内容が考察できるだろう。
◆アプリやECサイトにおいて、サイズ感や質感が分からないという課題解決が求められる
Recustomer株式会社は、この課題に対する解決手段として、以下のように述べている。
「オンラインとオフラインのネガティブな体験格差を無くすという視点で『気軽に返品・交換を可能にすること』や『サイズや素材感の細かい表記』がクロスユース促進の次の一手になると考えられます」
多くの事業者はOMO促進や利便性向上のためにアプリ化を実現しているが、次の一手は「返品・交換」サービスの導入が求められるのかもしれない。万が一の場合は返品できるという安心感を提供することで、実店舗との差を解消し、より良い顧客体験を生み出せるはずだ。