危ない!クリック前にチェック トラブル防止キャンペーン 消費者庁

消費者トラブルは多様化・複雑化


消費者庁は、12月1日から「インターネット消費者トラブル防止キャンペーン」を実施する。

スマートフォンやタブレットの普及により、時間や場所を選ばないネット環境が今まで以上に我々の暮らしに浸透し、新しい類型の消費者トラブルが次々と発生。インターネットに関連する商品・サービスの購入に関するトラブル、出会い系サイトやオンラインゲーム等に関するトラブルなどその内容は多様化・複雑化してきている。

消費者庁によると、年末は特にインターネット通販の消費者トラブルが、贈答品や冬物アパレルの需要増加に合わせ増加する。トラブル防止キャンペーンでは、ウェブ広告を出稿し特設サイトを開設、消費生活相談の多いトラブル事例やポイントを解説することで、インターネット取引における消費者の知識向上を図り、ウェブ広告を利用した啓発活動を行っていくというものだ。

キャンペーンサイトでは「危ない!クリック前にチェック」というキャッチコピーを掲げ「ネット通販」「口コミ」「サクラサイト」「オンラインゲーム」と大きくトラブルを4分野に分け、具体的な事例や注意すべきポイントを解説していく予定。
ネット通販や口コミでは、模倣品への注意(極端な値引きなど)、配送方法や期間、支払い方法、キャンセル・返品条件、利用規約等の確認、などの注意ポイントを挙げている。特に模倣品販売に関するトラブルは、消費者庁越境消費者センターに寄せられる全相談の6割を占めるほど急増中だという。

悪質サイトに間違われないブランディングが重要


消費者庁では、実際に模倣品販売や詐欺が強く疑われる「悪質な海外ウェブサイト一覧」を適宜更新し、資料として公開している。11月14日時点では231の悪質サイトが掲載されており、サイトの名称だけでは公式HPと勘違いしてもおかしくないものや、ブランド名そのままのものもあり、その悪質さが伺える。鞄、財布類、アパレル、腕時計などを取り扱う店が多い中、ベビーカーやベッド、自転車用品など模倣品のイメージが弱い分野にも悪質サイトは広がりを見せており、同じ商材を扱う事業者は注意したい。

模倣品が多い商材を扱う事業者は、正規であることの証明や詐欺サイトではないという、ブランディングが重要となる。本キャンペーンは消費者にも事業者にも役立てられる注意ポイントを挙げている。事業者は消費者庁の挙げている「模倣品への注意(極端な値引きなど)」「配送方法や期間」「支払い方法」「キャンセル・返品条件」「利用規約等」をしっかりと見直すだけでも、利用者への印象は改善され、購買機会を増やすきっかけとなるかもしれない。



−山本一雄−