シニアのモバイル利用端末はスマホメインが91.9%(MMD研究所調査)
MMDLabo株式会社(東京都港区、代表取締役:吉本浩司)が運営するMMD研究所は、「第1弾 2023年シニアのスマートフォン・フィーチャーフォンの利用に関する調査」を実施。その結果を発表した。
60歳~79歳のモバイル端末所有率は94.5%
MMD研究所は、予備調査で60歳~79歳の全国の男女10,000人、本調査ではスマートフォンメイン利用者500人、スマートフォン利用検討者358人、スマートフォン利用未検討者500人を対象に「第1弾 2023年シニアのスマートフォン・フィーチャーフォンの利用に関する調査」を実施した。
まず、60歳~79歳の全国の男女10,000人を対象に「モバイル端末を所有しているか」を聞いたところ、所有率は94.5%。メインで利用しているモバイル端末は、スマートフォンが91.9%でトップ。フィーチャーフォンが5.0%、ガラホ(4G LTEケータイ/以下、ガラホ)が3.1%だった。
さらに、スマートフォンとフィーチャーフォンの利用割合について、2012年から行っているシニア調査をもとに推移を集計(※1)。2023年のスマートフォン利用者は、2022年の89.0%から2.9ポイント増の91.9%。2012年の12.7%と比べて79.2ポイントの増加となっている。対して、2023年のフィーチャーフォン利用者は、2022年の7.3%から2.3ポイント減少して5.0%に。2012年の87.3%と比べると82.3ポイントの減少(※2)。シニアへのスマートフォンの一層の浸透を示す結果となった。
また、フィーチャーフォンもしくはガラホのみ利用している710人を対象に、スマートフォンへの乗り換え意向を聞いたところ、「いますぐにでも乗り換えたい(2.5%)」「いますぐにではないが、乗り換えを検討している(35.6%)」が合計38.2%。「乗り換えは検討していない」が61.8%だった。
※1:過去調査の一部は50歳~59歳を含んでいるため、本推移は比較のために60歳未満を切り捨てて集計
※2 2018年、2019年調査は複数回答で利用しているモバイルデバイスについて聞いているため、スマートフォン利用・フィーチャーフォン利用の推移は、比較のためにスマートフォンとフィーチャーフォンの2台持ちをしている対象者は除外して集計
通信会社を選んだ理由は「通信料金が安いから」が最多
スマートフォンメイン利用者8,685人を対象に、現在契約している通信会社を聞いたところ、「docomo」が27.4%でトップに。次いで「Y!mobile」と「MVNO」がそれぞれ13.0%、「au」が12.7%と続いた。また、スマートフォン利用検討者358人に、契約を検討している通信会社について聞いたところ、「現在と同じ通信会社のままスマートフォンに乗り換えたい」が27.4%、「乗り換えを検討している通信会社がある」が26.0%、「特に決めていない」が46.6%となった。
一方、スマートフォンを持っている8,643人に、現在利用しているスマートフォンの通信会社を選んだ理由を聞いたところ、「通信料金が安いから」が31.5%でトップ。次いで「ちょうどよい料金プランがあるから」が24.9%、「家族が同じ通信会社を利用しているから」が23.6%という結果に(複数回答可)。また、フィーチャーフォンもしくはガラホを持っているスマートフォン利用検討者790人を対象に、スマートフォンの契約を検討している通信会社を選んだ理由を聞いたところ、「家族が同じ通信会社を利用しているから」が20.4%と最も多く、次に「安心できる会社だから」が17.6%、「以前から利用していた通信会社と同じだから」が15.3%と続いた(複数回答可)。
コロナ禍を経て、シニア層にもネットショッピングの利用が広がった。今回明らかになった、シニア層のスマートフォンの利用状況や通信会社を選ぶ理由については、EC事業者としても知っておきたい調査結果だろう。
調査概要
■調査期間:2023年8月25日~8月28日
■有効回答:<予備調査>10,000人 <本調査>1,358人
※スマートフォンメイン利用者(n=500)、スマートフォン利用検討者(n=358)、スマートフォン利用未検討者(n=500)
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:<予備調査>60歳~79歳の全国の男女 <本調査>スマートフォンメイン利用者、スマートフォン利用検討者、スマートフォン利用未検討者
■設問数:<予備調査>16問 <本調査>15問
※本調査レポートは小数点以下任意の桁を四捨五入して表記しているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合がある
※上記の調査結果、グラフはMMD研究所調べ