エレコムが物流現場の段ボールを折りたたみコンテナへ変更 「リターナブル運用」により年間2000個の段ボール資材を削減見込み

ECのミカタ編集部

サプライチェーン全体で環境負荷の低減を。カウネット社と連携し、1年で2,000個もの段ボール資源削減

エレコム株式会社(以下:エレコム)は、株式会社カウネット(以下:カウネット)と同社の物流業務を受託するコクヨサプライロジスティクス株式会社(以下:コクヨサプライロジスティクス)と連携し、2023年9月22日よりカウネットへの梱包・納品の方法を段ボールから折りたたみコンテナへ変更したことを公表した。

梱包資材の一部を折りたたみコンテナへ変更

製品を納品する際、段ボールの中に同一の製品だけが入っている場合と、多種多様な製品を同梱している場合がある。今回の取り組みでは、複数の製品を同梱して、コクヨサプライロジスティクスの物流拠点である首都圏IDC(所在地:東京都江東区)へ納品する際の梱包を、折りたたみコンテナへ切り替えることとした。

コクヨサプライロジスティクスへの製品納品時に使用した折りたたみコンテナはエレコムが回収し、次回以降の納品で再度使用する「リターナブル運用」を採用。この取り組みによって、年間約2000個分の段ボール資材を削減できる見込みとしている。

環境負荷の低減を目指す

ダンボールはその利便性の高さから、我々の日常生活において欠かせない存在になっている。特に、荷物の梱包には段ボールが必要とされ、郵便や宅配便、引越といった分野では必須であるといえるだろう。

自然由来の資源から作られるダンボールであるが、生産量が多いことから一定のCO2排出を伴う。さらに、近年の紙需要の低下と反比例するように、物流の活発化に伴い段ボール需要は増加の一途を辿っている。その一方で段ボールはプラスチックと比較して耐久性が低く、常に廃棄物が発生することが指摘されてきた。

上記のように段ボールの使用はSDGsの観点からも問題視されてきた現実があり、こういった状況を背景にエレコムは今回の取り組みに至ったとしている。「脱段ボール」という流れが拡大している現在において、今回のような取り組みは今後も増加することが想定される。「2024年問題」を筆頭に、現在の物流業界は大きな変革を求められているといえるだろう。エレコムの取り組みを含め、今後の動向に注目したい。


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