「Amazon Flexプログラム」で軽乗用車による配達が可能に 参入ハードルを下げ、ラストワンマイルの物流を効率化させる

ECのミカタ編集部

Amazon、Amazon Flexで軽乗用車による配達を開始

アマゾンジャパン合同会社(以下:アマゾン)は2023年10月26日、「Amazon Flexプログラム」で軽乗用車による配達が可能となったことを発表した。

スキマ時間での稼働が実現

今回の発表は、国土交通省の貨物軽自動車運送事業における軽乗用車の使用の解禁に伴い、Amazon Flexプログラムの参加要件を拡大させたものとなる。

これまで、Amazon Flexプログラムの応募条件は、以下の項目が必須であった。

◆20歳以上
◆軽貨物車(軽バン)
◆保険加入などの所定条件
◆事業用ナンバープレート(黒ナンバー)

今回、利用可能な車両に軽乗用車が加わることで、主婦・主夫や学生、空き時間に稼働したい方など、より幅広い方が本プログラムに参加可能となる。加えて、配達の時間帯も2時間から4時間程度の短い枠から選択できるようになった。

未経験者の配達参入を促す

アマゾンジャパン合同会社アマゾンロジスティクス代表である、アヴァニシュナラインシング氏は以下のようにコメントしている。

「ラストワンマイルの物流を効率化するという国土交通省のビジョンに沿って、本プログラムはすべてのデリバリーパートナーに更なる利便性を提供します。Amazon Flexでは多くの未経験者にも軽貨物車(軽バン)での配達でご活躍いただいてきており、配達経験がない方も安心して本プログラムへご応募いただけます」。

Amazon Flexプログラムは、2019年に日本で開始し、Amazonと直接業務委託契約を結んだ個人事業主であるデリバリーパートナーが、稼働する日や時間を個人の都合に合わせて自由に選べるAmazonの配送プログラムのひとつである。

デリバリーパートナーには、配達する商品の個数ごとではなく、配達枠ごとに報酬を支払い。透明性と確実性を持ちながら、ドライバーに対して報酬額を事前に明確に提示している。

すでに30以上の地域で試験実施済み

「2024年問題」を目前に控え、物流業界は大きな変革を求められている。今後もこれまで同様のサービスを維持するためより一層の工夫が求められる中、今回のAmazon Flexプログラムの参加要件拡大は、多くの人が配達業へ参入するきっかけになるはずだ。

軽乗用車を所有する世帯は多く、スキマ時間を有効に活用したいと考える層は決して少なくない。限られた時間しか働けない方々にとっても、柔軟に報酬を獲得できる選択肢が増えたことは大きな価値がある。

軽乗用車を利用しての配達は、すでに関東や関西、中部、九州など30か所以上の配送拠点で試験的に実施されており、順次、展開地域を拡大していく予定としている。今後の動向に注目だ。


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