リピートしたいECサイトの特徴「送料無料」が50%以上と多数 物流の2024年問題が大きな課題に

ECのミカタ編集部

クラウド型EC プラットフォーム「メルカート」を提供する株式会社エートゥジェイ(東京都港区・代表取締役社長 飯澤満育)は、ECサイトで購入経験のある全国の20~60代の男女1000名を対象に「ECサイトの利用」について調査し、その結果を公表した。

再度ECサイトを訪れるきっかけ、メルマガ施策が上位に

同社が20代から60代の男女1000名に行ったECサイト利用に関する調査によれば、消費者がECサイトに再訪するきっかけとして、「商品がほしいとき」が自社EC、モールともに圧倒的に多い結果となった。その次の手段としては、メルマガがSNSやLINEを抜いて多かった。

出典元:株式会社エートゥジェイ 

この結果に同社のメルカート事業責任者 執行役員 渡邉 章公氏は「SNS、LINE等を代表するスマホアプリが日常のコミュニケーションインフラとなっている中で、いまだにメルマガ経由でのサイト訪問や注文獲得は一定の成果が出ています。ただ、各流入経路の比率に大きな差がないことを考えると、ユーザーが自由に選択できるマルチなタッチポイントの構築は不可欠と考えられます」とコメントしている。

また利用したいECサイトの特徴、配送に関わる満足度が重要に

消費者がまた利用したいと思うECサイトの特徴として、自社EC部門、モール部門ともに50%以上が「送料無料」と回答している。その他の回答として、自社EC部門が「商品説明が充実している(27.37%)」「配達納期が早い(25.04%)」。モール部門が「クーポン、割引が豊富(22.99%)」「配達納期が早い(21.75%)」が上位にあげられた。

モール、自社ECのいずれにも「送料無料」「配達納期」が入っていることから、消費者のECサイトの利用には「配送」における満足度が大きく影響する。トラック運転手の時間外労働の上限により輸送力が不足する「物流の2024年問題」が立ちはだかる中で、今回の結果はEC事業者にとって課題のひとつとなりそうだ。

出典元:株式会社エートゥジェイ 

調査概要

調査名:ECサイト利用に関する調査
調査対象者:20~60代の男女1000名
調査期間:2023年7月11日~2022年7月18日
調査方法:インターネット調査
対象地域:47都道府県

物流の2024年問題とどう向き合うか

2023年6月2日に政府より発表された「物流革新に向けた政策パッケージ」のポイントによれば、運賃・料金が消費者向けの送料に適正に転嫁・反映されるべきという観点から、「送料無料」表示の見直しに取り組むこととされた(※1)。消費者庁では、これを受けて「送料無料」表示に関する意見交換会が定期的に行われている(※2)。

今回の調査では50%以上がECサイト商品の「送料無料」を求めており、適正な取引を行うための消費者への働きかけや行動変容へは長い道のりとなりそうだ。

※1出典元:物流革新に向けた政策パッケージ
※2参考元:「送料無料」表示の見直しに関する意見交換会


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