国際海上輸送サービス「釜山ハブ×日本地方港」が開始 韓国の釜山港と日本の地方港を結び、効率的な物流環境を実現

ECのミカタ編集部

NX東アジアリージョン、韓国の釜山港と日本の地方港を活用した、 2024年問題に対応する新たな国際海上輸送サービスを開始

NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社のグループ会社で東アジアリージョンを統括するNX国際物流(中国)有限公司、およびNX韓国株式会社(以下:NXグループ)は、韓国の釜山港と日本の地方港を結ぶ新たな国際海上輸送サービス「釜山ハブ×日本地方港」を開始した。

輸送手段の確保と国内輸送費用の削減が可能

「釜山ハブ×日本地方港」サービスは、2024年のトラックドライバーの時間外労働規制に対応する解決策として効果的、また国内のトラック輸送の距離短縮に伴いCO2排出量を削減にも繋がると期待される。

主な特長は以下の通りとなる。

◆日本国内の地方港にあるNXグループの30拠点と連携し、地方港経由の輸出入業務をサポート。特に正確かつタイムリーな本船動静情報の提供や、搬入時間やターミナル内作業に関する相談に対応

◆釜山港⇔日本の地方港の約週130便の日韓発着コンテナ航路を活用することで、日本各地への安定した輸送手段の確保と国内輸送費用の削減が可能

◆アジアのハブ港である釜山港は、世界の約150以上の国・地域、500を超える港を結ぶコンテナ航路が就航しており、グローバルネットワークのハブ&スポーク拠点として最適。特に北米・欧州などの基幹航路が充実

使用する倉庫は、釜山FTZ(Free Trade Zone)にある自社倉庫を活用するとしており、在庫管理、梱包、仕分け、ラベリングなどの付帯作業に対応し、一元化による作業品質管理とコスト削減が可能である。

「青島ハブ×日本地方港」サービスも同時に開始

「釜山ハブ×日本地方港」サービスにおける日本の主な寄港地は以下の通り。

また、釜山ハブに加えて、日本の輸入貨物の半数以上を占める中国発輸送の輸入に関して、中国の青島にあるハブ倉庫を活用し地方港と繋ぐ「青島ハブ×日本地方港」サービスも合わせて開始。NXグループは、グローバルネットワークと蓄積された高度なロジスティクスのノウハウにより、今後も顧客の課題に応え、事業拡大をサポートするとしている。

海路と陸路を組み合わせて課題を解決する

物流業界では、2024年に実施されるトラックドライバーの時間外労働規制の強化により、将来的な労働力不足が予想され、中長距離トラック輸送への対応が大きな課題となっている。また現在、欧米及びアジアとの輸出入貨物の多くが大都市近郊の主要港からトラックで日本各地へ輸送されており、今後の配送環境が懸念されてきた。

このような状況の中、日本の地方港との航路が充実した韓国の釜山に在庫を保管し、受注後、日本各地の配送先に最寄りの地方港へ海上輸送する新たなサービス「釜山ハブ×日本地方港」を開始。本サービスによって、日本国内のトラックによる輸送距離を短縮し、輸送手段の確保とコスト低減に貢献するほか、CO2排出量も削減も実現する。

今後より一層越境ECが活発になるに従い、本取り組みの需要は大きくなるだろう。海路と陸路を組み合わせたアプローチは、2024年問題を解決する一つの手段として有効となるはずだ。今後の動向に注目したい。


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