ヤマト運輸、認知度と届けてもらいたいブランドで人気 その理由とは?【通信販売に関する消費者調査2023】
株式会社エルテックス(以下:エルテックス)は、通信販売に関する「消費者の行動や意識」を集計・分析した調査結果の最新版を発表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。
調査概要
◆調査エリア:全国
◆調査対象者:infoQ by GMO調査パネルを利用
◆調査方法:ネット方式による、アンケート調査
◆調査期間:2023年12月2日~5日
◆回収サンプル数:600
◆調査主体:株式会社エルテックス
◆調査実施機関:楽天リサーチ株式会社
対面配達が半数以上
通販で買い物をした場合の配送方法について、以下の回答が上位に並んだ。
◆時間指定した対面配達:55%
◆時間指定しない対面配達:48.3%
◆宅配BOXを利用しない置き配(玄関やその他指定の場所):35.8%
一方、宅配BOXを使った置き配は「18.5%」、PUDOといった宅配便ロッカー利用者も「11.8%」に留まり、割合としては多いといえない結果となった。
宅急便(ヤマト運輸)人気が強い傾向が明らかに
知っている宅配ブランドに関する質問では、宅急便(ヤマト運輸)が85.7%とトップに。
ゆうパック(日本郵便)79.2%、飛脚宅配便(佐川急便)61.3%が続き、カンガルーミニ便(西濃運輸)38.3%とフクツー宅配便(福山通運)32.2%の2ブランドはやや数値が低めとなった。
一方、通販商品を届けてもらいたいブランドを選んでもらうと、トップの宅急便(64.5%)と2番目のゆうパック(16.2%)で、48.3ポイントという大きな差が生じ、宅急便のひとり勝ち状態となった。
認知率では6.5ポイントしか差が無かったことを考慮すると、この結果は意外といえるかもしれない。
飛脚宅配便(佐川急便)は「丁寧」「親切」が評価される
通販商品を届けてもらいたいブランドについて、その理由を質問したところ、宅急便(ヤマト運輸)が多くの項目で平均的にスコアが高くなった。
一方、「品物をていねいに取り扱ってくれる(39.1%)」「親切(37.5%)」の2項目で他ブランドより高スコアだったのが飛脚宅配便。親切のスコアではゆうパック(20.6%)と比較して、2倍に近いポイントを獲得した。
それぞれの回答数にばらつきがあることから、結果に若干の偏りが出ているかもしれないが、全体の傾向として大きな誤差は無いと考えられるだろう。
対面以外の配達方法の普及が期待される
全体の傾向としては、ヤマト運輸と佐川急便の評価が高いことが見受けられる一方、ゆうパックは認知度と信頼感が比例していないことが明らかになった。
また、受取方法については依然として対面配達が主流であり、その割合は半数以上という結果に。しかし、置き配を選択する消費者も3割程度存在しており、徐々に普及している様子が見受けられる。コンビニ受取、宅配便ロッカーなどはまだまだ発展途上という数値ではあるが、今後その割合を増やしていくことが期待されるだろう。
本調査は、通信販売を利用する消費者の「消費行動や利用動向」などを集計・分析。一般の消費者行動や意識を把握することで、通販やECに関するソリューションサービスを改善し、通販企業のサービス強化やビジネス貢献に繋げることを目的としている。本調査内容を今後の施策検討に活かしてみてはいかがだろうか。