ネットショップ開業方法を解説!失敗しやすいポイントは?
ネットショップを開業する際は、商品を決めたりECサイトを開設したりすることはもちろん、事務手続きや経営のことまで、考えるべきポイントが多岐にわたります。
今回は、ネットショップの開業方法について、わかりやすく解説していきます。ビジネス的な視点で重要なことや、部分的な外注のメリットにも触れるので、ぜひ参考にしてくださいね
ネットショップ開業から販売までの流れ
実際に売り始めるところまで、以下のようなプロセスに分けることができます。今回は、4つのフェーズに分けて整理します。
フェーズ | プロセス | 概要 |
---|---|---|
準備 | 1.市場調査と計画立案 | ニーズのある製品や市場をみつけて、 適切な戦略を立てる。 |
2.商品検討・仕入れルートを確保 | ||
3.物流・配送体制の検討 | ||
サイト作り | 4.ECサイト構築 | 多くの選択肢の中から、コストやリソース、 将来性を考えて構築手段を決定する。 |
5.決済システムと配送方法の設定 | ||
集客 | 6.マーケティング | 購入者を増やすため、
サイトへの訪問者を増やし、 売上につなげる施策を検討する。 |
運営 | 7.仕入れ・販売開始 | 商品を仕入れて、販売を開始する。 |
多少順番が前後するところもありますが、全体像は表のとおりです。次章以降では、もう少し要点を絞って詳しく説明していきます。
ネットショップ開業までに最低限、決めておくべきこと
最近はネットショップ開業のハードルが下がっていることから、最低限のことを決めて、とりあえず始める人も増えています。
ここで、ネットショップ開業にあたって最低限決めておくべきことを紹介します。
何を売るか
当然、商品を決めなければネットショップを開業できません。
何を売るか決まっていない方は、以下のポイントを意識してみるとよいでしょう。
- 自身の強みや独自性を活かすことができる商品か
- 自身の好きな商品、情熱を持てる商品か
- 将来性のある商品か
強みや独自性を活かして商品のラインナップをユニークにできれば、他店との差別化を図ることができます。
また、好きなものなら顧客の目線で考えることができるため、購買意欲を高める方法を考えやすくなるはずです。
市場が求める新しいニーズに敏感に反応して「これから来る」商品を見極められれば、競争優位性を持つことができます。
仕入れのルート
取引先として国内の卸売業者やメーカーを検討する際には、製品の品質や納期、価格などをチェックすることがポイントです。
また、直接取引だけでなく、卸売プラットフォームや取引サイトを活用することも考えましょう。プラットフォームなどはその中での価格競争が激しいため、コスト効率のよい仕入れを期待できます。
さらに、海外からの仕入れも視野に入れましょう。中国などから商品を仕入れることで、他社にない手頃な価格の商品を提供できます。ただし、輸入には通関手続きや運送に関する課題が伴うので、慎重な計画が必要です。
物流・配送体制
ネットショップ開業のためには、効果的な物流・配送体制を構築しなければなりません。
顧客からの評価に直結するため、運送業者を選ぶときは以下の基準で選ぶとよいでしょう。
- 納期を守れる
- トラブル時の対応がスムーズ
また、在庫管理システムの導入や商品の梱包方法の工夫も重要です。効率的な在庫管理は欠品や過剰在庫を防ぎ、適切な梱包は商品がきれいな状態でお客様の手元に届くことにつながります。
ECサイト全般
ネットショップにおける顧客との接点はECサイトです。詳しくは後述しますが、今は多様なECサイト構築手段があるので、きちんと比較をして決めましょう。
サイトに訪れた人の購買意欲を高めるようなデザインや欲しい物がすぐに見つかる動線など、利用者目線でのサイト作りも大切です。
マーケティング戦略
ネットショップの成功に不可欠なのが、戦略的なマーケティングです。商品が売れなければ、成功のサイクルに乗ることはありません。
まずは、ターゲットを明確にしましょう。顧客の嗜好や購買動機を理解することで、的確なアプローチが可能になります。
具体的なアプローチとして、以下のような施策が有効です。
- SNS広告やGoogle広告
- コンテンツマーケティングやブログの運営
- インフルエンサーマーケティングや提携先との協業
- メールマーケティング
戦略を継続的に見直すことも重要です。予算や目標に応じて複数の手法を組み合わせて、柔軟に対応することで、効果的なマーケティング戦略を展開できます。
【比較】開設するネットショップ(ECサイト)はどこがいい?
商品と顧客の接点となるECサイトは、もちろん一から作ることもできますが、多くの方は手軽に構築できるサービスを使うのではないでしょうか。
ここで、ECサイトの構築方法と人気のサービスを紹介します。
ネットショップ(ECサイト)構築方法
ネットショップを構築する方法は複数存在します。
- 自社でシステムを構築する(フルスクラッチ)
- オープンソースを使う
- 構築ツール(ECパッケージ)を使う
- クラウドECを使う
- ASP(ショップ作成サービス)を使う
- ECモールに出店する
どのやり方がよいか選ぶ際には、予算や技術的なスキル、運営スタイルに合わせて最適な方法を選択しましょう。
ネットショップの構築方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
※内部リンク
ネットショップ(ECサイト)のサービス比較表
主要なネットショップの特徴と出店費用は以下のとおりです。
カテゴリ | モール名 | プラン | 初期費用 | 月額費用 | 手数料 | 審査 |
---|---|---|---|---|---|---|
無料ASP | BASE | スタンダードプラン | 無料 | 無料 | 3.6% + 40円(+ 3%) | なし |
無料ASP | STORES | フリープラン | 無料 | 無料 | 5% | なし |
有料ASP | Shopify | ベーシック | 無料 | $33 | 3.4% + 0円 | なし |
ECモール | Yahoo!ショッピング | - | 無料 | 無料 | 3.5%〜(別途、ポイント負担など) | あり |
ECモール | 楽天市場 | がんばれ!プラン | 60,000円 | 19,500円 | 3.5%~(別途、ポイント負担など) | あり |
ECモール | Amazon | 大口出品 | 無料 | 4,900円 | 8〜15% | あり |
(2023年11月30日時点)
それぞれの特徴をおさえたうえで、自分にあったECサイトをみつけることが大切です。
個人事業主としてネットショップを開業することもできる?
法人ではなく、個人事業主としてネットショップを開業することもできます。一人で運営することで経費を最小限に抑えられ、ハンドメイド商品や独自のアイデアを販売することで差別化を図ることもできます。
また、多くのECサイト構築サービスがライトプランや個人事業主向け機能を提供しているため、手軽に開業できます。
経営者が一人であるからこそ、意思決定が迅速で柔軟な対応ができます。最初は個人事業として開業したネットショップが数年後に業界トップになっているケースもあるので、挑戦する価値は十分にあるでしょう。
ネットショップ開業における注意点
ネットショップの開業には、多くの人がやってしまう注意点も存在します。
- ビジネスプランの欠如
- 過度な在庫投資
- 情報管理体制の不備
「とりあえず立ち上げて、小さく始めよう」などと、とにかく行動を促すようなブログ記事を見かけることがあります。
しかし、無計画に始めたネットショップは失敗しやすいです。仮に売れ行きがよかったとしても初期の無計画が痛手となり、拡大時に多大なコストがかかることがあります。
また、「まず商品を確保」と仕入れを急ぐことも得策ではありません。開業初期は需要の予測が難しく、過剰な在庫は資金を圧迫します。運用の中で需要を見極めながら、適切な在庫を持つようにしましょう。
そのほか、ECサイトのセキュリティや運営側の管理体制が甘いことで、サイトがダウンしたり個人情報を漏えいさせたりすることにも注意が必要です。他人事だと考える人が多いですが、運営に致命的なダメージを与えかねないので、侮ってはいけません。
【体験談・口コミ】ネットショップを開業した人の声
ここでは、実際にネットショップを開業した人の声を紹介していきます。
すでに開業・運営している人の生の声を聞くことで、さまざまなことを学べるでしょう。
成功事例
まずは、ネットショップの開業、運営がうまくいっている人の声です。
"本日は労働0で22万の売上。
ネットショップならこんな稼ぎ方も可能です。
作り上げるまでは大変でも、作り上げたら労働しなくても収入が入ってくるようになります。"
"都内に引っ越してきて1年が経とうとしています。現金500円で上京してきた私が、今では不自由なく暮らし、本業の傍らネットショップを開設、始めて5日間で売上10000円を叩き出しました。生きていてよかった"
"都内に引っ越してきて1年が経とうとしています。現金500円で上京してきた私が、今では不自由なく暮らし、本業の傍らネットショップを開設、始めて5日間で売上10000円を叩き出しました。生きていてよかった。"
"楽天出店で100万超えた!
発送はほとんどクリックポストで頑張りました。
Amazonのセールは思ったより売れてない…"
敷居が低いため、個人でショップを運営して成功を掴んでいる人による発信が多いようにみえます。ただし、情報商材の販売を目的に嘘の成功体験を発信する人もいるので注意が必要です。
失敗事例
続いて、ネットショップの開業や運営で失敗した……という人の意見を紹介します。
"6店舗(海外含む)のネットショップ経営を任されていたんだけど、もう管理が大変なので、採算取れてない3店舗を今日で閉店にした。
閉店作業も結構大変で疲れた。
そして今日は残った店舗の業務で残業…"
"これからネットショップをやろうと思ってる方へ。ネットショップ運営というのは、ほとんど自動だと思ってる方が多いですが、実は9割が手動でトラブルもかなり多いです。
ミスやエラーが重なった日は、問合わせ対応やお詫びで半日終わりますから、いろいろと慎重にやる必要があるんです。"
"開業して複数ネットショップを立ち上げてあたふたしていたら少しずつ売れるようになったけど、先週発送した商品に把握してないダメージがあったようで返品になった。
よくあるダメージなのに検品ミス…私のバカ―!!!"
システムに任せれば大丈夫……と考えていても、まだまだ人力での作業は多いようです。売上も大切ですが、管理・運用の体制をじょうずに構築することも失敗しないためには必要だということですね。
完全無料!ネットショップ開業の相談はECのミカタまで
昨今は便利なサービスが多く登場していることから、ネットショップの開業ハードルがぐっと下がっています。その一方で、競争を勝ち抜くために考えることが増え、自分だけで成功させるのが難しくなっています。
もしネットショップの開業や運営について迷いがある方は、開業や運営を代行してくれる会社や、コンサルティングしてくれる会社に相談するのがおすすめです。専門の会社にサポートを頼めば、一定のコストが発生しても、場合によってはそれを上回る回収ができることもあります。
ただ、問題は信頼できる会社をみつけるのが難しいことです。
ECのミカタでは、信用できる代行会社・支援会社とマッチングできるサービスをご提供しています。完全無料で、ピッタリの会社をみつけることができるので、ぜひ相談してみてくださいね。