2023年12月度のインターネット詐欺リポートの結果が公表 携帯キャリア、マイナポイントに関するフィッシング詐欺が増加
BBソフトサービス株式会社(以下:BBソフトサービス)がインターネット詐欺サイトを分析したレポートを公表。2023年12月度のインターネット詐欺リポートでは、携帯キャリアのフィッシング詐欺が増加している点を取り上げた。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。
携帯キャリア、マイナポイントに関するフィッシング詐欺が増加
2023年12月度はSoftBank、auを中心に携帯キャリアのフィッシングサイトが増加。SoftBankは2023年9月以降は報告数が多くなかったが12月に入り急増し、フィッシングサイトのランキングでも1位にあがった。年末の移動需要の可能性もあるETCやえきねっとも収集数が高止まりしており、引き続き注意が必要な状況が続く。
また、2023年10月からはマイナポイントやマイナポータルのフィッシング詐欺が増加。マイナポータルのフィッシング詐欺では、メール等で「電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金」といった件名で5万円が支給されると謳い、マイナポータルの認証情報を盗む手口が確認されている。また確定申告の時期に国税庁のフィッシング詐欺が増加する傾向があり、今後の動向に注意が必要だ。
2023年12月の詐欺サイトの傾向
2023年12月、詐欺ウォール利用者が遭遇している詐欺サイトのTOP3は以下の通り。実際に遭遇しているネット詐欺サイトと調査収集しているネット詐欺サイトでは違った傾向が確認できるだろう。
◆1位:Apple ID
今月も検知ベースではAppleは1位。日本ではiPhoneユーザーが多くのシェアを占めており、上位にランクする傾向がある。
◆2位:総務省
前月に引き続き総務省マイナポイントのフィッシングサイトが登場した。
◆イオンカード
前月に引き続きイオンカードが3位にランクインした。
ログインID・パスワードの使い回しを控えるなどの対策を
フィッシング詐欺の被害を防止するためには、以下のような対策が重要となる。
メールやSMSで案内されたURLが正規のURLか確認する
メールやSMSメッセージ上のリンクはクリックせず、事前に登録しておいたブックマークやウェブ検索で正規サイトへアクセス。または、怪しいサイトを診断する無料サービスを利用し事前にURLをチェックする。
個人情報やクレジットカード番号の入力を促すメール・SMSに注意する
クレジットカード会社などでは、個人情報やクレジットカード情報などについてメール・SMSでの問い合わせは行っていないため、情報入力させるページに誘導するメールには細心の注意を払う。
ログインID・パスワードの使い回しを控える
被害を最小限に抑えるためにもログインID・パスワードの使い回しはせず、サービスごとに登録内容を変更し管理を行う。
セキュリティソフトやネット詐欺専用ソフトを導入する
日々進化するネット犯罪に対抗するにはセキュリティソフトを導入することも必要となる。
インターネットを通じた詐欺の手口は日々巧妙化しており、新しい対応策とのイタチごっこが続いている。各事業者は顧客情報を守るためにも最新の対策を講じつつ、顧客には上記のような対策を周知し続けることが重要だろう。