Fotographer AI、農林中金キャピタルから追加出資を受け事業拡大体制を強化

ECのミカタ編集部

生成AIを活用し、ブランド・事業者向けにパーソナライズされた商品画像の自動生成が可能なサービス「Fotographer.ai」を提供するFotographer AI株式会社(本社:東京渋谷区、代表取締役:鈴木麟太郎、以下Fotographer AI)は、三井住友海上キャピタル株式会社、株式会社ANOBAKA、みずほキャピタル株式会社からの出資に加え、新たに農林中金キャピタル株式会社を引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施。総額1.4億円でシードラウンド調達をクローズしたことを公表した。

商品画像自動生成サービス「Fotographer.ai」の概要

Fotographer.aiは、EC事業者や広告クリエイティブ担当者向けにサイト内やマーケティングで使用する商品画像を自動生成できるAIサービス。

キャンペーンやシーズンごとで撮影が必要になるサイト内や広告の商品画像の作成を、生成AIの技術を用いて自動生成できる点が特徴。商品の画像をアップロードし、作成したい商品のイメージを文字で入力もしくはテンプレートを選択するだけで、クリエイティブな商品画像を短時間で作成することが出来る。また、花や果物、土台や手など、素材を自由に配置し、思い通りの構図で商品画像を作成することも可能だ。

さらに、独自のAIがブランドイメージやスタイルを学習することにより、ブランド独自のクリエイティブの提案・作成が可能となる機能も提供している。これにより、ブランドの魅力を最大限に引き出しながら、効率的かつ効果的なマーケティング活動が実現できる。

サービスのクオリティは高く評価されており、Stability AI Japanのサポートプログラムにも採択されているほか、総合コマースプラットフォーム「ecforce」との連携も進行しているという。

資金調達の背景

Fotographer AIは、今回の追加調達により「Fotographer.ai」の更なる機能拡充の開発、人材獲得を加速すると共に、EC領域における豊富な知見を持つ農林中金キャピタルと共に更なる事業拡大を目指すという。

Fotographer AIは今回の資金調達について以下のようにコメントしている。

「近年、EC市場は拡大の一途を辿っております。化粧品やアパレル、日用品や食料品まで、あらゆる商品がECで購入出来る環境が整備されてきております。一方、ECを活用する販売事業者の方々は、いかに自社商品を魅力的に見せるかという点において、多くの手間と時間をかけて商品画像を作成しております。

 こうした背景を受け、当社は今回調達した資金を元に、急成長する生成AI技術を活用しブランド・事業者向けにパーソナライズされた商品画像の自動生成が可能なサービス『Fotographer.ai』の開発を加速させ、全ての事業者が抱える商品画像作成の課題を解決してまいります」


また、農林中金キャピタル株式会社 日野 太貴氏も下記のようにコメント。

「この度はシードラウンドにて出資の機会を頂きました。Fotographer AI社は日本の画像生成AI領域におけるフロントランナーのような存在であると思います。また、当社の取り組む商品画像の自動生成サービスはEC・マーケティングにおけるソリューションの広がりに期待感が持てます。今後も多くのステークホルダーを巻き込みつつ、この業界における新たな渦を生み出す存在になっていくと感じております。農林中金キャピタルは農林中央金庫ならびにJAグループのネットワークを活かして支援して参ります」

2023年はChatGPTをはじめとする生成AIに注目が集まった年だったが、24年はその生成AIを利用したサービス開発に注目が集まっている。画像生成AIはビジネスシーンでの活用が本格的に始まっており、中でも「Fotographer.ai」は農林中金キャピタル日野氏のコメントにもあるように「日本の画像生成AI領域におけるフロントランナーのような存在」と言えるだろう。今回の資金調達によって、EC業界での「Fotographer.ai」の存在感がさらに増していきそうだ。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事