総務省統計局が「家計消費状況調査」を公表 2023年は「旅行関係費」が前年比49.5%と大きく伸長

ECのミカタ編集部

家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について

総務省統計局は2024年2月6日、2023年12月のネットショッピングの状況に関する「家計消費状況調査」を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

2023年のネットショッピングは前年比10.6%の伸長

2023年のネットショッピングによる月間平均支出額は23021円と、前年比で10.6%、金額ベースで同2211円増加した。

1世帯あたりにおけるネットショッピングの月平均支出額は同8.9%増となる42937円、金額ベースでは同3494円の増加となった。

◆出典:総務省統計局家計消費状況調査ネットショッピングの状況について

項目別支出額においても、全体として大きく伸長する形となった。特に新型コロナウイルスが5類へ移行したことから「旅行関係費」が爆発的に上昇。前年比49.5%と最も大きな伸長率をみせた。

支出額としては「食品」が最も大きく、同5.8%増となる4911円。全国各地の美味しい商品を気軽に取り寄せできるサービスの認知度向上などがけん引していると考えられるだろう。

◆出典:総務省統計局家計消費状況調査ネットショッピングの状況について

ネットショッピング利用世帯数は10年前から30ポイント増加

2023年におけるネットショッピング利用世帯数は、前年比0.8ポイント増となる53.5%。前年からは微増となったが、10年前となる2013年と比較すると約30ポイントも増加している。

2020年のコロナ禍をきっかけにネットショッピングの利用世帯割合は増加したが、ここ3年間は緩やかな数値が続く。前述した月間平均支出額を踏まえると、直近の3年間で1世帯当たりの利用額が大きく増加していることがうかがえる。

◆出典:総務省統計局家計消費状況調査ネットショッピングの状況について

2024年は「物流の2024年問題」に直面する1年になる。今後のネットショッピング市場の伸長に対して、どのように現状のシステムを維持させるのかがポイントになるだろう。市場成長を継続させるためには事業者、物流現場だけではなく消費者側の意識改革も求められる。引き続き今後の市場動向に注目したい。


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