東急ストア「物流の2024年問題」へ向けて店舗への配送方式を変更 最大約8%の配送効率改善へ

ECのミカタ編集部

“物流2024年問題”解決に向けた取り組み2月8日(木)より、店舗への配送方式を変更

株式会社東急ストア(以下:東急ストア)は、2024年2月8日より「物流の2024年問題」解決に向けた取り組みの一つとして、東急ストア・プレッセ全店舗を対象に店舗への配送方式をより効率的な方式に変更することを公表した。

配送効率の向上、ドライバー待機時間の削減を実施

今回東急ストアが公表した主な取り組み内容は以下の通りとなる。

◆車両効率を前提とした店着時間枠を設定
納品車両を満載にしてから各店へ配送することを前提とすることで、配送効率を向上させる。
◆積載率の低い便の廃止
納品車両の稼働率を向上させることで、ドライバーの待機時間を削減させる。
◆納品車両台数の削減
一部店舗(フードステーション業態)において、加工食品に休配日を設定する。

なお、加工食品の休配日についてはすでに5店舗にて実施されており、2024年度中に11店舗まで拡大予定としている。

将来に向けた食料品の安定供給維持の取り組み

東急ストアはこれまで、ドライバー不足や物流費高騰への対応、カーボンニュートラルの実現など、さまざまな課題解決に向けて取り組む姿勢を見せてきた。将来に向けた食料品の安定供給維持の取り組みの一つとして、2023年10月には首都圏SM物流研究会(現:SM物流研究会)に参加。直近では、社内プロジェクトにて「物流およびサプライチェーン全体の効率化につながる配送方式の検証」を進めてきたという。

上記検証に一定の効果が見られたことから、今回さらなる物流課題の解決へ向け、店舗への配送方式を変更するに至った。

SM物流研究会には東急ストアの他に、サミット株式会社、株式会社マルエツ、株式会社ヤオコー、株式会社ライフコーポレーション、株式会社カスミ、株式会社西友、株式会社いなげや、株式会社原信、株式会社ナルスといった企業が参加しており、様々な取り組みを推進している。

最大約8%の配送効率の改善を図る

東急ストアは「本取り組みによって最大約8%の配送効率の改善を図ります。今後も、物流の2024年問題やドライバー不足解消に取り組むとともに、将来に向けた食料品の安定供給維持に向けて取り組んでまいります」と述べている。

食品スーパーは周辺に暮らす住民にとってなくてはならない存在である。しかし、各店舗に届く物量には繁閑の差が激しく、日別の物量差が2倍になることもあるという。こうした現状の課題からも「物流の2024年問題」への対策は急務といえるだろう。

全国の食品スーパーの棚に欠品が増える影響は計り知れない。持続可能な物流環境実現のために、多くの企業の取り組みが必要となる。新たな配送方式を含め、今後の動向に期待したい。


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