山間地域の生活利便性向上に向けたドローン宅配便配送プロジェクト 2024年2月26日より「レベル3.5飛行」による実証実験開始
東京都は、2023年12月に新設されたドローン「レベル3.5飛行」による宅配便配送の実証実験を実施したことを公表した。
段階的なドローン実証実験を実施
東京都は、都内におけるドローン物流サービスの早期の社会実装を目指し、2022年度から2024年度にかけて民間企業による取り組みに対して支援。宅配便配送については、2023年10月にレベル2飛行での実証を実施している。
今回実施されるドローン「レベル3.5飛行」の実施日、概要は以下の通りとなる。
◆2024年2月26日〜3月8日(平日のみ実施)
◆11時00分〜16時00分、1日最大6回程度の片道飛行を予定
◆飛行の可否及び時刻については、当日の天候等を勘案し決定
「レベル3.5飛行」は「機上のカメラにより歩行者等の有無を確認することで、補助者や看板の配置といった現在の立入管理措置を撤廃するとともに、ドローンの操縦ライセンスを保有し保険へ加入していれば道路や鉄道等の横断を伴う飛行を容易とするもの」を意味しており、2023年12月に新設された。
実証実験の開催概要
本実証実験で使用される飛行ルートは以下の通り。
◆二俣尾ルート:青梅市二俣尾2丁目運動広場 ~ 青梅市二俣尾5丁目南運動広場(約1.8 km)
◆災害時対応検証ルート:青梅市二俣尾5丁目第二運動広場 ~ 旧北小曾木ふれあいセンター(約2.5km)
◆出典:山間地域の生活利便性向上に向けたドローン配送の実証実験
◆機体概要
2024年度にはレベル4飛行の実施が予定
本実証実験は、東京都の委託を受けた株式会社三菱総合研究所に加えて、ドローンを活用した物流ビジネスの社会実装が期待されるプロジェクトとして2022年7月28日に選定された佐川急便株式会社、イームズロボティクス株式会社、一般財団法人日本気象協会、株式会社サンドラッグによって実施される。
山間地域の物流機能を強化し、生活利便性の向上を図ることが目的であり、2023年1月~2月および2023年10月にかけて実施したレベル2飛行での実証実験に続き実施する3回目の実証実験となる。
2024年度には有人地帯での補助者なし目視外飛行(レベル4飛行)を実施することによる省人化を実現。2025年以降の社会実装が見込まれている。
物流現場の課題解決、山間地域の生活利便性向上にドローン技術の活用は欠かせないといえる。本実証実験による、本格的なドローン配送導入が期待されるだろう。今後の動向に注目だ。