ECサイトで商品が全く売れない……その理由や軌道に乗るまでにすべきこと

ECのミカタ マーケティング部

ECサイトで商品が全く売れない……その理由や軌道に乗るまでにすべきこと

ECサイトで商品が全く売れないとき、その原因がわからず戸惑う方が多いです。

今回は、開業後のECサイトで商品が全く売れない理由や、ネットショップ運営を軌道に乗せるためにすべきことについて解説します。

なお、この記事では2024年3月時点の情報を掲載しています。

【売上推移】ECサイトが売れるまでの期間の目安

ネットショップを開業しても、すぐに売上が伸びるわけではありません。一説によると、ECサイトを立ち上げてから軌道に乗るまでに6カ月~1年かかるといわれています。

一般的な売上推移としては、戦略的に運営できたとしても、ある時点までは投じた広告費に比例して売上が伸びていきます。その後、一定の顧客がリピートするようになったりサービス認知が高まったりして広告に頼らない集客が生まれ、指数関数的な売上の伸びを期待できるようになります。

詳しくは後述しますが、開業後、多くの要因で商品が売れるようになるまでに時間を要することがあるので、運転資金は余裕をもって準備すべきでしょう。

全く売れないECサイトに多い原因と対策

「自社サイトで全く商品が売れない」「ネットショップで売れない時期を短縮したい」と思う方は、全く売れないECサイトに多い原因を知るのが先決です。

集客できていない

ECサイトに集客できていない場合、魅力的な商品を扱っていても売上は立ちません。ECサイトを知ってもらうには、次に挙げるような工夫が必要です。

方法 具体的な施策
広告を出稿する 検索エンジンやWebサイト、SNSにWeb広告を出稿する。コストはかかるが、短期間の集客や売上増加につながる。
SNSを運用する サイトへの流入率が高まる。それぞれのSNSで年齢層や目的が異なるため、自社の商品のターゲット層や特徴に合わせたSNSを使う。 継続的に商品を利用する方法や、役立つ情報を継続的に発信する。
SEO対策をおこなう 検索エンジンで検索したときに、自社のECサイトが上位に表示されることを目指す対策。検索上位を獲得するのに一定のスキルや期間が必要だが、広告費をかけずにサイトのアクセス数を伸ばせる。

SNS運用やSEOを意識したライティングは、自社だけで完結させるのが大変と感じやすいです。適切な運用代行業者に依頼することも考慮に入れましょう。

サイトが使いにくい

ECサイトの動作が重かったり、目的の商品がスムーズに見つからなかったりすると、利用者が離脱してしまい、商品が全く売れません。

サイトデザインを凝るより、見やすさや使いやすさを意識したサイトのほうが商品は売れやすいです。近年はスマホで閲覧する利用者が増えているため、スマホに対応したサイトデザインを使用しましょう。

競合商品や他店のリサーチが甘い

競合商品や他店の調査が不十分で、他店よりも魅力的なサービスを提供できないと、商品が全く売れない事態に陥ります。

競合商品の価格設定や特典の有無、購入後のフォロー内容などをリサーチし、自社で改善できる要素を見つけましょう。たとえば、口コミ特典やクーポン発行、送料無料サービスなどを積極的に取り入れると、他店と差別化できます。

ただし、他店と価格を競い合って、利益が出ない価格設定をしてしまうと、ネットショップ運営が困難になります。人件費やECモールの利用料など、さまざまなランニングコストと利益率を考慮に入れた適切な価格を設定しましょう。

商品の写真がわかりにくい

商品の写真がわかりにくく魅力が伝わらないため、全く売れないケースが多くあります。ネットショッピングでは商品を直接手に取れない分、商品の質感や色合い、使用している場面などをイメージできる写真を用意すると、利用者の安心につながります。

写真撮影を代行してくれる業者もありますので、利用を検討しましょう。

利用者が購入前に離脱する

利用者がショッピングカートに商品を入れても、購入にいたらないままサイトから離脱してしまう「カゴ落ち」が発生すると、売上が増えません。ネットショッピングでのカゴ落ち率は約70%といわれています。カゴ落ち対策をするだけで、売上が増加する可能性があります。

カゴ落ちの原因は、次のとおりです。

  • 決済方法が煩雑
  • 送料や手数料が高い
  • 購入時にアカウント作成が必要

カゴ落ちを防ぐためには、クレジットカード決済や電子マネー、コンビニ決済など、利用者が日頃から使う決済方法を用意したり、商品ページに送料や手数料を組み入れた価格を表示したりといった工夫が必要です。

また、会員登録なしで決済できるようにすると、利用者の購入意欲が高いタイミングで商品を売ることができます。ほかにも「ショッピングカートに商品が入ったままである」と利用者に伝えるレコメンドメールなども活用しましょう。

安心感・信頼感がない

運営会社の情報が得られなかったり、商品やサービスへの疑問が解消されなかったりすると、ECサイトへの安心感や信頼感が得られず、売上が伸びません。

商品情報を充実させると、利用者の安心につながります。商品ページには、利用者が知りたい情報をあらかじめ記しておきましょう。

  • 商品のサイズや素材
  • 発送方法
  • 発送までの日数

また、会社情報や問い合わせ先を載せておくと、利用者からの信頼を獲得できます。利用者がいつでも問い合わせできる体制を整えておいてくださいね。

口コミがない

ネットショップの口コミがないと、利用者が安心して買い物ができず、商品が売れません。商品の状態や質を直接確認できないため、購入者の口コミを重要視する利用者はとても多いです。

口コミが自然に増えるのを待つだけでなく、特典を用意して口コミ投稿をうながす取り組みをおこないましょう。また、高評価だけでなく低評価の口コミにも真摯に対応することも、利用者の安心感につながります。

さらに、自社サイトの口コミだけでなく、第三者が運営するメディアなどへの口コミにも気を配るとより効果的です。Googleビジネスプロフィール(旧称:Googleマイビジネス)は、自社である程度コントロールできるので、対策しておくとよいでしょう。

これまで売れていたECサイトで売れなくなった場合の原因と対策

これまで順調に売上を伸ばしていたECサイトが売れなくなるケースもあります。ここからは、売れなくなる原因や対策を紹介します。

1)急に売れなくなった場合

急に売れなくなった場合は、次に挙げるポイントを確認しましょう。

  • 同じ商品を扱う他店が値下げした
  • より高品質な類似商品が発売された
  • 売れ筋商品が欠品している
  • 低評価の口コミがついた
  • 検索順位が低下した

売上を回復させるために、適正な在庫管理や顧客対応、SEO対策やSNS運用の見直し、他店のリサーチをおこないましょう。コンサルの力を借りながら、自社のECサイトの方向性を見直すこともおすすめです。

また、ECサイト運営における多くの業務はアウトソーシングできるので、苦戦している部分の外部委託も検討しましょう。

ECモールで急に売れなくなった場合は、ルールの見直しも大切です。利用するECモールによっては、ペナルティが発生して売上が低下するおそれがあります。楽天市場では、出店料や手数料の未払いが原因で売上が落ちたケースがあります。

2)リピーターを獲得できていない場合

新規顧客が増えても、リピート購入につながらない場合は、SNSや広告の運用コストだけかかって売上が伸びない状態に陥ります。

リピーターを獲得するための取り組みをおこない、広告費を抑えつつ売上を伸ばしましょう。

  • ショップ独自のクーポンを用意する
  • 定期的に新商品を発売する
  • 決済手段を複数用意する
  • 口コミを増やすためのキャンペーンを実施する
  • 24時間問い合わせできるフォームを用意し、迅速に返信する

成功しているECサイトの売上の8割はリピーター購入ともいわれるので、商品購入後のアフターフォローに力を入れることで、徐々に売上が伸び始めるでしょう。

【サービス別】ECサイトで商品が売れない原因と対策

ECサイトは、モール型と自社ECサイト型に分かれます。それぞれの代表的なサービスやメリット、売れない原因は以下のとおりです。

種類 代表的なサービス メリット 売れない原因
モール型
  • Amazon
  • 楽天市場
  • Yahoo!ショッピング
  • ECサイトを自ら構築しなくてよい
  • モールの利用者が多いため、目に留まりやすい
  • 決済システムがすでに用意されている
  • 他店に利用者が流れている
  • 競合商品との差別化ができていない
自社ECサイト型
  • BASE
  • STORES(ストアーズ)
  • カラーミーショップ
  • Shopify(ショッピファイ)
  • 独自性を発揮しやすい
  • デザインや機能を自由に決められる
  • 利益率が高い
  • 集客に関わる機能が不足している / 有効活用できていない

ECモールは、それぞれのモール独自の設計に基づき、常に他社との競争があります。

例えば、Amazonは出品型のサイトで、同じ商品を複数の出品者が出すケースが多く、激しい価格競争に巻き込まれることもあります。

一方、自社ECサイトは、SNS運用やSEO対策が売上の鍵を握るため、ネットショップ運営者の力量に左右されやすいといえます。

【業界別】ECサイトで商品が売れない原因と対策

業界によっては、ECサイトで商品が全く売れない時期があります。

たとえばアパレル業界では、セールが終わった2月と8月が閑散期といわれます。また、アイスや炭酸飲料などは、夏場は売上が伸びますが、冬になると売れなくなる商品です。

ECサイトで扱う商品が少なく季節に影響されるものが多いと、どうしても売上が立たない時期がでてきます。安定して売上を確保するには、季節に依存しないカテゴリの商品を増やしたり、売上のピーク時期が異なる商品を扱ったりしてリスクを分散させましょう。

全く売れないECサイトの改善はプロへの相談がおすすめ◎

ECサイトを立ち上げても商品が全く売れない場合、集客力が弱かったり、商品の魅力が伝わっていなかったりと、さまざまな原因が考えられます。

順調に売上を伸ばしていても、ある日突然売上が下がるケースもあり、自社に合う対策を見つけるのが難しいことも多いでしょう。

全く売れないECサイトを改善するには、ECサイト運用代行やコンサルなどのプロへの相談がおすすめです。

ECのミカタでは、ECサイトの運営代行や、マーケティングやSEO対策、広告運用を支援するコンサル会社とのマッチングサービスを提供しています。また、商品の写真撮影をおこなうサービスなども紹介可能です。

ECサイト特化メディアの専門コンシェルジュがヒアリングし、最適な会社を紹介します。相談や会社の紹介は無料でおこなっているので、ECサイトで商品が全く売れずに悩んでいる方はぜひお問い合わせくださいね。

無料マッチングサービスのお問合せはこちらからどうぞ!