日中韓3カ国の美容購買行動調査 それぞれの国の傾向が浮き彫りに
トレンダーズ株式会社(以下:トレンダーズ)が運営する美容特化型イノベーションファーム「ampule(アンプル)」が美容に関する意識調査を実施し「購買行動」に関する調査結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。
調査概要
◆実査委託先:GMOリサーチ株式会社
◆調査期間:2023年12月11日~15日
◆調査対象:日本・中国・韓国に在住の20~49歳男女(国/年代/性別均等割付)
◆有効回答数:3006
◆調査方法:インターネット調査
◆出典元:日中韓3カ国の美容意識調査【購買行動編】 日本女性は「ベースメイク」、中国・韓国は「口元メイク」重視! 美容アイテムの購入は、韓国を中心にネットショッピングが主流に(トレンダーズ株式会社)
※小数点第二位以下を四捨五入しているため合計値が100%にならない場合あり
各国でお金をかけるアイテムは異なる
週1回以上のスキンケアをしていると回答した方を対象に「普段購入するスキンケアアイテムの中で特にお金をかけているもの(上位3項目を選択)」を調査。
まず特徴的なのは、中国の「シートパック/マスク」への支出の多さ。日本が6.0%、韓国が11.6%である一方、中国は41.2%となりました。また韓国では「クレンジング」への支出が多く、日本が25.4%、中国が15.2%であるのに対し、韓国では49.0%となっている。
また、週1回以上のメイクをしている方を対象に「普段購入するメイクアイテムの中で特にお金をかけているもの(上位3項目を選択)」を調査。
日本や韓国では1位2位をベースメイクが占める中、中国では「口紅」(47.0%)がトップに。日本でも話題になった「中国メイク」はパキッとした赤い口元が特徴だが、中国国内でも口元のメイクが重視されているようだ。
また韓国では男性の2位に「色付きリップクリーム」(43.1%)、女性の2位に「口紅」(50.5%)、3位に「色付きリップクリーム」(24.6%)がランクイン。女性のみならず、男性にも口元のメイクが普及していることがうかがえる結果となった。
購入場所も各国によって大きく異なる
「過去1年以内にスキンケアアイテム・メイクアイテムを購入した場所」について、日本では男女ともに1位が「ドラッグストア」(男性:60.7%、女性:63.6%)、2位が「Amazon」(男性:38.5%、女性:24.9%)、3位が「楽天市場」(男性:25.5%、女性:20.8%)という結果に。
なお、20代女性は3位に「Qoo10」(18.0%)がランクインしており、若い女性を中心に人気を集めていることがうかがえる。
中国では、順位こそ異なるものの、男女いずれも上位3項目を「天猫(Tmall)」「京東商城(JD.com)」「化粧品専門店・セレクトショップ」が占める結果に。年代別にみると、20代では男女ともに1位が「天猫(Tmall)」(男性:76.5%、女性:70.9%)、2位が「京東商城(JD.com)」(男性:66.0%、女性:57.0%)と、若い世代のネットショッピング利用率の高さが目立つ。
韓国では、順位こそ異なるものの、男女いずれも上位3項目を「Coupang」「NAVERショッピング」「化粧品専門店・セレクトショップ」が占める結果に。年代別にみると、20代では男女ともに1位が「Coupang」(男性:57.0%、女性:46.4%)、2位が「NAVERショッピング」(男性:38.6%、女性:43.4%)と、中国同様若い世代のネットショッピング利用率の高さが目立つ。
国、顧客層を考慮した販売、マーケティング戦略が重要
本調査では日中韓3カ国のユーザーによって、それぞれ美容に関する購買行動が異なる事実が判明した。
スキンケアでは中国は「シートパック/マスク」、韓国は「クレンジング」、メイクでは日本は「ベースメイク」、中韓は「口元メイク」などお金をかけるアイテムも様々だ。
また、購入経路についても日本ではドラッグストアが1位であることに対して、中韓ではネットショッピングが一般化している。この点は国内メーカーが越境ECを通じて販売する際、大きな追い風になることが考えられるだろう。
想定する国、顧客層を考慮した販売、マーケティング戦略を考える上で本調査内容を活かしてみてはいかがだろうか。