ニッセン、BIPROGY、メタクロシスの3社がAIを活用した実証実験へ
株式会社ニッセン、BIPROGY株式会社、株式会社メタクロシスの3社は、画像生成AIを活用した衣類の着用パターンを自動生成する実証実験を実施した。
多様なニーズに合わせた着用パターンを提供
昨今アパレル業界では、実店舗からECサイトへと生活者の商品購入プロセスが大きく変化していることから、ECサイトの機能拡充が急務となっている。
今回の実証実験では、メタクロシスのアパレルDXアプリケーション「FIGUR(フィギュア)」の画像試着機能を活用し、ニッセンが保有する既存データをもとに、着用パターンを自動生成。これにより、従来のリアルなモデル撮影などでは難しかった、生活者の多様なニーズに合わせた着用パターンの提供が実現する。さらに、手配に要していたコストを削減し、業務の効率化にも繋がることが期待されるだろう。
◆着用パターンの生成イメージ
※画像元:画像生成AIが既存データをもとに衣服の着用パターンを自動生成(BIPROGY株式会社)
豊富な着用パターンで購買意欲を高める
ECサイトでの衣服販売では、実際に商品を身に着けた際のイメージを掴んでもらうことを目的に、モデルや店舗スタッフによる着用パターンを掲載している。しかし、多様な生活者のニーズに合わせるためには、モデルやサンプル品を多数手配する必要があるため、掲載の幅が限られているのが現状だ。
今回実施された画像生成AIによる衣類の着用パターンの自動生成は、こうした課題を解決する手段として期待されるだろう。
引き続きニッセン、BIPROGY、メタクロシスの3社は、生活者のニーズに柔軟に対応した新たなサービスを創出。また、AIを活用した企画から製造、販売に至る、アパレル業界の業務効率および環境負荷軽減を目指すとしている。本実証実験の動向を含め、今後の展開に注目したい。