国内ECサイトの表示速度のトップは何秒? 【2024年5月版】日本のネット通販サイト表示速度ランキング
株式会社ギャプライズは2024年5月10日、2024年5月時点の日本のネット通販事業者上位100社のECサイト表示速度ランキングを発表。表示速度の重要な指標である「最大コンテンツの描画(Largest Contentful Paint:LCP)」の改善によるメリットについても解説した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。
通販売上高ランキング上位300社を対象に作成
今回のランキングは、日本ネット経済新聞社が2024年1月に発表した通販売上高ランキングTOP530社のうち上位300社を対象に、2024年5月の最新データを調査して作成。
調査にはGoogleのChromeユーザーエクスペリエンスレポートの公式データセットを使用し、各サイトのドメインレベルで4G回線かつモバイルデバイスのLCP(最大コンテンツの描画)を比較した。
※:複数のECサイトを運営している場合はいずれか一つのみを対象
◆100社中トップ10のランキング
※画像元:【2024年5月版】日本のネット通販サイト表示速度ランキング – 上位100社の最新情報と改善事例(株式会社ギャプライズ)
LCPを2.5秒以内とすることを推奨
Googleは良好なユーザー体験のために、LCPを2.5秒以内とすることを推奨しており、4秒を超えるとユーザーの満足度が大きく損なわれるとしている。
前述のランキングの傾向を見ると、特定ジャンルに特化したサイトのLCPスコアが良好な一方、大規模な総合ECサイトは2秒前後のスコアが目立った。
これは取扱商品点数の多さや、サイト構造の複雑さが表示速度に影響している可能性もある一方、大規模ECサイトの中にもLCPスコア1秒台を実現している企業もあり、サイト規模に関わらず高速化の余地があることがうかがえる。
全体の70%にあたる212サイトがLCPを2.5秒以内に抑える
本ランキングでは全体の70%にあたる212サイトがLCPを2.5秒以内に抑えており、多くの企業が表示速度の重要性を認識し、改善に取り組んでいることがうかがえた。
LCPを改善するためには「画像の最適化」「CSSとJavaScriptの最適化」「サーバー応答時間の改善」「レンダリングの最適化」など、様々なアプローチが考えられる。
しかし、実際にはサイトごとに最適な戦略は異なるため、様々な組み合わせをテストしつつ、最も効果的な組み合わせを見つけ出すことが重要となるだろう。
LCPを最適化することは、顧客満足度の向上、SEOランキングの改善、そして最終的には収益の増加に直結する。本ランキングを参考に自社サイトのLCP確認、改善を検討してみてはいかがだろうか。