常温、冷凍、冷蔵の温度帯に対応 日本GLP、神奈川県川崎市に物流施設を開発 

ECのミカタ編集部

神奈川県川崎市で「GLP 川崎Ⅱ」を開発 2027年8月末に竣工予定

日本GLP株式会社(以下:日本GLP)は、神奈川県川崎市において、延床面積約20万5000㎡、収容能力約17.6万トンの冷凍・冷蔵マルチテナント型物流施設「GLP 川崎Ⅱ」の開発を行うことを公表した。

最大35社のテナントが入居可能

「GLP 川崎Ⅱ」は、冷凍・冷蔵区画に加えて常温区画も備える冷凍・冷蔵マルチテナント型物流施設である。

常温、冷凍、冷蔵の3温度帯対応が可能であり、さまざまな業態・業種に対応した最大35テナントの入居が可能。地上5階建てで各階にアクセスが可能なダブルランプウェイを備え、庫内には中央車路を設置することで効率的な物流オペレーションを実現する。

また、従業員専用のラウンジやレストラン、無人売店などを設置し、快適な就労環境を整備。45台分のトラック待機場も確保しており、トラックドライバーの負担軽減に寄与するだろう。

◆施設名:「GLP 川崎Ⅱ」
◆所在地:神奈川県川崎市川崎区扇町
◆敷地面積:約8万2000㎡
◆延床面積:約20万5000㎡
◆収容能力:約17万6255t(C&F級:約2万8275t、F級:約14万7980t)
◆構造:地上5階建て、免震・PC造
◆着工:2025年3月(予定)
◆竣工:2027年8月末(予定)
◆認証取得:CASBEE認証、ZEB認証(予定)

アクセスに優れたプライム立地

建設予定地は、冷凍・冷蔵物流施設が集積する川崎エリアにあり、主要高速道路や最寄り駅、幹線道路へのアクセスに優れたプライム立地に位置している。

関東全域をカバーするほか、直線距離で羽田空港から約6.9km、川崎コンテナターミナルから約4.0kmと、海上・空輸を利用した輸配送拠点としても活用可能。

さらにJR鶴見線「昭和駅」から徒歩約1分、川崎市営バス「昭和駅前」バス停と川崎鶴見臨港バス「扇橋」バス停から徒歩約4分の距離にあるため、通勤の利便性が高く、雇用確保にも有利な条件を備えているといえるだろう。

※画像元:神奈川県川崎市で「GLP 川崎Ⅱ」を開発(日本GLP株式会社)

冷凍市場の課題に対応

ECも含め堅調に成長する冷凍市場だが、「2030年問題(※1)」におけるフロンガス規制への対応や労働力の確保、庫内オペレーションの効率化に向け、老朽化した倉庫に代わる物流施設の開発が喫緊の課題として指摘されている。

日本GLPはこうした課題に対応するため、業界最先端の冷凍・冷蔵機能を備えた物流施設の開発に注力。2016年から冷凍・冷蔵の専門チームを立ち上げ、これまでに30棟(※2)の冷凍・冷蔵物流施設を手掛けてきた。

「GLP 川崎Ⅱ」は先進的冷凍・冷蔵物流施設、冷凍・冷蔵食品への需要やフロン排出規制の課題などを反映し、常温と合わせた3温度帯、柔軟で持続可能な機能を提供することで、さまざまな業態の企業が入居できる汎用性の高い施設となる。

冷凍、冷蔵マーケットの伸長、カーボンニュートラルな社会実現に大きく貢献することが期待されるだろう。今後の開発状況など、動向を追っていきたい。

※1:従来使用されてきた特定フロンを利用設備が、2030年までにオゾン層を破壊せず温室効果の少ない「自然冷媒」や「代替フロン」への転換を求められることに起因する問題。
※2:2024年3月末時点。30棟には今後開発予定の冷凍・冷蔵物流施設を含む。


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