シャープと台湾・樺漢科技(ENNOCONN)が協業 第一弾はOMO構築に

ECのミカタ編集部

シャープと台湾・樺漢科技(ENNOCONN)がスマートリテール分野を中心とした協業に関する覚書を締結

シャープ株式会社(以下:シャープ)は2024年6月17日、産業コンピュータ分野大手で台湾を本拠とする樺漢科技(以下:ENNOCONN)と、アジア地域におけるスマートリテール分野を中心とした協業に関する覚書(MOU)を締結した。

ECと実店舗でのシームレスなショッピング体験を提供

本協業によって、両社がもつ技術や製品、販売チャネルを融合し、スマートリテール分野における新たなビジネスの創出に取り組むとしている。

第一弾として、POSシステムやスマートタグ、デジタル広告などを組み合わせたサービスの共同開発を開始する。

ECとリアル店舗間でのシームレスなショッピング体験を提供するソリューション構築に向け、台湾で実証実験も行う予定。中長期的には、店舗や商業ビル向けのエネルギーマネジメントなど、リテール分野以外にも協業範囲を広げるとともに、台湾を皮切りに、日本および東南アジア地域にも取り組みを拡大するとした。

迅速に新たな市場を開拓する

今回の協業にあたり、両社代表は以下のようにコメントしている。

◆ENNOCONN CEO 蔡能吉氏

「昨今、製品のライフサイクルが短くなり、消費者のニーズが多様化するなか、新製品の開発コストの増大が各社の課題になっています。シャープのブランドや技術力、販売チャネルやサービスを、当社の技術やソリューションと組み合わせることで、開発効率をさらに高め、収益性を向上させることができると期待しています」

◆シャープ 執行役員 スマートオフィスビジネスグループ長 河村哲治氏

「ENNOCONNとの戦略的な協力関係の構築を大変光栄に思います。本協業により、それぞれの分野でリーダーシップをもつ両社が手を携えることで、革新的なビジネスの創出に繋がると確信しています。両社の技術を結集し、スマートソリューションとして融合させることで、グローバルにおける顧客ニーズに迅速に対応してまいります」。

AIなど先進技術を積極活用

ENNOCONNは、産業用コンピュータ分野における包括的なサプライヤーとして、統合クラウド管理サービスや産業用IoTなどに強みをもち、AIや自動化技術においても豊富なリソースを有している。

一方、シャープは複合機やPC、リテールソリューションをはじめとした幅広い製品やサービス網を持っており、グローバルな顧客基盤を有している。

本覚書の締結を機に両社は、AIをはじめとする先進的な技術も積極的に活用し、DXやESGの推進に貢献する事業領域の拡大に協力して取り組む姿勢を見せる。新テクノロジーによる新たな購買体験の提供、さらなる市場拡大が見込まれるだろう。第一弾の進捗含め、今後の展望に期待したい。


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