「楽天ラクマ」の鑑定サービス、利用件数は半年で何倍に? アンケート調査結果を発表

三浦真弓【MIKATA編集部】

楽天グループ株式会社(以下「楽天」)が運営するフリマアプリ「楽天ラクマ」が、「フリマアプリの鑑定サービスに関するアンケート調査」の結果を発表。「ラクマ鑑定サービス」の試験運用開始後半年で利用件数は約2.3倍になり、「基準外」商品の発生率の減少が見られたという。

楽天ラクマと株式会社コメ兵(以下「KOMEHYO」)の業務提携による「ラクマ鑑定サービス」(※1)は商品を購入したユーザーが必要に応じて商品の検品(※2)を依頼することができるサービス。2023年9月から提供しているが、同11月・12月と2024年3月・4月の実績を比較したところ、利用件数が約2.3倍に(※3)に伸長。検品により「基準外」(真贋が疑わしいとされる判定結果)と判定される商品の発生率は減少傾向となったことがわかったという。

楽天ラクマのユーザー3717名を対象にした「フリマアプリの鑑定サービスに関するアンケート調査」から、一部を紹介する。

フリマアプリの鑑定サービス認知率は49.2%

「フリマアプリの鑑定サービスの認知」について質問したところ、「知っている」と回答したユーザーは約半数(49.2%)で、まだ半数のユーザーが認知していないことがわかった。

一方でフリマアプリの鑑定サービスを「知っている」と回答したユーザー1827名と「知らない」と回答したユーザー1890名に、それぞれ「中古ブランド品を購入したことがある場所(ショップ)」について質問。「フリマアプリ」と答えたユーザーは、「知っている」では54.6%であったのに対して、「知らない」では42.6%だったという。つまり「鑑定サービスを知っている」層はよりフリマアプリを使いこなしていると言えるだろう。

また「実店舗、ECなど」と「その他」で購入経験があると答えた人が、フリマアプリで購入しない理由としては、「知っている」層では「直接状態を見ることができない」(38.6%)が最も多かったのに対し、「知らない」層では「模倣品・偽造品への不安」(37.2%)が最も多かったという。

「鑑定サービス」の認識による出品時の意識の変化は?

「鑑定サービス」の認識による出品時の意識の変化は?

出品者にも変化が表れている。

まず「フリマアプリにブランド品を出品したことがある」と回答したユーザーを対象にした、フリマアプリの鑑定サービスを知ったことで、その後の出品に影響があるか質問。結果、「少しでも怪しい商品は出品を控える」(30.8%)の回答が最も多かったといい、鑑定サービスの存在により出品者がより慎重に商品を出品していることがわかったという。また次に多かった「鑑定してもらえるので安心して何でも出品する」(26.0%)という回答からは、鑑定サービスが出品者に良い影響をもたらしていることが想定される。

ユーザーの「模倣品・偽造品への不安」を払しょくし購入につなげるためにも、「鑑定サービス」の認知拡大が今後ますます重要になりそうだ。

※1:「楽天ラクマ」で商品を購入したユーザーが商品を鑑定に出したい場合などに、取引画面から申請を行うことで、商品を無料で鑑定できるサービス(鑑定拠点までの片道送料のみ、購入者が負担)。2023年9月から試験提供、2024年1月より本格提供開始。対象カテゴリはブランドバッグ、衣料、時計など(カテゴリ数20以上、ブランド数400以上)(ただし、商品状態によって判定不能なものもある)。
※2:過去のデータ等にもとづき、KOMEHYOで扱う商品を「基準内」、扱わない商品を「基準外」として判定することを「検品」と表現
※3:「楽天ラクマ」における、「ラクマ鑑定サービス」申込件数を2023年11月、12月の総計と2024年1月、2月の総計、同年3月、4月の総計で比較

■「フリマアプリの鑑定サービスに関するアンケート調査」調査概要
調査対象者:「楽天ラクマ」ユーザー
回収サンプルサイズ: 3,717サンプル
調査期間:2024年5月16日(木)~2024年5月22日(水)
調査実施機関:「楽天ラクマ」
出典元:楽天グループ『「楽天ラクマ」、「フリマアプリの鑑定サービスに関するアンケート調査」結果を発表』