ヤマト運輸が運輸安全マネジメント情報を公開 輸送の安全に関する基本的な方針を明記

ECのミカタ編集部

運輸安全マネジメント情報の公開について

ヤマト運輸株式会社(以下:ヤマト運輸)は2024年7月1日、貨物自動車運送事業輸送安全規則第2条8に基づき「運輸安全マネジメント情報」を公開。事故・トラブルを防ぐため、ヤマト運輸がどのような取り組みを行っているのかが明確になる重要な情報公開となる。

輸送の安全性を向上させることを目的とする

国土交通省によると、輸送の安全確保は運輸事業の根幹を成すものであり、利用者である国民に信頼される輸送サービスの実現には重要不可欠である一方、2005年にヒューマンエラーに起因すると考えられる事故・トラブルが連続して発生した。

これを契機として、輸送の安全確保に関し従来からの各交通モードの事業法に基づく保安監査に加え、運輸事業者(以下:事業者)自ら経営トップから現場まで一丸となり、安全管理体制を構築・改善することによって、輸送の安全性を向上させることを目的とした「運輸安全マネジメント制度」が2006年10月に導入。事業者においては、自らが自主的かつ積極的に輸送の安全の取組みを推進し、構築した安全管理体制をPDCAサイクルにより継続的に改善し、安全性の向上を図ることが求められている。

今回行われたヤマト運輸の情報公開は、本制度に基づくものである。

「安全を確保するための施策」が設定

ヤマト運輸が公表した内容は、主に以下の通りだ。

◆輸送の安全に関する基本的な方針、2023年実績と2024年計画
◆貨物自動車運送事業法第二十三条の規定による処分


2024年度には「安全を確保するための施策」が設定されており、以下内容が記載された。

◆安全・安心に働くことのできる職場環境の構築を実施。
◆法令および社内規程に基づいた安全教育を行いプロフェッショナルの育成を実施。
◆安全意識向上を目的とした運動および取組みを実施。


加えて「輸送の安全に関わる情報の公開」として「無車検運行」「配置車両数違反」の事例を記載。それぞれに対する措置内容を明記した。

その他公表内容は、以下リンクより確認可能となっている。

◯参考:安全運輸マネジメント(2024年7月1日)(ヤマト運輸株式会社)

輸送の安全の確保に取り組む

運輸安全マネジメント制度は、保安監査と併せて実施することによって、輸送の安全確保に係る取組みを活性化させ、より一層の安全性の向上を図ることを目指している。

ヤマト運輸は今回の情報公開にあたり「今年度もヤマトグループは『人命の尊重を最優先し、交通安全はもとより、安全な職場環境づくりに取り組みます。』という企業姿勢に基づき、継続して輸送の安全の確保に取り組んでまいります」とコメント。

EC市場のさらなる発展には、持続可能な物流環境が欠かせない。「安全・安心」を第一とした運営実現のために、本制度は大きな効果を発揮するはずだ。


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