Amazonビジネスのメリット・デメリットを出品者とカスタマー別に解説

ECのミカタ マーケティング部

Amazonビジネスのメリット・デメリットを出品者とカスタマー別に解説

Amazonでの出品方法には、通常の出品サービスのほかに、法人向け販売に特化したビジネス出品プログラムがあります。法人向けのビジネス拡大のためにtoB向けチャネルを探している方にとって「Amazonビジネス出品プログラム」は1つの選択肢になるでしょう。

この記事では、出品事業者がビジネス出品プログラムを利用するメリット・デメリットについて解説します。また、購入事業者がAmazonビジネスプライムに登録するメリット・デメリットも解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

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【出品事業者向け】Amazonビジネス出品プログラムとは

Amazonビジネス出品とは、個人利用者向けのAmazon.co.jpに、事業者向けの機能を追加した法人・個人事業主向けの購買サービスです。Amazon出品サービスの1つである大口出品者サービスに申し込めば、追加の費用なしで参加できます。

Amazonビジネス出品プログラムとAmazon出品サービスの違い

Amazonビジネス出品プログラムは、Amazon出品サービスの機能に加えて独自の機能を利用できます。まずAmazon出品サービスは、以下の2つに分かれます。

出品プラン 特徴
小口出品 利用手数料は無料、商品1点を販売するごとに
100円の手数料と販売手数料がかかる。
大口出品 販売数にかかわらず
毎月4,900円(税抜)と販売手数料で利用できる。

Amazonビジネス出品プログラムに登録すると、Amazon.co.jpの大口出品者向けの機能をすべて利用できます。大口出品プランで利用できる機能は以下のとおりです。

大口出品プランの主な機能
配送をすべてAmazonに任せる
フィルメント by Amazon(FBA)を利用できる
Amazonのカタログに新商品を追加する
Amazonでまだ販売されていない商品の販売
一括出品
在庫や注文をファイルなどで一括管理
検索結果の上位や商品詳細ページに商品を掲載する
広告など売上拡大を目的とした機能の利用
タイムセールなどのイベントに参加

これに加えて、Amazonビジネス出品プログラムで利用できる機能は、以下のとおりです。

  • 法人価格・数量割引
  • 法人限定での出品
  • BusinessSellerマーク
  • 法人向け販売の売上の詳細を分析するツールの利用

BtoBビジネスをおこなっている方は、Amazonビジネス出品プログラムの利用を検討してください。

出典:
出品プラン|Amazon
Amazonビジネスカスタマーに商品を販売する|Amazon
Amazonビジネス出品プログラム(概要)|Amazon

【出品事業者向け】Amazonビジネス出品プログラムに登録するメリット

ここからは、出品事業者がAmazonビジネス出品プログラムに登録するメリットについてみていきましょう。

ビジネスチャンスが増える

Amazonビジネス出品プログラムに登録すると、Amazon出品サービスよりもビジネスチャンスが増えると考えられます。

Amazonビジネスには、全世界で100万社以上登録しており、全世界での年間売上は100億ドル以上とされています。法人が商品の購入を検討する際、Amazonビジネスで法人価格のものを探すことが多いため、商品を見つけてもらえる確率が高まります。

また、BusinessSellerマークを獲得できれば、より多くの購入者の目に留まり、販売の機会が増える可能性が期待できます。法人・個人事業主の購入者は、BusinessSellerマークが表示された出品者のみを絞り込み検索できるからです。

30日間のパフォーマンスをもとに算出されるBusinessSellerマークの獲得条件は、以下のとおりです。

  • 注文不良率(ODR):0.5%以下
  • 出荷前キャンセル率:1%未満
  • 出荷遅延率:2%未満

与信や回収の心配がいらない

請求書払いやクレジットカードなどの支払い方法にかかわらず、Amazonが売上代金を回収し、出品者に支払いをおこなうため、与信や回収の心配は不要です。ただし、代金置き換えは出品者が回収の手配をおこなう必要があるため、注意しましょう。

購入単価が大きくなりやすい

数量割引販売ができるため、購入単価が大きくなりやすいです。

また、法人価格で割安で販売できるため、まとめ買いが期待できるでしょう。売上個数や購買転換率(CVR)の上昇が期待できるのが、Amazonビジネス出品プログラムの大きなメリットです。

法人限定出品を利用できる

Amazonビジネスでは、法人・個人事業主にのみ販売できる法人限定出品を利用できます。

販売経路に制限がある業務用商品やプロ向け商品、特別な取り扱いや設置を必要とする商品を出品したい方におすすめの機能です。

【出品事業者向け】Amazonビジネス出品プログラムに登録するデメリットはある?

Amazonビジネス出品プログラムを利用すると、月額4,900円(税抜)の大口出品プランの登録料がかかるほか、商品が売れれば販売手数料や配送代行手数料などの費用がかかります。

また設定によっては、Amazonビジネスアカウントをもたない個人利用者に商品ページが表示されないケースがあります。

出典:出品プラン|Amazon

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【出品事業者向け】Amazonビジネスで法人向け販売する際の注意点

ここからは、Amazonビジネスで法人向けの販売をおこなう際の注意点を解説します。

インボイス登録をおこなう

国内の購入事業者は、Amazon出品者がインボイス登録をおこなわない限り、仕入税額控除を受けられません。円滑な取引のために、出品管理画面のセラーセントラルから「適格請求書発行事業者登録番号」を設定しましょう。

出典:インボイス制度で何が変わるの|Amazon

法人限定出品に登録した商品は個人利用者には表示されない

法人限定商品の商品ページは、Amazonビジネスに登録していない個人利用者には表示されません。また、出品中の商品を法人限定出品へ移行する際は、1度商品ページを削除し、新たに作り直す必要があります。

【購入事業者向け】Amazonビジネスアカウントとは

ここからはAmazonビジネスアカウントで購入を考えている事業者に向けて、AmazonビジネスプライムやAmazonプライムとの違いを解説します。

Amazonビジネスプライムのプラン

ビジネスプライムとは、Amazonビジネス専用の有料会員プログラムのことです。対象商品のお急ぎ便・当日お急ぎ便、日時指定便を何度でも利用できるほか、一部プランでは購買データを分析できるボードや、購買をコントロールする機能が利用できます。

Amazonビジネスプライムのプランは、以下の5つに分かれます。

DUO ESSENTIALS SMALL MEDIUM UNLIMITED
年会費(税抜) 無料
(Amazonプライム会員限定)
5,364円 12,273円 34,364円 245,455円
お急ぎ便・当日便無料
日時指定便が無料
購入分析ダッシュボード(※1) ×
(登録ユーザーは3人まで、参照者3人まで)

(登録ユーザーは10人まで、設定者1人、参照者10人まで)

(登録ユーザーは100人まで、設定者1人、参照者100人まで)

(登録ユーザーは無制限、設定者1人、参照者100人まで)
購買コントロール(※2) ×

※1:購入パターンをモニターし、支出の最適化を図るシステム
※2:購買を推奨している商品を優先的に表示する推奨ルールや、購買コンプライアンス上の必要性に応じて承認と組み合わせた制限ルール、購買をできなくする禁止ルールを作成すること

出典:ビジネス購買にはBusinessプライム|Amazon

AmazonビジネスプライムとAmazonプライムの違い

AmazonビジネスプライムとAmazonプライムは、まったく異なるプログラムです。ビジネスプライムは購買活動の管理に特化しているサービスである一方で、Amazonプライムは個人向けに特化しています。

共通点と違いは、それぞれ以下のとおりです。

Amazonプライムとの共通点 Amazonプライムとの違い
・Amazonプライムと同様のインターフェイスで操作に慣れやすい
・豊富な品揃え
・配送スピードが速い
・ビジネス向けの商品が幅広く展開されている
・請求書による後払いができる
・法人価格や割引が受けられる
・従業員ごとのユーザーIDを組織のビジネスアカウントに付与できる
・購入履歴をまとめて管理・分析できる
・購買システムや経費精算システムなどと連携できる
・インボイス制度に対応している

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【購入事業者向け】Amazonビジネス会員になるメリット

ここからは、購入事業者がAmazonビジネス会員になるメリットについてみていきましょう。

品揃えが豊富

通常のAmazonで購入できるほぼすべての商品がAmazonビジネスでも購入できるほか、飲食店・旅行会社・医療業界など通常のAmazonでは購入できない商品も揃っています。

請求書払いや法人用クレジットカードを利用できる

Amazonビジネスでは、1カ月のうちに購入した商品をまとめて請求書を発行できます。また、法人用クレジットカードなどさまざまな支払い方法も利用可能です。

購買システムや経費精算システムなどと連携できるため、経理の負担を軽減できるでしょう。

複数のユーザーで使える

従業員をユーザーとして追加すると、 各企業に合う購買グループの作成や、支払い手段の共有、承認ルールの作成ができます。プランごとに利用できるユーザー数が異なる点に注意してください。

【購入事業者向け】Amazonビジネス会員になるデメリット

購入事業者がAmazonビジネスプライム会員になるデメリットは、以下のとおりです。

  • ビジネスプライム会員でないと配送料・配送日数がかかる
  • 個人事業主は、確定申告書B、青色申告承認申請書、所得税青色申告決算書、開業届出書のいずれかの1点をPDFもしくはJPGデータで提出する必要がある
  • プライム会員が個人アカウントで登録すると、自動的にプライム会員を解約される
  • 個人アカウントからビジネスアカウントに切り替えると、これまでの購入履歴がほかの人にも共有される

Amazonビジネスを利用する際は、ビジネスプライムの利用を検討したほうがよいでしょう。また、今まで使っていたアカウントではなく、新たなアカウントを作成することをおすすめします。

BtoBのEC運営のお悩みは「ECのミカタ」に相談するのがおすすめ◎

Amazonビジネス出品プログラムへの登録で、ビジネスチャンスを獲得したり、購入単価を増やせたりと、さまざまなメリットがあります。

一方で、月額の登録料や販売手数料がかかったり、個人ユーザーには表示されないケースがあったりするなどのデメリットも押さえておきましょう。

BtoB商材のEC運営は、toCとは意識すべきポイントや戦略も異なるため、専門家への相談が望ましいです。

ECのミカタでは、ECサイト運営の知見が豊富な専門コンシェルジュが丁寧にヒアリングし、最適な運営代行会社を紹介するサービスを提供しています。

コンシェルジュへの相談や、運営代行会社の紹介は無料です。これからAmazonへの出店を考えている方は、ぜひ1度相談を検討してくださいね。

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