ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社（以下：Visa）は2024年7月9日、BNPL（以下：BNPL）（※1）プロダクト向けの専用クレデンシャル（※2）「Visa Installment Credential」（以下：VIC）を、日本国内で展開することを公表した。
※1：Buy Now Pay Laterの略
※2：IDやパスワードをはじめとする、ユーザ等の認証に用いられる情報の総称

顧客無金利の分割払いを提供

VICは、全世界のVisa加盟店でよりフレキシブルな分割払い／後払い決済の実現をするためにVisaが開発したカード発行会社向けの新プロダクトである。

カード発行会社はVICを活用することで、顧客無金利の分割払いといった決済オプションをより容易に提供することが可能となる。

VICの活用によって一貫した顧客体験を提供することで、顧客獲得とロイヤルティ向上が期待できる。また、加盟店や加盟店契約会社での個別開発が不要であることから、スピーディな市場への投入が可能だ。

カードホルダーは予定外の出費を抑えた支出管理をより容易に行うことが実現するなど、双方にメリットの大きいプロダクトだといえるだろう。

支援プログラム「VIC in a Box」を開始

Visaは今回のVICの本格展開にあわせて、当該クレデンシャルを活用したBNPL決済サービスの提供を検討しているフィンテック事業者向けの支援プログラム「VIC in a Box」を開始。

本プログラムは、フィンテック事業者においてVICを用いた決済サービスをローンチする際、Visaがフィンテック事業者に「VIC in a Box」に参画するパートナー企業を紹介。フィンテック事業者とパートナー企業が協働することで、より迅速に商品ローンチできるよう支援することを目的としたフレームワークとなる。

BNPLの需要が世界的に増加

Visaの代表取締役社長であるシータン・キトニー氏は、以下のようにコメントしている。

「より多様な決済の選択肢が求められる中、日本市場においてもBNPLの人気が高まってきており、Visaのネットワークを活用した新たなBNPLソリューションを提供できるようになったことを大変嬉しく思っております。よりフレキシブルな分割払い／後払い決済の選択を可能にすることで、より多くの方に安心・安全かつ利便性の高い決済体験の提供に努めてまいります」

近年、消費者や加盟店においてBNPLの需要が世界的に増加している。日本でも若年層を中心に、比較的単価の高い商品等を提供する店舗などにおいては、よりフレキシブルな決済手段として顧客無金利の分割払いや後払い等が求められている状況だ。

今回提供されるVICは「カード発行会社」「事業者」「加盟店」「カードホルダー」と各方面にメリットがある。購買力向上、顧客獲得、満足度向上などに繋がる施策として今後の活躍に期待が集まるだろう。