ECモールのエアコン市場規模、前年同期比1.38倍で急速に拡大 Nint調査

ECのミカタ編集部

ECモールのエアコン市場規模は、1.38倍で急速に拡大(2024年4月~6月)

株式会社Nint(以下:Nint)は、2024年4~6月におけるECモールのエアコン市場について調査し、結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査機関:2024年4月~2024年6月、2023年4月~2023年6月
◆調査機関(調査主体):株式会社Nint
◆調査対象:Nint推計データ(期間:2023年4月~2023年6月・2024年4月~2024年6月)
◆出典元:「ECモールのエアコン市場規模は、1.38倍で急速に拡大!2024年4~6月の楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングの市場を分析」(2024年8月8日公開)(株式会社Nint)
※Nint推計データは、AIやクローリングなどの技術により⽇本国内の3⼤ECモールで販売される商品の売上⾦額・販売数量を⾼精度に推計したデータに、サイト内でのプロモーションデータ等を加えた、EC市場の総合的な分析を可能にするビッグデータ。
※本稿におけるNint推計データは2024年7⽉時点のものを使⽤

前年同期比で1.38倍に伸長

2024年4~6月のエアコン市場全体の売上は前年同期比で1.38倍であり、販売数量も1.38倍増加した。

平均単価は前年の0.98倍で約66500円で推移。このデータからは、平均単価より低い単価の商品が、その売上構成比を増加させたことが読み取れるだろう。

猛暑傾向が続く中、手軽に暑さをしのぐことができ、設置型と比べて廉価なスポットクーラーが人気1位にランクイン。昨年と比較してもスポットクーラーの人気は高まっており、2023年は、TOP50位以内に7商品ランクインしていたが、2024年は12商品ランクインするなど、その存在感を強めている。

2024年は低単価商品に人気が集まる

2023年・2024年の3大ECモールのエアコンジャンルTOP50商品がエアコン市場に占めるシェア率を確認したところ、2023年に比べてわずかに減少していたことが判明した。また2023年・2024年それぞれの特徴については以下の通りとなる。

◆2023年の特徴
▷AI自動運転・スマート機能・空気清浄機能などの複数の機能が搭載された、高機能モデルが人気に
▷コンパクトデザインの需要が増加

◆2024年の特徴
▷スマート機能搭載モデルの需要がさらに増加
▷空気清浄機能付きエアコンが継続人気
▷低単価商品(平均単価を下回る商品)が増加(30品→40品)

◆2023年・2024年共通の特徴
▷省エネ性能の向上が求められる
▷ブランド認知度が高いメーカーのシェア拡大

機能追加が市場をリードする要因

本調査では、エアコン市場が前年同期比で急速に成長していることが確認された。売上TOP50商品においてスマート機能搭載モデルが人気を博すなど、エネルギー効率の改善とともに、さらなる機能追加が市場をリードする要因となっている。こうした状況を背景に、今後の戦略として、以下ポイントが商品開発・品揃えの参考になるかもしれない。

◆スマートホーム連携機能の強化
◆省エネ性能の向上
◆健康機能の追加(空気清浄や除菌機能など)
◆デザインの多様化
◆レビュー対策
◆設置「レス」な商品が主流化する可能性


今後のエアコン市場は、消費者のニーズに応じた多様な製品が展開されると予想される。市場動向を踏まえたラインナップ拡充を心がける必要があるだろう。


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