イーベイ・ジャパン株式会社（以下：イーベイ・ジャパン）は2024年8月27日、2024年（4〜6月）の期間において日本セラー（販売者）から出品されたアイテムの販売動向を発表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

昨年に引き続きレディースアパレルがトップ

2024年第2四半期（4〜6月）のカテゴリーランキングにおける、取引総額TOP10は以下の通り。

昨年同様、レディースアパレル＆バッグブランド小物、時計・パーツ＆アクセサリー、カメラレンズ＆フィルターが上位に並ぶ結果となった。

※画像元：2024年第2四半期越境ECレポート（イーベイ・ジャパン株式会社）

デジタルカメラが前年同期比3桁成長

成長率としてはデジタルカメラがトップに。以降、メンズアパレル＆バッグブランド小物、急上昇したスポーツ用品グッズ（ゴルフ）が並ぶ。

※画像元：2024年第2四半期越境ECレポート（イーベイ・ジャパン株式会社）

それぞれの成長要因は以下の通りに分析されている。

◆デジタルカメラ
前年同期比3桁成長、伸び率第1位、中でもコンパクトデジカメに関してはハイスペックな日本メーカーのモデルが人気を集める。世界的に旅行者増加の影響から、携帯性が高く撮影の難易度の低い商材が人気。

◆国内メーカースニーカー
グローバルブランドの伸びに比べ、日本のブランドが著しく成長をみせた。全体の4割弱が国内ブランドとなり特にOnitsukaTiger、Asics、Mizunoのスニーカーの売り上げが大きく伸長。

◆国内メーカーゴルフクラブ
人気モデルMizunoPro 241の世界1000本限定モデルが話題に。一部のUSサイトでは1分で完売。角度によってピンクや緑に輝くPVDと呼ばれる特別な装飾技術が用いられたデザインがマニアに人気。

円安、インバウンド増加がプラス要素に

イーベイ・ジャパンは今回の結果を元に、インバウンドの特徴的なショッピング傾向として以下項目をあげた。

◆帰国後に購買：日本の商品や文化に触れ、その魅力に惹かれた結果、帰国後もそれらをECで手に入れる。
◆リピートでの購買：日本でのショッピング体験が良かったため、同じような商品を再びECで購入する。
◆言葉の壁の克服：言語の障壁がないEC上で日本の製品を購入する。
◆現地で手に入れられなかった商品：日本滞在中に購入する時間がなかった、見つからなかった商品をECで購入する。

カテゴリーマネージメント部部長である北村氏は、本レポート内容について以下のようにコメントする。

「これらの傾向をもつインバウンドの間で、北米、英語圏で知名度が高く、個人取引が盛んなeBayの利用が進み、様々なカテゴリーで売上増加が確認できました。（中略）今年いっぱいは円安がもたらすインバウンドの増加や、SNSを介した日本製品の魅力の拡散は、今後もeBayセラーにとってプラスの要素となるでしょう」

インバウンド旅行客の「帰国後買い」「リピート買い」などが、国内メーカーの売上増に追い風となっている。トレンドを押さえたアイテム展開によって、さらなる伸長が期待されるだろう。