ECの成長企業が物流代行に委託後「失敗した」と感じた経験トップ3は? DMソリューションズ調査

ECのミカタ編集部

【EC事業者・責任者700名が回答】ECの成長企業が物流代行に委託後「失敗した…」と感じた経験BEST3とは?EC事業の運営状況に関する実態調査を公開

ディーエムソリューションズ株式会社(以下:DMソリューションズ)は2024年9月18日、EC事業を運営している担当者や責任者の方700名を対象にした「EC事業の運営状況に関する実態調査」の結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査対象:20〜70代の男女
◆調査人数:700名
◆調査条件:EC事業を運営している担当者・責任者
◆調査対象エリア:全国
◆調査期間:2024年9月1日~5日
◆調査方法:インターネット調査
◆調査元:ウルロジ調べ
◆出典元:EC事業の運営状況に関する実態調査(ディーエムソリューションズ株式会社)

成長企業ほど物流の委託率が高い

「現在のEC運用における在庫管理や梱包、発送といった物流業務の状況について教えてください」と質問したところ、「すべての物流業務を委託」と回答した人が21.9%、「一部の物流業務を委託」と回答した人が40.6%と、合計62.5%の人が現在、なにかしらの物流業務を外部に委託しているという状況が判明した。

さらに、昨対比で売り上げが非常に上がっていると回答した成長企業のEC事業者に関しては60.0%が「全ての物流業務を委託」と回答。今回調査を行ったEC事業者700名の平均よりも38.1pt高い結果となった。

EC事業者は少数精鋭で事業を運営していることも珍しくないため、業務に対する高い生産性が常に求められる。その結果、業務に対する優先順位をつけ、取捨選択を行う必要も出てくると考えられるだろう。

売り上げが好調なEC事業者は、この取捨選択を行い、リソースの集中投下を行ったことで事業が一気に拡大していった可能性がある。

出荷の波に対応できないシーンが目立つ

「月にどれくらいの出荷件数で物流業務の委託を検討されますか」という質問に対しては、「71~100件」が23.9%、「101~300件」が21.7%と71~300件が45.6%とボリュームゾーンとなった。

月の出荷件数が100件前後になった時点が、一度物流業務の委託を検討し、物流代行に相談するタイミングだといえるかもしれない。

続いて、「物流代行へ委託後に『失敗した』と感じた経験について教えてください。」と質問したところ、「出荷に波がある際に出荷できなかった(36.2%)」が1位となった。

エンタメグッズやコスメ・化粧品は特定のイベントやセール、SNSの影響で特に波動が発生しやすい。波動が起きるということは売り上げが大きく跳ねるチャンスでもあるため、出荷を止めることなく運用する方法を模索すべきだろう。

安心して物流を任せられるパートナー選びが重要

昨対比で売り上げが非常に上がっていると回答した成長企業のEC事業者が「失敗した」と感じた物流代行への委託経験トップ3は以下の通りとなった。

◆保管している倉庫の環境が良くない(44.3%)
◆担当者のレスポンスや対応が悪い(42.6%)
◆出荷に波動がある際に出荷できなかった(38.3%)

「波動対応」に加えて、成長企業の間では「倉庫環境」と「担当者の質」が失敗談として上位にあがった。

日本は世界的にみても物流品質は高いといわれているが、自社商品の取り扱い環境である倉庫や、やりとり行う担当者については、しっかりと見極める必要がありそうだ。委託前のリサーチを徹底的に行い、安心して物流を任せられるパートナー選びが、事業成長の上で重要になるだろう。


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