株式会社アダストリア（以下：アダストリア）は2024年10月23日に実施された取締役会において、2024年12月1日付（予定）で、同社のECモール運営を中心とした「and ST（アンドエスティ）」関連事業を新設し、100%子会社である株式会社アンドエスティ（以下：アンドエスティ）へ承継することを決議。また、「and ST（アンドエスティ）」は同日付で「.st（ドットエスティ）」から名称を変更した。

外部企業の参画を加速し「and」でつながる場所に

「and ST」は2024年にサービス開始から10周年を迎え、流通総額約360億円、会員数約1800万人まで成長している（※1）。

アダストリアグループが中期経営計画のテーマに掲げる「アパレルカンパニーから、グッドコミュニティ共創カンパニーへ。」の実現を目指し、2022年よりand STプラットフォームを外部企業向けにオープン化。現在は17社22ブランドが参画している。

今回の新会社設立については、今後もさらなる外部企業の参画を加速させるため、ECモール運営を中心としたand ST事業を独立運営とするべく実施された。企業詳細は以下の通りだ。

◆商号：株式会社アンドエスティ
◆設立年月日：2024年9月18日
◆本店所在地：東京都渋谷区渋谷二丁目21番1号渋谷ヒカリエ27階
◆株主：株式会社アダストリア
◆代表取締役CEO：木村治氏（同社代表取締役社長）
◆取締役CMO：田中順一氏（同社執行役員マーケティング本部長兼ドットエスティ事業本部長）
◆取締役CBO：小林千晃氏（同社執行役員ビジネスプロデュース本部長）
◆取締役CTO：櫻井裕也氏（同社執行役員DX本部長兼デジタルソリューション本部長）
◆取締役CSO：田淵淳也氏（同社ビジネスプロデュース本部副本部長）
◆監査役：甚野克也氏（同社管理本部部長）

※1：いずれも2024年2月期

「ファッショントータルプラットフォーム」へと進化

アンドエスティでは、単純なモノ消費から「コト・トキ消費」へと顧客の消費スタイルが広がる今、1800万人を超える会員基盤を持つ「and ST」を物販のECサイトから「ファッショントータルプラットフォーム」へと進化させるべく、取引先企業との連携をさらに深め、ファッション業界全体に新たな価値を提供する。

モール＆メディア事業として、以下内容の展開が予定されている。

◆商品カテゴリー拡張のため、新規パートナー企業の出店拡大
◆デジタルとリアルの融合の究極の体現場所として、OMO型店舗「and STストア」の出店を拡大、2025年には旗艦店の出店を予定
◆「and STポイント」「dポイント」「楽天ポイント」のトリプルポイント付与を開始予定

また、将来的には、現在アダストリアグループが手掛けるBtoBプロデュース事業や、デジタルソリューション事業の領域においても、and ST参画企業とのシナジーを追求する姿勢を見せる。各ブランドのニーズに合わせたプロデュースだけでなく、データ連携や物流倉庫連携などのマーケットプレイス機能といった、システムソリューションの提供も見込まれているようだ。

「ファッショントータルプラットフォーム」として生まれ変わる「and ST」の動向に注目、期待したい。