サードパーティCookie、マーケ担当者の約5割が廃止撤回に「賛成」 キーワードマーケティング調査

ECのミカタ編集部

48.2%のマーケティング担当者がサードパーティCookie廃止撤回に「賛成」と回答。一方でCookie依存脱却を慎重に見極める姿勢も

株式会社キーワードマーケティング(以下:キーワードマーケティング)が展開するメディア「キーマケLab」は2024年10月23日、事業会社のマーケティング担当者307名を対象に実施した「ChromeにおけるサードパーティCookieの廃止撤回およびCookie規制に関する調査」結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査対象:事業会社のマーケティング担当者307名
※調査対象の「事業会社のマーケティング担当者」は、事前のスクリーニング調査にて「ChromeのサードパーティCookie廃止撤回やCookie規制に関する質問に答えられる方」(307名)のみを対象
◆調査期間:2024年10月7日〜9日
◆調査方法:(株)IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
◆出典元:Chrome におけるサードパーティCookie の廃止撤回および Cookie 規制に関する調査結果(株式会社キーワードマーケティング、キーマケLab)

約5割がサードパーティCookieの廃止方針に「賛成」

Google社が「Chrome」での「サードパーティCookie」の廃止方針を撤回した件の賛否を聞いたところ、48.2%が「非常に賛成」「やや賛成」、41.4%が「わからない/どちらともいえない」と回答した。

本調査によると、2024年7月にGoogle社がWebブラウザー「Chrome」での「サードパーティCookie」の廃止方針を撤回すると発表した件について、48.2%が「非常に賛成」「やや賛成」と回答。これに対し、41.4%が「わからない/どちらともいえない」と回答しており、マーケティング担当者として判断が難しい状況であることがうかがえる結果となった。

続いて、廃止方針に「非常に賛成」「やや賛成」と回答した方にその理由を聞いたところ、最多の59.5%が「現在の広告・マーケティング手法を維持できるから」と回答。「ユーザー行動の追跡が容易なままで済むから」が52.7%、「パーソナライズされた広告配信が継続可能だから」が41.2%と続く結果となった。

約4割がサードパーティCookie廃止撤回の影響を理解していない

サードパーティCookieの廃止撤回がもたらす影響を十分に理解できているかを質問したところ、39.0%が「あまり理解していない」「全く理解していない」と回答。

サードパーティCookie廃止撤回の影響について、47.9%が「十分に理解している」「やや理解している」と回答した一方で、「あまり理解していない」「全く理解していない」と回答した割合は39.0%を占めた。

また、「十分に理解している」「やや理解している」と回答した方に、実際のマーケティング施策にどのような影響を与えると思うか聞いたところ、最多の52.4%が「リターゲティング広告の効果が維持される」と回答。次点で「広告効果測定の精度が維持される」が51.7%、「ユーザーの行動分析がより詳細に行える」が48.3%と続く結果となった。

約4割がマーケティング方針の変更予定なし

サードパーティCookieの廃止撤回により、現在のマーケティング方針を変更したか尋ねたところ、36.8%が「特に変更は予定していない」、27.4%が「今後変更する予定」、8.5%が「すでに変更した」と回答した。

Yuwai株式会社代表取締役である、田中広樹氏は本調査について「正しい理解のもとでマーケティング活動を進めるため、改めて経緯や仕組みに関する情報整理の機会がより必要なのではないかと感じる」と述べている。

今一度、ファーストパーティCookieとサードパーティCookieの違い、広告効果の測定などを再確認し、適切な訴求を行える環境を構築する必要があるかもしれない。本調査内容を今後の施策検討に活かしてほしい。


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