韓国のECサイト・ECモールまとめ。安全面や信頼性についても解説
韓国では日本同様にECショップの利用者が多く、多くのECサイトが展開されています。
本記事では、韓国のECサイト・ECモールについて解説します。
韓国におけるECサイトの特徴や安全面なども紹介しているので、実際に利用したい方や韓国への出品を検討している方はぜひ参考にしてください。
韓国のEC市場について
韓国のEC市場について、以下の2点を解説します。
- 韓国のECの市場規模
- 韓国のEC化率
韓国のEC市場への進出を目指す事業者の方は参考にしましょう。
韓国のECの市場規模
経済産業省の発表によれば、2023年における韓国ECの市場規模は世界第5位の2.1%となっています。第4位の日本が3.4%なので、おおよそ日本と同程度、もしくはやや小さい市場規模といえます。
ただし、韓国の人口は2023年時点で約5,156万人と日本の半分に満たないことを踏まえると、韓国国内におけるEC利用者の割合はそれだけ多いと考えられます。
出典:
令和5年度電子商取引に関する市場調査報告書|経済産業省
大韓民国(Republic of Korea)基礎データ|外務省
韓国のEC化率
韓国のEC化率は25.1%で、2023年時点では世界第4位です。EC化率とは、「商取引でECの市場規模が占める割合」を意味します。
韓国国内ではECでの取引が多く、利用者や需要も大きいことが分かります。日本よりもEC化が進んでいるため、韓国の市場への進出を目指す方にとっては十分に有効な市場といえるでしょう。
出典:令和5年度電子商取引に関する市場調査報告書|経済産業省
韓国のECサイトの特徴
韓国のECサイトには、以下のような特徴があります。
- アパレル・ファッションの需要が多い
- 検索エンジンは「NAVER」が主流
- 出店には現地の法人格が必要なケースがある
ほかにも独自の決済方法やポイントが提供されているケースもあるため、事前にさまざまなショップをリサーチしましょう。
この章では上記3つについて具体的に解説します。
アパレル・ファッションの需要が多い
韓国のECサイトは、特にアパレル・ファッションの需要が多いのが特徴です。国内外にもトレンドを発信していて、韓国コスメやK-POPなどとの親和性も高いため人気のジャンルです。
例えば、大手プラットフォームの11STREETなどは、ファッションジャンルを中心に多くの商品を取り扱っています。アパレル関連の出品を検討している場合は、どのような商品が出品されているかチェックしましょう。
検索エンジンは「NAVER」が主流
日本で検索エンジンといえばGoogleやYahoo!JAPANを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。しかし韓国においては、韓国初の検索エンジン「NAVER」も多く使われています。
NAVERの基本的な使い方はGoogleなどと同じですが、アルゴリズムが異なるため、日本と同じSEOを行っても効果が出ない場合があります。
NAVERブログを活用すると上位表示に有効だったり、広告枠が10枠と多いことからリスティング広告が効果的だったりといった、NAVERならではの特徴があります。
出店には現地の法人格が必要なケースがある
韓国のECモールに出店する際、韓国における法人格が必要なケースが多く、ハードルはやや高めです。
法人格の取得には韓国語で必要書類を提出する必要があるので、代行サービスの利用も検討しましょう
韓国のECサイトはなぜ安い?
韓国のECサイトが安い理由としては、さまざまなものが考えられます。まず、ECの普及率が高く、価格競争が激化していることです。
旺盛なEC需要とそれに伴う市場拡大は大量生産へとつながり、単価が下がる要因になります。
また、価格競争はコスト削減を一層推進させ、実店舗を持たない事業者が続出することにもつながっています。店舗のテナント料や人件費を抑えられるため、商品の価格を抑えられるのです。
韓国のECサイト・ECモール7選
韓国で有名なECサイト・ECモールを7つ紹介します。
ECサイト | 販売商品 | 日本への発送 | 日本語対応 |
---|---|---|---|
Coupang | ファッション 美容 食品 など |
不可 | 非対応 |
GMarket | ファッション 家電 化粧品 など |
可能 | 非対応 |
11STREET | 食品 ファッション 雑貨 など |
可能 | 非対応 |
TMON | ファッション 美容 など |
不可 | 非対応 |
SSG.com | 食品 ファッション 日用品 など |
不可 | 非対応 |
WeMakePrice | 食品 日用品 など |
不可 | 非対応 |
Market Kurly | 食品 | 不可 | 非対応 |
Coupang(クーパン)
Coupang(クーパン)は「韓国のAmazon」とも呼ばれるECモールです。ファッションや美容関連、食品などさまざまな商品を取り扱っており、注文から24時間以内に荷物が届く「ロケット配送」が特徴的です。
有料会員向けに生鮮食品を配送するサービスも行っており、配送の速さやクーポンが充実している点が魅力です。
日本への配送は行っていませんが、日本国内の業者からCoupangが商品を買い取る「Rocket Overseas」というサービスを活用すれば、日本の商品を韓国へ発送することもできます。
GMarket
GMarketは韓国最大級のECモールです。ファッション、家電、化粧品、食品などのカテゴリーがあり、国内外のブランドや個人出店者が商品を販売しています。
国際配送にも対応しているので、日本からでも韓国の商品を手軽に購入できます。ポイント制度やレビュー機能もあり、楽天やAmazonのような大手ECモールと同様のイメージで利用できます。
11STREET(イレブンストリート)
11STREETは、韓国の大手ECモールです。ファッションや食品といったカテゴリーを中心に、ほかの大手モール同様多彩なジャンルの商品を取り扱っています。
海外配送にも対応しており、ユーザーは購入時に希望の通貨を選択できるのが特徴です。出店時に審査が不要なオープンマーケット型のモールなので、比較的出店しやすいのも利点の1つです。
TMON(ティモン)
TMONはファッション、美容、スポーツ用品などを中心に多くのジャンルを取り扱うECモールです。
特にタイムセールのような時間マーケティングが特徴的で、金曜日の無料配送デーや、毎月1日に特定の商品が安価に買えるファーストデーなど、期限付きのキャンペーンを数多く行っています。
SSG.com
SSG.comは、韓国の大手百貨店「新世界百貨店」を中心とする複合企業「新世界(Shinsegae)」が運営するECサイトです。百貨店ならではの上質なラインナップが特徴で、食品やファッションなど品質の良い商品を多数取り扱っています。
翌日配送や当日配送など、さまざまな配送方法を提供しているのも特徴です。
WeMakePrice(ウィメプ)
WeMakePriceは日用品などを取り扱う韓国の大手ECモールで、リーズナブルな価格で商品を購入できるのが特徴です。
サイトをのぞくと、79%OFFなどの大規模割引が頻繁にされており、10〜20円の商品を扱っているショップも多くあります。。
Market Kurly
Market Kurlyは、韓国の食品専門のECサイトで、主に生鮮食品、加工食品、オーガニック商品などを取り扱っています。特に注文した食品が翌日に届くサービスが便利です。
ユーザー向けに簡単なレシピも提供しており、安心して食材選びができる点が人気の秘訣です。日本への配送は行っていませんが、Qoo10に出店されているサイトから一部商品を購入可能です。
韓国のECサイトの安全面について
韓国のECサイトの安全面について解説します。
韓国の通販は信頼できる?
韓国のECショップは利用者が多いため、大手や知名度の高いECサイトであれば特に心配するような問題はありません。心配な方は、利用する前に情報収集を行うのがよいでしょう。
ただし、日本と同様に大手モールなどでも一定数は悪質なショップがあります。ショップの信頼性は口コミやレビューから確認しましょう。
韓国通販の商品の質は?
韓国通販で購入する商品の質は、ショップによって異なるものの、大手モールを利用すれば劣悪品が届くリスクを軽減できます。EC事業者の競争が激しい韓国では、低品質なショップは自然と淘汰されます。
本記事で紹介したCoupangなど、ネットの評判なども確認し人気で評価の高いサイトを使うのがおすすめです。
韓国のECサイトから仕入れるときのポイント
韓国から服やコスメをはじめとする人気商品を輸入し、日本国内で販売する事業を行う場合、以下のような点に注意が必要です
- 関税がかかる
- 入荷まで時間がかかる
また、輸入自体が初めてだったり、韓国語が使えなかったりといった場合はさらにハードルが高くなります。代わりに仕入れの手続きを行ってくれる輸入代行業者などもあるため、活用するのもおすすめです。
韓国商品の仕入れに関しては、以下の記事で詳しくまとめています。
あわせて読みたい:
韓国商品を輸入する(仕入れる)方法。おすすめのサイトや代行業者を紹介
【FAQ】韓国向け越境ECに関するよくある質問
韓国向け越境ECを始めようとしている方にありがちな、よくある質問を2つ紹介します。
日本から韓国のECサイトに出店することは可能?
韓国のECサイトに出店することは可能ですが、韓国の法人格が必要なケースが多くあります。日本から韓国のECサイトに出店する際は、法人格取得の代行業者を利用するのがおすすめです。
韓国で売れる日本製品は?
韓国で人気の日本製品には、以下のようなジャンルがあります。
- 腕時計
- 家電
- カメラ
- おもちゃ
- アニメグッズ
生活家電など、品質の良さが世界各国で評価されている日本製品は、韓国でも人気があります。また、アニメ関連のグッズなども日本でしか手に入らない製品が多く、需要は多めです。
韓国向け越境ECや韓国ECからの仕入れは専門家のサポートで進めるのがおすすめ◎
韓国はEC化率が高く、市場規模も日本に次いで世界5位です。EC利用者が多いため、越境ECで出店することにより売上を大きく伸ばせる可能性があります。
ただし、韓国のプラットフォームで商品を販売するには、法人格が必要なケースや言語のハードルもあるため、初めて取り組む事業者には難易度が高めといえます。
これから韓国向け越境ECや、韓国からの仕入れを行おうと考えている方は専門の代行会社と連携して、専門業務をアウトソーシングするのがおすすめです。
ECのミカタでは、ECサイト運営会社と支援事業者のビジネスマッチングサービスを提供しています。韓国への出店や韓国からの仕入れに強い専門事業者を複数社、無料で紹介できますので、まずは気軽にお問い合わせください。