2024年10月の宅配便の再配達率は約10.2% 前年同月比0.9ポイント減少
国土交通省は2024年10月の宅配便再配達率は約10.2%と前年同月(約11.1%)と比べて約0.9ポイント減、本年4月(約10.4%)と比べて約0.2ポイント減となったことを公表した。
前回比0.2ポイントの減少
国土交通省は、トラックドライバーの人手不足が深刻化する中、再配達の削減を図るため、宅配ボックスや置き配をはじめ多様な方法による受取を推進している。
こうした成果を継続的に把握すること等を目的として、宅配便の再配達率のサンプル調査を年2回(4月・10月)実施。2024年10月の宅配便再配達率は約10.2%となり、前年同月比0.9ポイント減少、前回比0.2ポイント減少となった。
物流の「2024年問題」へ対応する
近年、多様化するライフスタイルとともにECが急速に拡大し、2023年度には、EC市場が全体で24.8兆円規模、物販系分野で14.6兆円規模にのぼる(※1)。また、ECの拡大に伴い宅配便の取扱個数は約50億個(2023年度)となっている。
こうした状況を背景に、宅配事業者の負担が増えており、2023年6月に関係閣僚会議で取りまとめられた「物流革新に向けた政策パッケージ」(※3)では、2024年度に再配達率6%を目指すことが盛り込まれている。
本調査結果では再配達率10.2%と、目標より約4%ほどの乖離があるが着実に減少へと向かっている。宅配便の再配達率削減はドライバーの負担軽減につながり、物流の「2024年問題」へ対応するため必要不可欠だ。引き続き調査の動向を追っていきたい。
※1:経済産業省「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」より
※2:国土交通省「令和5年度宅配便・メール便取扱実績について」より
※3:内閣官房「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」決定等