新規会員獲得の成功事例7選!登録促進の方法として何がおすすめ?

ECのミカタ マーケティング部

新規会員獲得の成功事例7選!登録促進の方法として何がおすすめ?

新規会員登録を増やすことは、ECサイトやサービスの成長に欠かせません。

この記事では、新規会員登録の重要性や、ユーザーが登録したくなるサイトの特徴、効果的な登録促進施策を詳しく解説します。また、実際に会員数を伸ばした企業の成功事例を紹介し、どのような取り組みが有効だったのかを具体的に見ていきます。

新規会員登録が増えずに悩む方は、ぜひ参考にしてください。

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新規会員登録はなぜ必要?

新規会員登録を増やすことで、顧客との接点を強化し、長期的な関係を築くことが可能になります。登録会員は、非会員と比べて継続的にサービスや商品を利用する可能性が高く、企業にとって安定した収益源となります。また、会員情報を活用することで、個々のニーズに応じたマーケティング施策を展開し、広告コストを抑えながら効率的に顧客へアプローチすることができます。

一方で、会員登録の施策を進める際には、単に「会員数を増やす」ことだけを目的とするのではなく、どのような手段で登録を促進し、その後どのように関係を維持していくかを明確にすることが重要です。

たとえば、登録を促す手段には、流入チャネルの多様化、キャンペーン施策、ブランド認知度の向上、登録フローの最適化などがあり、それぞれの施策がどのように影響するのかを考える必要があります。

また、せっかく獲得した会員も、サイトの魅力低下やUXの問題、競合他社への乗り換え、コミュニケーション施策の不一致などが原因で離脱してしまう可能性があります。会員登録後のフォローや価値提供の仕組みを整えなければ、期待した成果にはつながりません。

ロジックツリーなどを用いて新規会員登録を促進する目的や期待できる効果を整理することで、「とりあえず会員を集める」という考え方から一歩進み、より戦略的な施策を検討できるようになります。

会員数を増やすことに関連するロジックツリーの一例

会員登録したくなるサイトの特徴

会員登録を促進するためには、ユーザーが「登録したい」と思えるような魅力的なサイト設計が必要です。

ここでは、会員登録を促すことができるサイトの特徴を3つ紹介します。

①登録のメリットが明確に伝わる

会員限定の割引やポイントプログラム、特別なコンテンツへのアクセスなど、具体的な利点がひと目でわかるサイトは、会員登録につながりやすくなります。ポイントは、非会員に制限をかけるのではなく、会員になることで得られる価値をしっかりと提供することです。

②登録フローがシンプルでわかりやすい

登録の手続きが煩雑だったり、入力項目が多すぎたりすると、ユーザーは途中で離脱してしまいます。メールアドレスとパスワードだけで簡単に登録できる仕組みや、GoogleやSNSアカウントと連携したワンタップ登録を導入することで、ストレスなく登録を完了できるようにしましょう。

③サイト全体のUXが優れている

直感的に操作しやすいサイトは、ユーザーの信頼を得やすくなります。特に、スマートフォンでの閲覧が多いため、モバイルフレンドリーなデザインを採用し、スムーズなナビゲーションを実現することが重要です。また、ページの読み込み速度が遅いと離脱の原因になるため、高速化の対策も必要です。

新規会員の獲得・登録促進の方法

会員登録を増やすためには、ユーザーが「登録したい」と思えるような仕組みを用意することが重要です。ここでは、その具体的な方法を紹介します。

キャンペーンを実施する

期間限定のキャンペーンは、新規会員獲得の効果的な手法の一つです。たとえば、「今なら新規登録で500円クーポンプレゼント」や「登録者限定の抽選キャンペーン」など、特典を前面に打ち出すことで、登録への動機を強化できます。また、SNSと連携した「フォロー&会員登録で特典」キャンペーンを実施することで、拡散効果を狙うのも有効です。

会員特典をつける

割引クーポン、ポイント還元、限定コンテンツへのアクセス、送料無料など、ターゲットに合った特典を設定することで、登録率を向上させることができます。また、「会員ランク制度」を導入し、継続的な利用に応じて特典が増える仕組みにすると、リピーターの育成にもつながります。

ポップアップやバナーで登録を促す

サイト訪問者に対して、適切なタイミングで会員登録を促すポップアップやバナーを表示することで、登録率を向上させることができます。

たとえば、一定時間サイトを閲覧した後や、商品ページを離れようとした際に「今なら新規会員登録で10%オフ!」といったメッセージを表示すれば、登録の後押しになります。ただし、過剰な表示は逆効果になるため、ユーザー体験を損なわない頻度やデザインで実装しなくてはなりません。

新規会員登録の成功事例7選

新規会員獲得を成功させるには、必ずしも大規模なキャンペーンや広告施策が必要なわけではありません。むしろ、多くの企業が取り組んでいるのは、サービス品質の向上やユーザー利便性の強化です。実際に会員数を伸ばした企業の多くは、商品やサービスの魅力を高めることに注力し、その結果として新規会員が増加しています。

ここでは、さまざまな業界の成功事例を紹介します。各企業がどのような取り組みを行い、新規会員を獲得したのかを見ていきましょう。

①愛犬用フレッシュペットフード「ココグルメ」の事例

☆ポイント☆

  • 人間と同等の品質基準で製造された総合栄養食を提供
  • カスタマーサポートやSNSを通じた顧客との積極的なコミュニケーション

株式会社バイオフィリアが開発・販売するフレッシュペットフード「CoCo Gourmet(ココグルメ)」は、2019年6月の発売以来、愛犬家からの支持を集め、2024年11月には登録愛犬数が30万頭を突破しています。 

同社は、カスタマーサポートやSNS、イベントなどを通じて顧客との交流を深め、寄せられた意見を商品改良に反映させるなど、顧客満足度の向上に尽力。 これらの取り組みが、会員愛犬数の増加に寄与した好例です。

参考:売上No.1の愛犬用ココグルメ、皆ワンに愛されて会員愛犬数30万頭突破! | 株式会社バイオフィリアのプレスリリース

②ケーキ・スイーツ専門通販サイト「Cake.jp」の事例

☆ポイント☆

  • 人気アニメやアーティスト、クリエイターとのコラボ商品を展開
  • 名作絵本とのコラボクッキー缶の開発
  • ポップアップショップの展開やお土産ブランドの立ち上げなど、EC以外の取り組みも実施

株式会社Cake.jpが運営する「Cake.jp」は、2024年8月に会員数が200万人を突破しています。 

同社は、人気アニメやアーティスト、クリエイターとのコラボ商品や、名作絵本とのコラボクッキー缶など、特別な商品の開発に注力。 また、2024年5月からは、JR東京駅をはじめとした全国各地でポップアップショップを展開し、リアル店舗での販売を目的としたお土産ブランドの立ち上げなど、EC以外の取り組みも積極的に行っています。 これらの多角的な施策により、会員数の増加に成功したと考えられます。 

参考:Cake.jp、会員数200万人突破のお知らせ | 株式会社Cake.jp | 株式会社Cake.jp

③ファッションレンタルサービス「airCloset」の事例

☆ポイント☆

  • 約20の機能改善やオプション追加を実施
  • 7年間で400万回以上の洋服レンタルを提供

株式会社エアークローゼットが運営する月額制ファッションレンタルサービス「airCloset」は、2022年2月に会員登録者数が70万人を突破しています。 

この間、「過去アイテム購入機能」「アクセサリーレンタルオプション」「QRコード返却」「エアクロバックへの変更」「ブランドセレクトオプション」など、約20の機能改善やオプション追加を行い、サービスの充実を図ってきました。 これらの取り組みにより、7年間で400万回以上の洋服レンタルを提供し、働く女性の強い味方として支持を得ています。

参考:『airCloset』7周年、会員登録数70万人を突破。働く女性の強い味方に | 株式会社エアークローゼット

④越境EC支援サービスの事例

☆ポイント☆

  • 言語・決済・物流の障壁を解消するためのサービス改善を継続
  • 国際配送プランの充実や対応言語の拡大など、購入利便性の向上に注力

BEENOSグループは、2008年より海外転送サービス「転送コム」を開始し、2012年には海外向け購入サポートサービス「Buyee」を提供しています。

同グループは、国際配送プランの幅広さと価格競争力の強化、対応言語の18言語への拡大、複数のECサイトからの購入商品をまとめて発送する「おまとめ梱包」や、発送前の「写真撮影」サービスなど、ユーザーの利便性向上に努めています。 これらの取り組みもあり、2024年8月に、越境ECサービスの海外ユーザー数が550万人を突破したことを報告しています。

参考:BEENOSグループの越境EC海外ユーザー数が550万人を突破 | BEENOS

⑤オフィスコム公式ECサイトの事例

☆ポイント☆

  • 12万点以上の商品を掲載
  • 自動見積や帳票機能などのUI/UX改善

オフィスコム株式会社は、2020年6月末日に公式ECサイトの会員数が20万社を突破したそうです。

ECサイト「オフィスコム」では、12万点以上の商品を掲載し、自動見積や帳票機能の導入、UI/UXの改善などを進めてきました。ユーザーの使いやすさを継続的に追求してきた結果として、会員数の増加につながったと考えられます。

参考:【オフィス用家具】オフィスコム公式ECサイトの会員数が20万社を突破|ECのミカタ

⑥冷凍ピザの製造・販売「森山ナポリピザ」の事例

☆ポイント☆

  • 職人による手作りと高品質を強調
  • 工房の拡張と生産体制の強化

森山ナポリは、職人による手作りにこだわり、機械化を避けることで高品質な商品を提供。 ニーズが高まったタイミングで工房を従来の6倍の面積に拡大し、生産体制を強化したことで、2020年には新規WEB会員が約2万人増加し、合計約6万人となり、前年比で150%の増加を達成したそうです。

参考:会員数昨対比150%増 森山ナポリピザが目指す次のD2Cビジョンとは?|ECのミカタ

⑦ラーメン通販サイト「宅麺.com」の事例

☆ポイント☆

  • 新型コロナウイルス感染症拡大に伴う巣ごもり需要の高まり
  • 商品数の拡充を急ピッチで実施

グルメイノベーション株式会社が運営する「宅麺.com」では、2019年頃からの新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、会員数が急増したそうです。 特に、2020年5月に20万人を突破し、その後も商品数の拡充を急ピッチで進めた結果、2021年7月には30万人を突破しています。

このように、外部環境の変化と商品ラインナップの強化が、会員数増加に寄与した事例もあります。

参考:国内最大級のラーメン通販サイト「宅麺.com」会員数が30万人を突破|ECのミカタ

新規会員登録施策の失敗事例2選

新規会員登録を促進する施策は、成功すれば大きな成果をもたらしますが、戦略を誤ると期待した効果が得られないどころか、ユーザーの離脱を招くこともあります。

ここでは、実際の社名は伏せつつ、失敗事例を紹介します。

①特典を強調しすぎて継続利用につながらなかった

あるECサイトでは、「新規会員登録で初回50%オフ」という大幅な割引キャンペーンを実施。多くのユーザーが登録したものの、目的が初回割引のみに限定されていたため、リピート購入がほとんど発生しませんでした。

さらに、割引目的での短期利用者が増えたことで本来のターゲット層へのアプローチが難しくなり、長期的な利益率が低下しました。

☆ポイント☆

  • 極端な特典付与にはリスクが伴う

②登録フローが複雑で離脱が増加した

あるサービスでは、詳細なユーザー情報を収集するために、途中から登録フォームの項目を10以上(氏名・住所・生年月日・電話番号・職業・趣味など)に変更しました。

その結果、途中で離脱するユーザーが倍増し、会員数が増加せず、本来の目的を達成できませんでした。また、個人情報の入力に対する心理的ハードルが高まり、ネガティブな口コミも発生していたようです。

☆ポイント☆

  • 登録時の入力項目が多いと離脱しやすくなる
  • 個人情報入力に抵抗を示す人は多い

新規会員登録の施策を行う際の注意点

新規会員登録を促進する施策を実施する際は、以下のポイントを押さえておくことで、効果的な会員獲得施策を展開できます。

特典の設計は長期的な利用を促すものに

初回特典を強調しすぎると、一時的に登録者数は増えるものの、特典目的の会員が多くなり、継続利用につながりにくくなる可能性があります。そのため、特典の設計は「長期的な利用を促すもの」にすることがポイントです。例えば、初回特典に加え、継続的にメリットを得られるポイント制度や会員ランクアップの仕組みを導入すると、利用の定着を促せます。

会員との接点を継続的に持つ

会員登録後に適切なフォローをしないと、サイトの利用につながらず、休眠会員が増えてしまいます。登録完了後のウェルカムメールや、ユーザーに応じたおすすめ商品・サービスの案内を送ることで、会員との接点を継続的に持つことが重要です。

ECサイトの顧客獲得施策は外注もおすすめ

新規会員登録を増やすためには、効果的な施策の実施が不可欠ですが、自社だけで対応しようとするとリソース不足やノウハウの不足に直面することもあります。そのため、ECサイトの顧客獲得施策は外部の専門サービスを活用するのも有効な選択肢です。

マーケティング施策の設計や広告運用、サイト改善などを専門家に任せることで、自社の負担を軽減しながら効果的な会員獲得が可能になります。特に、会員登録の導線設計やCVR向上施策など、専門的な知見が求められる分野は、外部のプロに依頼することでより高い成果が期待できます。

もし、どのような外注先が自社に合っているのかわからない場合は、ECのミカタのマッチングサービスを活用すれば、無料で最適な支援会社を見つけることができます。専任のコンシェルジュがサポートしますので、お気軽にご相談くださいね。

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