カスタマーサポート対応、約4割が「1時間以内」の初期対応希望 ラクス調査
株式会社ラクス(以下:ラクス)が提供するメール共有・管理システム「メールディーラー」では、2024年12月に実施した「カスタマーサポート対応に関する実態調査」の結果を公表した。調査対象は「過去1年以内に企業のカスタマーサポートにメール・問い合わせフォームで不満やトラブルを申し出た経験を持つ」消費者。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。
調査概要
◆調査名称:カスタマーサポート対応に関する実態調査
◆調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
◆調査期間:2024年12月11日〜12月12日
◆有効回答:過去1年以内に企業のカスタマーサポートにメール・問い合わせフォームで不満やトラブルを申し出た経験を持つ20歳〜69歳の一般消費者112名
◆出典:カスタマーサポート対応に関する実態調査(株式会社ラクス)
※合計を100%とするため、一部の数値について端数の切り上げ処理を行っているため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がある
問い合わせから初期対応まで、1時間以内を希望する消費者が約4割
「メール・問い合わせフォームによる、企業への不満・トラブルに関する問い合わせについて教えてください。問い合わせから初期対応までにかかる時間としてどのくらいが理想ですか」と質問したところ、「1時間以内」が41.9%、「3時間以内」が27.7%という回答が上位に並んだ。
続いて、「問い合わせから初期対応までどのくらいの時間を超えると『我慢の限界』だと感じますか」と質問したところ、「1時間以内」が27.7%、「3時間以内」が22.3%という回答が上位に。多くの消費者が1〜3時間以内での対応を求めていることがうかがえる。
迅速かつ分かりやすい説明が重要
本調査で「あなたは、不満・トラブルを伝えた後の企業の対応に満足しましたか」と質問したところ、「とても満足できた」が27.6%、「やや満足できた」が49.1%という回答に。そこで「とても満足できた」「やや満足できた」と回答した人(n=86)に「企業のどのような対応に満足を感じましたか(複数回答)」と質問したところ、「分かりやすく丁寧に説明してくれた」が最多の48.8%、「すぐに連絡をくれた」が47.7%、「補償があった」が41.9%という回答が続いた。
同じく「とても満足できた」「やや満足できた」と回答した人に、「満足した対応によって企業への印象や関わり方は変わりましたか(複数回答)」(n=86)と質問したところ、「信頼が高まった」が65.1%、「以前より利用頻度が増えた(増やしたいと思う)」が34.9%という回答となった。
ラクスは今回の調査結果について、企業の対応品質や対応スピードが顧客満足度に大きな影響を与えることが明らかになったとしている。一方、「多くの企業では問い合わせ対応品質の平準化や初期対応の仕組み化をうまく実現できておらず、顧客との関係構築や満足度向上の機会を逃しているのが現状」とも。「企業は、AIやツールなどのテクノロジーを活用して迅速な初期対応と的確な状況把握の仕組みを構築し、カスタマーサポートを企業価値向上の戦略的な機会として再定義することが求められている」と指摘している。
カスタマーサポート対応に課題を抱えている企業は、本調査結果も今後の施策の参考にしてほしい。