イーベイ・ジャパン、低炭素輸送による脱炭素化のための取り組みを開始
イーベイ・ジャパン株式会社(以下、イーベイ・ジャパン)は2025年1月より、DHLジャパン株式会社の協力のもと、持続可能な航空燃料「SAF(※1)」を使用した低炭素輸送による脱炭素化のための取り組みを開始したことを公表した。
※1:「Sustainable Aviation Fuel」の略。バイオマスや廃食用油、廃棄物などの再生可能資源を原料としている。
約500トンの温室効果ガス排出量削減を見込む
イーベイ・ジャパンでは公式配送サービスの「eBay SpeedPAK – Ship via DHL」において、大手クーリエのDHL Expressが提供する国際輸送サービス「GoGreen Plus」でのSAF購入への投資を通じて、約500トンの温室効果ガス排出量削減を見込んでいる。
「eBay SpeedPAK」は、eBay公式配送パートナーのOrange Connex社(以下OC社)が運営する、eBayの公式物流サービスとして日本国内の全セラー向けに提供する多国間配送サービスである。法人・個人を問わず1個単位の配送から、お手頃な価格で迅速に荷物を届けることが可能となっている。
本取り組みを通じて、eBayは長期的な削減ゴールに向けて前進するとした。
2025年1月21日に調印式を実施
プログラムの始動を記念して、eBayと公式配送サービスを支えるOrange ConnexそしてDHLの3社間にて、2025年1月21日に調印式を実施。
それぞれのコメントを一部抜粋して紹介する。
◆eBay Inc. チーフ サスティナブル オフィサー Renee Morin氏
「配送の脱炭素化は、世界的な気候変動による緊急事態に対処するだけでなく、私たちの目標にとっても重要です。私たちはDHLのGoGreen Plusプログラムと提携できることを喜ばしく思いますし、eBayのバリューチェーン全体で脱炭素化を推進する取り組みを拡大できることを楽しみにしています」
◆DHLジャパン株式会社 代表取締役社長 トニー カーン氏
「弊社のGoGreen Plusの価値を認めていただき、eBayのスコープ3における下流輸送における排出量削減にお役立ていただけることを大変嬉しく思います」
◆イーベイ・ジャパン代表取締役 岡田雅之氏
「今回のパートナーシップにより、商品のみならず輸送などのサプライチェーン全体にわたって環境施策を一層強化し、当社の取り組みを次のレベルへ押し上げることができると確信しています」
越境EC分野における環境意識の高まりを示す
DHL Expressは、2050年までのCO2排出量ネット・ゼロ達成を目指した「ミッション2050」を掲げ、これまで、世界各地で配送車両の電動化、航空輸送時のSAF使用、施設におけるカーボンニュートラル化の推進に取り組んできた。
2023年より、業界初のSAFを活用した国際輸送サービス「GoGreen Plus」の提供を開始、現在、日本では約6000社の企業に採用されている。
DHL Expressは本件について、「日本における越境EC分野における環境意識の高まりを示すものであり、2030年までに輸送関連の排出量を2019年の基準値から27.5%削減するというeBayの目標を下支えするものです」とコメントする。
持続可能な物流実現へ向けた取り組みとして、今後の動向に注目したい。