スマホ広告市場3,008億円、前年比1.6倍に成長

ECのミカタ編集部

「2015年 スマートフォン広告市場動向調査」を公開
2014年のスマートフォン広告市場は、対前年比162%の3,008億円
市場規模は2016年にインターネット広告市場全体の55%に達する見込み

ディスプレイ広告が前年比193%と大躍進

株式会社CyberZは、株式会社シード・プランニングとの共同で「2015年 スマートフォン広告市場動向調査」(対象期間:2014年1月~2014年12月)を行い、その調査結果を2月18日に公表した(以下、調査結果より抜粋)。
2014年は、国内におけるスマートフォン端末の普及率が過半数に達し、インターネット利用は、PCからスマートフォンへ本格的にシフト。同時にスマートフォン向け広告商品の多様化も進み、広告主のスマートフォンにおけるプロモーション環境は大きく改善された。これらを背景に、広告主のスマートフォン広告需要は前年同様に急速に拡大し、2014年のスマートフォン広告市場は、前年予想2,304億を大きく上回る3,008億円(対前年比162%)となった。
その内訳は、検索連動型広告市場が1,200億円(前年比140%)、ディスプレイ広告市場が1,648億円(前年比193%)、成果報酬型広告市場が160億円(前年比109%)。最も成長率が高いディスプレイ広告市場が全体に占める構成比は、前年の46%から54%へ拡大した。
スマートフォン広告市場は、2015年も引き続き高い成長率が見込まれる。さらに2016年以降も、ユーザーのインターネット上の消費行動における更なる比重の高まりや、マーケティングチャネルとしてその重要性が高まることなどを背景に、穏やかながらも持続的な成長を維持すると予測。この結果、市場規模は2016年に4,737億円に達し、インターネット広告市場全体の55%に達する見込み。

新たな提供形態としてネイティブ広告が普及

2014年には、スマートフォン広告提供事業者の多くが、ネイティブ広告と銘打った広告商品の提供を開始。その掲載先として、ニュースキュレーションアプリなどがスマートフォンならではのメディアとして注目を集めた。WEBサイトやブログ上に周辺記事と同じ体裁で表示されるネイティブ広告は、未だその定義すら定まっていないが、従来のディスプレイ広告に次ぐ新しいスマートフォン広告の提供形態として衰えず人気を集め続けていくだろう。その規模は、2014年の市場が38億円だったのに対し、2015年は約4倍の150億円に成長すると予測されている。
今後も、インターネット広告市場におけるPCからスマートフォンへの予算シフトとともに、国内外のゲーム会社やeコマース、金融など広告主の出稿ニーズは拡大し、高い成長率が見込まれる。広告主のユーザーデータを活用したターゲティング精度の向上や、広告表現技術の進歩などにより、スマートフォンユーザーを対象としたオンラインマーケティングはより高度化し、動画広告やネイティブ広告など、新しい広告商品の拡充が市場全体の活性化に寄与すると予想される。


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