カスタマーサポートでの「AIチャットボット」導入、目的と課題は? PRIZMA調査

  公開日:
最終更新日:

ECのミカタ編集部

【AIチャットボットの導入実態調査】導入後、顧客満足度が「向上した」企業が6割以上!?リアルな声を調査!

株式会社PRIZMA(以下、PRIZMA)は、企業のカスタマーサポート担当者とAIチャットボットのオペレーターを対象に「AIチャットボットの導入実態と顧客満足度に関する調査」を実施し、その結果をレポートとして公表した。

調査概要

◆調査テーマ:AIチャットボットの導入実態と顧客満足度に関する調査
◆調査期間:2025年4月3日~4月4日
◆調査方法:PRIZMAが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
◆調査対象:企業のカスタマーサポート担当者、AIチャットボットのオペレーター、企業の経営層と回答したモニター
◆調査人数:501人
◆モニター提供元:PRIZMAリサーチ
◆出典元:株式会社PRIZMA

AIチャットボットに対する関心が高まる

現在のカスタマーサポート業務における悩みを明らかにするため、どのような課題を感じているかをヒアリングしたところ、「対応件数の増加による人手不足」という回答が45.7%と最も多くなった。

以降は「24時間対応が求められる(39.5%)」「対応に時間を取られ、重要な業務に集中できない(36.1%)」が続く。さらに「オペレーターの負担が大きく、離職率が高い(28.9%)」といった回答も多く、カスタマーサポート現場の疲弊ぶりがうかがえる。

こうした状況の中で、AIチャットボットに対する関心が高まっており、本調査でAIチャットボットの導入状況を尋ねたところ、約4割が「導入済み(37.5%)」と回答し、検討中の企業も4割を超えていることが明らかとなった。

パターン化しやすい問い合わせを中心にAIが対応

カスタマーサポート業務においてAI導入を検討したきっかけとしては、「業務効率を向上させたい(57.3%)」が最多となり、次いで「人件費を削減したい(48%)」「顧客満足度を向上させたい(35%)」が続く。「DX推進の一環として(30.8%)」という回答も一定数存在し、単なる業務改善を超えて、全社的なデジタル化の文脈で導入が進んでいるケースも見られる。

また、AIチャットボットが実際に対応している内容については「よくある質問(営業時間・料金・サービス内容など)(53.2%)」が最も多く、パターン化しやすい問い合わせを中心に、AIがすでに顧客対応の一部を担っている実態が確認できた。

技術的なハードルが導入での懸念材料

一方、「AIチャットボットの導入または運用で直面している(または懸念している)課題を教えてください」と質問したところ、「初期導入コストの高さ(43.6%)」と回答した人が最も多く、「維持・運用コストの継続的な負担(38.0%)」「制度が低く、誤った回答をするリスクがある(37%)」が続いた。

この内容についてPRIZMAは「精度への不安や既存システムとの連携の難しさといった技術的なハードルも、導入を進めるうえでの懸念材料となっています。これらの課題をどうクリアするかが、今後の普及拡大において鍵となりそうです」と考察している。

さらに、ツールの選定や導入目的の明確化、そして社内体制との整合性を見極めたうえでAIを“戦略的に使いこなす”視点が重要であるとも。

カスタマーサポートにおける「業務効率化」と「顧客満足度の向上」を実現させる存在として、今後もAIへの注目度は高まっていくだろう。導入を検討する事業者は、本調査結果を参考にしてほしい。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事