ファッションEC「nugu」が現代百貨店から約30億円調達 韓国ファッションのグローバル展開を加速
ファッションECプラットフォーム「nugu」を運営する株式会社mediquitousは、現代百貨店から約30億円(300億韓国ウォン)の戦略的投資を受けたことを発表した。
オフライン販売網の拡大も計画
「nugu」は2020年に日本市場でZ世代をターゲットにしたファッションECプラットフォームとしてローンチされ、韓国ブランドを中心としたキュレーション型コンテンツと、インフルエンサーマーケティング戦略で成長してきた。
今回の出資は、現代百貨店が推進する韓国コンテンツの日本展開事業「THE HYUNDAI GLOBAL」の戦略的拡張の一環となる。2024年5月に渋谷PARCOにて開催された「THE HYUNDAI GLOBAL with nugu」ポップアップストアでは、nuguが現地の運営・マーケティングを統括。12ブランドが出店し、目標比150%を上回る売上3億円以上を記録したという。
この成功を受けて、現代百貨店はnugu内に「THE HYUNDAI GLOBAL」韓国ファッション専門館を開設予定。2025年下半期以降は日本主要都市におけるオフライン販売網の拡大と、大型フラッグシップストア展開も計画中としている。
グローバルコマースへの飛躍を目指す
nuguは、今回の資金調達を契機に、韓国と日本をつなぐ代表的なファッションブランドプラットフォームとして、Z世代のトレンドをリードするグローバルコマースへの飛躍を目指すことも表明。韓国ブランドの日本展開にとどまらず、日本ブランドの韓国進出も積極的に支援。今後はオンライン・オフライン両面で日本と韓国間のクロスボーダー流通ハブとしての役割を強化していくとしている。
日本ブランドのnuguプラットフォームへの出店、さらには「THE HYUNDAI SEOUL(ザ・ヒュンダイソウル)」でのポップアップストア展開も見据えた事業構築を進行中で、2026年には本事業の拡大に向け、専門組織の設置や事業体制の強化を予定している。
本投資は現代百貨店グループにとって過去最大規模となるCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)による投資となる。韓国ファッションのグローバル展開を加速させるnuguの動向を、引き続き追っていきたい。