ライブ配信を通して商品購入に至った視聴者は◯割 PRIZMA調査
株式会社PRIZMA(以下、PRIZMA)は、企業のマーケティング・PR担当者と、ライブ配信を視聴したことのある一般視聴者を対象に実施した「ライブ配信を活用したリアルタイムマーケティングに関する調査」の結果を公表した。本稿では発表された結果から「商品購入」に関わるものを中心に、その一部を紹介する。
調査概要
◆調査テーマ:ライブ配信を活用したリアルタイムマーケティングに関する調査
◆調査期間:2025年5月20日~5月21日
◆調査方法:PRIZMAが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
◆調査対象:企業のマーケティング・PR担当者/ライブ配信を視聴したことがある10代~60代までの男女
◆調査人数:509名
◆モニター提供元:PRIZMAリサーチ
◆出典:ライブ配信を活用したリアルタイムマーケティングに関する調査(株式会社PRIZMA)
ライブ配信で商品購入に至った視聴者は3割超
「ライブ配信を視聴するプラットフォームを教えてください」と尋ねたところ、「YouTube」が85.3%と最多回答。YouTubeはライブ配信の視認性・信頼性・使い勝手の面で高い優位性を持ち、主戦場としての地位を築いていることが明確になった。
「ライブ配信中に紹介された商品やサービスを購入したことがありますか?」と質問したところ、「はい(15.9%)」「購入を検討したことがある(17.1%)」と答えた人は、3割を超える結果となった。
一方で「いいえ(67.1%)」が多数を占め、ライブ配信は視覚的・感情的訴求力に優れる一方で、必ずしも即時の購買行動には結びついていない現実が浮かび上がった。
PRIZMAはこの結果について、「一定割合の視聴者が“気になって購入・検討”している点は注目すべきであり、工夫次第ではリアルタイム販促の効果を引き上げる余地もあるといえる」とコメントした。
EC・小売事業者の約7割がライブ配信を実施
業種別にライブ配信施策の実施経験を調査するため「これまでにライブ配信を活用したプロモーション施策を行ったことはありますか?」と質問したところ、「EC・小売(67.5%)」「エンタメ・メディア(68.3%)」「旅行・観光(66.7%)」業界が高い割合を示した。
また「ライブ配信において重視した、または重視したいKPI・目的を教えてください」と尋ねたところ、「商品・サービスの認知拡大」が全体的に高く、特に「EC・小売(74.6%)」業界で目立つ結果となった。
ライブ配信は「売る手段」へと進化
本調査を通じて、ライブ配信は「楽しむもの」として定着しつつも、着実に「売る手段」へと進化している様子が見受けられた。
PRIZMAは本結果について、以下のようにコメントする。
「視聴者側ではYouTubeを中心に、エンタメコンテンツとしての視聴体験が主流を占めており、配信者の信頼性や個性も購買意欲に影響を与えていると考えられます。企業側では、業種ごとに導入状況や重視するKPIが異なり、『どの目的で・どのプラットフォームを・どう活用するか』といった戦略が求められる段階に入っています」
ライブ配信は単なる動画施策ではなく、視聴者の“感情と行動”をつなぐリアルタイムの販促装置となりつつある。同社は今後について、購買導線の設計力・配信者との連携・インタラクションの演出など、総合的な施策力が成果を左右するポイントとなるだろうと続けた。